パンケーキ

初めまして、パンケーキと申します。保育士をする傍ら、 『路瑠の日記』を投稿しています。…

パンケーキ

初めまして、パンケーキと申します。保育士をする傍ら、 『路瑠の日記』を投稿しています。 結婚27年目の路瑠(みちる)が、 大切な家族の思い出を忘れない様に日記帳に書いていく物語。

マガジン

  • 詩のようなもの‥。

    自作の詩(詩のようなもの)をまとめました。

  • つぶやき

    路瑠のつぶやきをまとめました。

  • 短編集・ショートショート

    ショートショートなどをまとめていこうと思っています。 1000文字程度の短い作品です。よろしかったら、覗きにきてください。

  • 応募用ショートショートまとめマガジン

    企画に参加させていただいた、ショートショートをマガジンにまとめていきます。素敵な企画に参加させていただきありがとうございます。

  • 路瑠(みちる)の日記

    路瑠(みちる)の日記(連載中)をまとめているマガジンです。

最近の記事

抱きしめてほしいのは好きだから…。

まるでお腹を空かせた捨て猫のように 身体を擦り寄せて甘えてみたい。 甘え方をしらないわたしは子猫のよう。 抱きしめてほしいのは好きだから。 覗きこむ瞳にこたえを見つけたいけれど それ以上は求めていないの。 あなたに寄りかかりたい。 でもつぶれてはダメなんだ。 わたしが主導権を握りたいの いつでも「さよなら」を言えるように。 最後までお読みいただきありがとうございました。 タイトルのイラストは 笑い猫 様(細村 誠 様)のイラストを使わせていただきました。 笑い猫

    • 抱きしめたい。

      あなたが僕から離れようとする時には、 知ってか知らずか家族のことを話し出す。 あなたは何気なく僕との壁をつくっては、 さりげなく距離を保とうとする。 僕の心はその度ごとに、深く深くえぐられる。 あなたはいつも笑顔の向こうで淋しそうに泣いている。 僕に気づかれないように泣いている。 出来るなら、あなたを優しくギュッと抱きしめたい。 でもそんなことをしたら、あなたは僕のそばから 遠く遠く離れてしまう。 あなたは僕を利用しているのかもしれない。 あなたが生きていくために僕が

      • わたしのお家。

        引越しが決まりました。 20歳の時からコツコツ貯めていた貯金を頭金にして 古い団地を購入することに決めました。 現在住んでいる町は、小さいながらも過不足を感じさせない、とても落ち着いた雰囲気で、親子2世帯3世帯で住み続けている方がいらっしゃるほどの人気の町。 わたし達ふたりは、25年前に引っ越してきました。 この町で、子どもを授かり、この町で子育てをし、この町で義理の父の介護もはじまりました。子育てと介護の両輪で奮闘するわたしを優しいこの町は支えてくれました、そして主人が病

        • 心の中で探してる

          あなたの笑顔に会いたくて 心の中で探している。 愛することは素敵なこと あなたが教えてくれました。 だけど 好きになってはいけないの…。 そして もうすぐ逢えなくなる。 また日常が戻ってくる。 わすれてしまえ愛おしい日々を 全てをなかったことにしたらいい。 そしたら わたしはここにはいない。 いいさ何もなかったさ…。 でもそれじゃぁダメなんだ。 想ってしまうことは罪なんだ。 わすれてしまえ愛しい日々を 涙が頬をつたったあの夜を わすれられる温かな言葉も だ

        抱きしめてほしいのは好きだから…。

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        記事

          向こうとこちら

          日曜日の微睡み ベッドの間にま 1週間の終わりとはじまり。 メールを開く指使い。 仕事の案件、すぐに返事を書かなくちゃ。 左の手ひら、前髪をかき上げ 使い慣れた相棒を打ち鳴らす。 「でも、直接話せたら…」 携帯を鳴らす。 すぐには出ない。 やっぱりメールで返そうか… 「はい」 彼の声は金属音のように響いていた。 しどろもどろになるわたし 電話の向こうで鳴く仔犬 「あっ、」 受話器の向こうの向こうの向こうから 柔らかくあたたかな声が聞こえてくる。 神様…

