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1000万超フリーランスがやっていること

こういうタイトルにすると、「これやれば稼げる」みたいな怪しい系noteに見えなくもないですが、それよりは「調べてみました」系noteです。

小手先で簡単に稼げるなんてことはない。オイシイ話なんて転がっていない。スキルとプロ意識と信頼と実績。そういうものをきっちり積み重ねていかなければいけないということが前提としてあった上で、

とはいえ、実際に「選ばれる人」「フリーランスでも安定を手にしている人」の共通点もあるのではないか。という仮説。
その中に、市場で生き残るためのコツや本質が見えてくるかもしれない。という仮説。
ということで、調べてみました。

1,000万超フリーランスの人数(アメリカ)

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アメリカにおけるフルタイムフリーランス1,240万人(2019年現在)中、314万人が収入1,000万円を超えているといいます。全体の20%。

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年齢別で見てみると(これは1,000万超ではなく平均ですが)、年長者・経験年数が長いベテランほど年収が高い傾向があります。これはスキルや実績、今まで築いてきたコネクションを考えると当然の傾向かなという印象ですね。

参考資料:MBO調査

1,000万超フリーランスの人数(日本)

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日本で言えば、副業などの隙間ワーカーを含めると1,000 万円以上は9.8 %。

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労働時間別で見てみると、
140 時間以上 200 時間未満/月:13.7%
200時間以上働くハードワーカー:19.4%

こっちの方がアメリカのデータと比較するなら近い気がします。

参考資料:フリーランス白書2019

稼げている職業(アメリカ・日本)

アメリカにおいては、フリーランサー向けの高成長産業である「テクノロジー」「バイオサイエンス」「金融」カテゴリが強く、「テクノロジー」で言えば「コーダー」「プログラマー」「ソフトウェアエンジニア」が強いようです。

参考資料:こちら

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日本では、国家資格が伴う「専門・士業系」はトップ。次点は「経営企画、事業開発、人事、経理・財務、法務、広報、マーケティング、営業」といったビジネス系。3番目がコンサル系、といった職種となっています。
とはいえ、これからエンジニアは伸びるのでしょう。じゃないと、優秀なエンジニアがどんどん海外に取られてしまいますからね。

参考資料:フリーランス白書2019

仕事が来るフリーランサーが実際にやっていること

これは実際にこういうアクションで収入を上げてきたフリーランサーたちの行動・考え方を整理したものです。主にクリエイティブ系であるライター職の方達のものですが、他の職種に置き換えても再現性があるポイントもあるかと思います。全部で9つあります。

①高額のニッチな分野を開発する
例えばライターであれば、財務やテクノロジー系などは元々専門ライターが少ない分野だった。さらに深掘りして「ビッグデータ分析」「AI」「ブロックチェーン」などの専門分野を磨くことで、執筆にかかる時間も短縮され、内容は深めることができる。競合差別化も測ることができる。
趣味のひとつなどで、楽しみながら突き詰めることができるマニアックな分野があるといいですね。

②自らのフリーランス仕事をビジネスとして扱う
副業・複業で行なっていると、本業がメイン。つい「2足目のわらじだから」といった意識が芽生えてしまうかもしれませんが、大小に関わらず対価を払っている取引先がいる以上プロとして向き合うべきですよね。

その姿勢を表す手段として、フリーランスとしての仕事も、法人化するなどきっちりビジネスとして自覚することで、仕事のみならず、業界イベントへの参加など向き合う意識が変わります。
また、マネージャーを雇ってメールやスケジュールのやり取りはマネージャー経由で行うなど対外的にも会社としての印象を確立させると、不必要な値引き交渉を遠ざける守る効果もあります。

