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小柳とかげ
2020年12月30日 20:28
三時を大きく回った駅は相変わらず騒がしかった。ひとが右から左へ、前から後ろへ、私の視界の中で十秒も存在しない。そんな中、私はずっと止まっている。通知のないスマホを気にしながら、通行者を眺めていた。 隣に座ったおばあちゃんが私に話しかけた。雑踏の中では聞こえないほど小さい声で、私に何かを言う。マスクの向こうにある口に耳を近づけて、やっと聞き取れた内容は、反対隣に座る女の子のことだった。「寝てるん
2020年12月28日 19:57
【大学の課題】 キリスト教にまつわるレポートか短編小説を書けと言う課題。 ▶️中編ぐらいに内容を濃くして再度書き直したらいいのでは?と兄に言われたので、今後書きたい。 世界が滅んでもなお、地球は残っていた。すべての文明は途絶え、消え果て、その後長い時間をかけて自然が生き返った。人類なんてちゃちなものは存在しなくなっても問題なかったのだ。キーストーン種だとかで人間がいなくなったら生態系
2020年12月18日 20:06
【大学の課題】 以下の6枚の写真から選んで創作。 白い机の上に三枚の写真が並べられた。それらを置く指はすらりと長く、美しい所作を繰り出すには理想的なものであった。 一枚目は、メンズスーツの半額セールの広告を見る高校生たち。白い雪が地面を覆っている。ガラスに映る空は曇天のように見えるが、彼らはマフラーや手袋などの防寒具をつけていない。 二枚目は、沈む手前の夕暮れと青く光る観覧