          向こうとこちら

          少し後ろを向いて…

          あなたの揺れる薬指 何気ない、たわいの無い会話が出来るようになって ますますきゅっと笑いながらしかめてしまう。 厳しかった口調の時のはうがまだよかった。 少し距離をおいていた時のはうがよかった。 こんな出会いをするのなら…。 少し後ろを向きながら 前に向かって歩こう。 この気持ちは閉まってしまうんだ。 折角ふたり、仲良くなれたのだから。 「無理をしないでください」 「ご家族を大切に」 「あなたが倒れたら…かなしいですから」 外はくろ 窓の向こうはオレンジ色した温かな

          少し後ろを向いて…

          また明日。#シロクマ文芸部

          『ありがとう』と声にならないあなたの瞳がささやいた。 もう動かないあなたの右手をわたしの胸に引き寄せて、返事の代わりにわたしの右の指先があなたの頬に優しくそっと触れてゆく。 巡り行く季節がつむじ風のようにわたしを悩ませて通り過ぎていく。涙に枯れたのはほんの一握りの出来事だったのに、あなたと過ごした美しい季節までわたしからかすめ獲っていく。途方に暮れるわたしの思考は留まったままもう何も考えまいと淀んでいる。 幼い時に怪我をした傷が未だに鈍く痛むのはなぜなんだろう?きっと痛いの

          また明日。#シロクマ文芸部

          必ず戻って参ります。(戻りたい。)

          にわかに我が家の身辺が忙しくなって仕舞いました。 突然の立ち退き要請。しかも2月中に退去。 わずか3ヶ月半の準備期間。 「猶予はあるのか?」と伺うと 「こちらも解体業者を押さえているから立ち退き時期は譲れません」と言われて仕舞いました。 障がいを抱えた家族の引越しは、精神的にも、経済的にも大変なのに、提示された立ち退き料は一般的とされている金額。安心して住める様に住宅を改善する必要あるので、足りない分はこちらの貯金を取り崩すこととなり、負担も大きい。手すりをつけたり、段差を

          必ず戻って参ります。(戻りたい。)

          「立ち退きだって!」同じアパートの違う棟に住む弟から電話。 「しかも2月までに!」更地にして分譲マンションを建てるらしい。 3世代6人家族が3ヶ月半で物件を探して引っ越すって無理がある。腰が側湾して狭窄症の母と片麻痺の夫と高校受験生を抱える家族。寒さがこの身に染みてくる。頑張る。

          「立ち退きだって!」同じアパートの違う棟に住む弟から電話。 「しかも2月までに!」更地にして分譲マンションを建てるらしい。 3世代6人家族が3ヶ月半で物件を探して引っ越すって無理がある。腰が側湾して狭窄症の母と片麻痺の夫と高校受験生を抱える家族。寒さがこの身に染みてくる。頑張る。

          あなたの強さを僕にも下さい。#ショートストーリ#青春

          父さんが、午前中のデイーサービスから、送迎バス揺られて帰ってきた。 一息入れると「綾乃ちゃんにあったよ、いい子だね。」と今日あった出来事を話してくれた。僕は、綾乃さんと父さんが何をどう話したのか分からなかったけれど「うん、いい子だよ」とだけ応えた。 病気で倒れてから、父さんはすっかり老けてしまった。 それも仕方がない、生死の淵を彷徨っていたのだから。 「ねぇ、綾乃ちゃんって昴の彼女?」と母さんが屈託なく突っ込んでくる。 「あのね、僕に彼女なんて、ハードルが高いよ。ただの友