③売り込む
フリーランスを始めたばかりのタイミングは、根強いコネがある人以外はすぐに仕事が舞い込みにくいもの。

業界ごとの売り込み方法があるかとは思いますが、なぜ自分に頼むのか。差別化できるソリューションと実績を持って売り込みをする必要があります。

実績がまだなければ、最初は「知人への無償サービス」や「コンテストへの応募」などから実績を作り始める方法もあります。

④好評価を築く
徐々に様々な仕事で信頼を獲得できてきたら、専門分野を絞り「こういう仕事はあの人だよね」という代名詞を作りましょう。

フリーランスとして一度特定の分野での評価を築くと、その分野で書いてくれるライターを探しているクライアントが、自分のことを見つけるようになります。

仕事にありつくために売り込まなければならない段階から、クライアントがあなたを見つけ、打診してくる段階へステップアップしていきます。

⑤関係を築く
ある程度専門分野もできてきて、単発での仕事も増えてきたら、次は長期的クライアントとの関係構築を意識する時期。

一度仕事が完了したら、同じクライアントに再度売り込みます。別の仕事もぜひ引き受けたいですと伝えましょう。定期的に「今こういうことに興味があって、こういう記事と書いてみているんです」とやりたい方向性の仕事をアピールします。

目標は、クライアントに仕事で頼りにしてもらい、自分から頼まずとも、クライアントがさらに仕事を振ってくれるような関係。

当然これは「クライアントが一緒に仕事をしやすいフリーランスになる」ということも含まれているので、できるだけ早く仕事を終わらせ、締切は守る。人は、相手が期待を超えてこないと「満足」しません。100%ではなく、「そこまでやってくれるか」「期待以上の出来」という120%を目指しましょう。

また、フリーランスだと仕事全体のアウトプットに対するフィードバックってなかなかもらえないので、もし丁寧にくれるクライアントがいたら、大切にしたいですね。

⑥値上げ交渉(交渉術を極める)
クライアントと定期的な付き合いの関係ができたら、今度は値上げ交渉。
もちろん、すぐにではなく、同じクライアントと1年は仕事をして、それから値上げ交渉をしましょう。

また、交渉は妥当な金額で。クライアントにも予算があり、普通はそこまで余裕がありません。業界にもよりますが、ひとつの仕事(記事)で100ドルではなく、ひとつのクライアント当たり月に100ドル収入が増えるような値上げ交渉をするといいとのこと。

定期的に仕事をするクライアントが5社あれば、毎月500ドル増えることになり、年間では6000ドル増になります。

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とはいえ、なかなか報酬交渉しづらいのが日本人。
電話や対面だとどうしても安めの値段で妥協しがちな場合は、見積もりはメールで。また「1年に1度必ず見直しをしておりまして、、」といった理由づけをすると、話しやすいと思います。

理由なき値引き交渉して来るクライアントに関しては、クライアント自体を定期的に見直すことが大事です。

⑦専門性を活用する

クライアントから仕事の依頼が満遍なくくるような段階にいるのであれば、仕事を断ることを恐れないでください。

「今はできませんが、後でならできるかもしれません」とか「今はできませんが、他の人でこの仕事にピッタリの人を知っています」というような言い方をすれば、その時依頼された仕事は引き受けられなくても、そのクライアントとは今後ともお付き合いしていきたいという意思を示せます。(そのような関係が将来的に利益を生む可能性があります)

また、クライアントが見積もりを頼んできた場合は、希望も少し上の数字を提示します。そうすれば、クライアントがどうしても少し低い数字を提示したい場合でも、自分の望む金額に落ち着きます。(また、クライアントの反応の仕方次第で、次回は自分はもっと要求していいかどうかもわかります)

⑧以前よりも数少ないクライアントと働く
受注するクライアント数が多いということは、小さな仕事を多く引き受けているということ。一つ一つの新しい仕事には、クライアントの希望を知ることから始まり、多くの時間と労力がかかります。実は10万円の仕事も、50万円の仕事も、工数はさほど変わらなかったりします。長期継続の仕事を多く引き受けることで、導入過程の時間の投資を減らすことができるので、信頼関係のある少ないクライアントと長い付き合いをすることはポイントになります。

