![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50186400/rectangle_large_type_2_928a2d68c0a0b0f18df0469851d54a50.jpeg?width=800)
Photo by
uranus_xii_jp
空の匂い
幸せは遠いふるさとの空にあると
わたり風が申すもので
ぼくは空を見上げた
いつもと変わらない空が広がっていた
この空のどこかにふるさとの匂いがする
その匂いの中に幸せが隠れている
この空はかの空
この匂いはかの匂い
かすかに届く匂いの向こうに
昔 過ごした時間にさかのぼる場所がある
戻れない時間が生きている
連なる時間の端に今のぼくがいる
一方の端はまだ見えない空の下
たどり着く時間は測れない
ふるさとの空が続くとしたら
そこには幸せの匂いを感じる時間がある
幸せは遠いふるさとの風にあると
まぶしい空が申すもので
ぼくは風に聴き耳を立て
その言葉を信じることにした
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?