          あなたの強さを僕にも下さい。#ショートストーリ#青春

          偶然。#ショートストーリー#青春

          溝の口から乗り換えの電車は、銀色の車体に赤いラインが入った電車。 6号車一番目のドアの左側がいつもの定位置で、わたしがドアを背にして話しかけると、昴くんは手すりにつかまってわたしの他愛のない話に相槌を打って応えてくれる。 間近に迫る中間テストの話や先生や同級生の話題。そして、今度行ってみたいお店に誘うついでに「昴くんの家にも行ってもいい?」と聞いてみた。 「えっ、ごめん、イヤ、って言うか、ダメっ…でも何で?」 「そりゃまあ…友達として、「友達の家に遊びに行ってみたい」なんて普

          偶然。#ショートストーリー#青春

          「一緒にクレープ食べよっ♪」#ショートストーリー#青春

          高校は川崎市立の高校だから、乗り換えの溝の口駅でほどんどの友達と別れる。 昴くんとわたしは偶然隣の駅同士だったから、最後まで一緒。わたしが先に降りて、昴くんは次の駅まで。だから、何となくもっと話したい時は、わたしが自分の降りる駅を乗り過ごし、昴くんの降りる駅まで着いて行く。わたしがペロっと舌を出しておどけて見せると、昴くんも諦めて「あと30分だけ」のお願いを叶えてくれて、わたしの何でもない会話に付き合ってくれる。 夏休みに入ると、わたしと昴くんはクラスの出し物『駄菓子迷路屋

          「一緒にクレープ食べよっ♪」#ショートストーリー#青春

          ふたりの命は木となって。#シロクマ文芸部#紅葉鳥

          紅葉鳥がこちらを見ている。朝霧の森に、燃えるような栗色した毛を朝の陽に照らしながら。 朝の霧は地面からゆらゆらとこの森の生命を産みだし、地を覆う緑を露が濡らしている。山道に迷ってしまったわたしは、一晩をこの森で過ごしてしまった。軽率な格好でこの森に入り、道に迷い、挙句の果てに一晩を過ごし、朝を迎えた。今、わたしが生きているのは奇跡なのかもしれない。森の朝と晩の寒暖差にわたしの命は凍えていたから。 紅葉鳥の瞳はわたしを捉え『こちらに来るな』と警告しているようだ。 ぎっと睨む目

          ふたりの命は木となって。#シロクマ文芸部#紅葉鳥

          家族 #シロクマ文芸部#20文字で小説を書く。

          帰ろうか。握りは返さない手を温めながら。 タイトルのお写真は 【DRESS】の波佐見焼 様 のお写真を使わせていただきました。 【DRESS】の波佐見焼 様 ありがとうございました。

          家族 #シロクマ文芸部#20文字で小説を書く。

          今日は、募集中の公募のご案内です。

          只今『24の瞳岬文壇エッセー募集』の投稿にチャレンジしております。 改めて公募用に原稿用紙を書き始めてみますと、文章を書くのって難しいな…と苦戦しております。それでも書くことや挑戦することは勉強になりますね。 『24の瞳岬文壇エッセー募集』の募集内容は、「家族」「勇気」「忘れ物」から一つ選択して400字詰め原稿用紙3枚半から4枚までだそうです。締め切りは11月31日までですよ。 詳しくはこちらになります↓ 皆さん一緒にチャレンジしませんか☺️ 今日は公募のご案内でした❤

          今日は、募集中の公募のご案内です。

          僕もあの弾んだ声の中に入っていけるかも。#ショートストーリー#青春

          コロナ禍で迎えた高校生活、友達と友達との交流もマスクとマスク越しでの表情で、相手が何を考えているかお互いに探る心の内。もともとコミュニケーションが苦手だった僕は、誤解されることも多くって、ひとり静かに絵を描くことが好きだった。いつから、友達と付き合うことが苦手になったんだっけ?いつからこんなにひとりぼっちだったっけ? 保育園の時のことは覚えていないけど多分違うと思う。小学校の時にガラリと変わって仕舞った家庭環境のせいかもしれない。お父さんが病気で倒れて障害を負い、いつも家に

          僕もあの弾んだ声の中に入っていけるかも。#ショートストーリー#青春