⑨楽しみのために書く時間を作った
人はお金のためだけでは、熱量が生まれません。仕事だから、という乾いた案件だけでなく、自分が心底楽しめることを行う時間を持つことで、燃え尽きることがなくなります。

参考:こちらこちら

いち働く人としてキャリアをどう考えていくか

このnoteを読んでくれている人は何歳くらいの方が多いのでしょうか。ちょっとわかりませんが、「年齢ごとのキャリアの築き方」の考えで、割としっくりきたものを記載しておきます。

けんすうさんのインタビュー

人生を一括りにせず年代で分けるのをおすすめしています。
キャリアの「VSOP」という論が好きなのですが、それを使うのがわかりやすいのではないかなぁ、と。
・20代は「(V)バラエティ」
・30代は「(S)スペシャリティ」
・40代は「(O)オリジナリティ」
・50代は「(P)パーソナリティ」
と分けて、それぞれ働き方を変える戦略です。
この作戦をやる前提として言えることは、1番使えるスキルは「経験したことをほかの仕事に転用できること」だということです。
「20代のうちは、何のスキルが身についたとか、成功したか失敗したかはどうでもいい。あくまで、行動の量だけが大事」くらいで考えて、行動しまくったほうが気持ちも楽だと思います。
30代では20代のうちにやてみて、向いてそう、ニーズがありそうなものに特化して、誰にでも分かる実績を作る必要があります。これが「スペシャリティ」です。
40代は「オリジナリティ」を目指します。年齢的に、この段階までくると、他の30代若手も台頭してくるので、事業や仕事に「その人らしさ」があったほうがいいと思います。その人にしかできない仕事になっている、というのが理想ですね。
そして、50代はパーソナリティです。「よくわからないけど、この人と働きたいよね」という状態を目指すイメージです。

以前noteにも書きましたが、年齢ごとの目指す内容はけんすうさんとは微妙に違えども、個人的にもお気に入りのキャリアの考え方です。

仕事にはいくつかの節目があると語られている。
それが、28歳、34歳、40歳と50歳。
まず22歳で就職して28歳までの6年、この間にやらなければいけないのは、「結果を残すために全力を尽くしたという経験」。結果を出すためにあらゆる手段をこころみる、努力する。要するに28歳までに必要なのは仕事に対する姿勢を磨くことだ。
34歳まで
34歳は、28から更に6年後。ここまでに身につけるべきは「人と仕事する」という技術
人について知らない人は、人と一緒に働けない。34までに「人とはどういう存在か。どのような価値観を持っているのか」そして「人の多様性」について学ぶこと。できるだけ会社の外に出て、人と会って、一緒に働いてみる。どうしたら人がうごくか、自分がこの人と働きたいと思うか、それを知ることがあなたの人間性を深めることにつながるという。
34歳からの6年でやるのは「自分の再発見」。
34歳までは、仕事を選り好みしない。逆に、34歳を過ぎたら仕事を選り好みすること。人はいつまでも弱点を克服できない。この年齢になってくるとそうは変われない。
40歳までに、自分の活躍できる分野を見極めること。得意で、楽に成果が出せることに注力すること。そして、その分野で第一人者を目指すこと
50歳まで
50歳までの10年間。これが最も楽しい時間。ここまで積み上げてきたのなら、専門分野も、人脈もある。好きなことをすれば良い。体力、気力、知力、経験ともに最も充実しているのが、40歳から50歳。
50歳にもなると「新しいこと」に対する感受性が低くなってくる。だから学び直さなきゃいけない。次の30年のために。
学ぶことで人は穏やかに歳を重ねることができる。過去の成功や経験にとらわれて、若さにしがみつくこともなくなる。実は50歳は新しいことを始めるのにすごく良い年齢である。

このnote前半のアクションを始めるのは短期・中期的な視点になると思います。もっと長い目で自分のキャリアを見据えつつ、具体的アクションで目の前の信用と収入をきちんと積み重ねていく、と2軸で考えたほうがいいかなと思います。

参考になれば幸いです。

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