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日本の夏と、鰯。


せっかくの休日だと言うのに、
暑さが厳しすぎて、出かける気持ち、と言うより勇気が起きません。

まだ7月中頃の今、こんなに…とも思うけれど、
梅雨から夏への移り変わりに慣れなければいけない今の方が、侮れない気がしています。
昨日も昼食後、皿洗いをしていたら
身体に熱がこもったようになり、
夜は食欲不振と頭痛がやってきました。
絵に描いたような夏バテです。

水分補給はもちろん大切だけれど、
ごはんも、ちゃんと食べなければ。

ドロドロになりがちな血流をサラサラに戻してくれる成分のみならず、
さまざまな栄養豊富なのが、夏の青魚です。

簡単な料理、例えばカレーなどの肉に比べても、ぐんと早く仕上がる魚。
すごく暑い日には、魚料理の方が楽だと感じています。

丸々と、たっぷり脂を纏った今年の鰯。
新鮮でお手頃な時に。

鰯と九条葱とレモンのマリネ

刺身やマリネはもちろん、
食欲のわかない真夏の朝の、甘辛い鰯も
なんだかありがたい味わいです。

鰯の梅煮は夏バテしやすい今の時期に良いし、
塩昆布と新生姜を使って、柚子胡椒を添えても。

山盛りにのせてしまった柚子胡椒が
食欲をそそってくれました。
(この柚子胡椒は塩味抑えめに仕立てたもので、
市販のものを添える時には、加減してみてください。煮汁に溶くくらいが丁度いいかもしれません。)

鮮度が命の鰯。
手早く頭とワタを除いて、流水ではなくボウルにためた冷水で洗い、汁気を拭いておきます。
味付けは醤油大さじ5、酒と味醂各大さじ2に、砂糖大さじ山盛り1杯に。
ちょっと甘辛です。

これらを鍋の中で混ぜて、鰯を並べたら、ひたひたになるように水を加え、好みで生姜と塩昆布を和えたものをのせ、
弱火で10分ほど煮たら中火にして
煮汁を絡めながら、煮詰めていきます。
鰯など切り身でない姿の魚は、
こうして冷たい煮汁から優しく火を入れあくを丁寧に引きながら煮ると、崩れにくく
切り身は、煮立たせた汁に並べ入れ、
その後同じように弱火から中火に。
こうして煮ると臭みが出にくいです。

鰯に加えた新生姜と塩昆布は、
和えるだけの、夏のごはんの供。
ちょっと良い塩昆布だと、すぐになくなります

夏バテ予防に、と
なんとなく、こんな簡単なごはんの供ばかり、食卓に増えてしまう季節。
大根おろし、梅肉、生姜、辛味などの風味を味方に、なるべく栄養を摂りたいな、と多用しています。

焼き椎茸のおろし和え。

弱火で炒めた長ネギにひとさじの麦味噌を混ぜて。

網焼きズッキーニに梅肉、いり胡麻。

若い頃、炎天下で走ったり、泳いだり、遊び歩いたりしていたことを思うと懐かしいような、いささか哀しいような。
けれど、それはもう何十年も前の話。
急激な温暖化に抗っても、良いことはなさそうです。

諦める、と言うよりは
身体の声を聴きながら、
やる気が起こらない時には無理をせず、
ゆっくりと季節の移り変わりに慣れていくのが
もう若くない私にはちょうど良いのでしょう。

季節の魚と野菜たちに助けられながら
気楽でおいしいものをこしらえていこう、
そう、ゆるっと決心したところです。


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