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普通で特別になりたくて

私はずっと普通になりたかった。
普通に起きて、学校に行って、バイトをして、
ご飯を食べて、お風呂に入って、寝て…

誰もが普通にやっていることを
自分もただ普通にやりたかった。

それはとりわけ難しいことじゃないし、
みんなが当たり前のようにやってるんだから
わたしにもできて当然。

そう思うのに、現実はうまくいかなくて、
思い描く普通から離れていっていた。

普通ができないわたしが次に求めたのが
特別になること。
誰にも認めてもらえる私の存在価値になり得る
特別がほしかった。

普通ができないなら、特別である必要が
あると思っていた。
けれども、私には目を見張るような才能はなく
思い描くような特別にはなれなかった。

だから、私は自分を
普通じゃないし、特別でもない、
何のために生まれてきたのか分からない、
どうしようもない存在として認識していた。

自分に自信がなかった。
周りと同じ普通の子でもいられないし、
他者から一際目立つ特別でもない。
私は何にも持ってなかった。

そんな風に思っていたが、
今は全く思ってない。
むしろ、今は自分が普通で特別だと思う。

私がなりたかった普通や特別。
それは自分ではない第三者(世間一般)から
そう思われること。

私が勝手に決めつけて、
あたかも世界中の人が私と同じ考えを
持っていると信じて、
普通を定めていた。

今は思う。
私のなりたい普通は普通じゃない。
というか、普通とは何や。

みんな、「普通は、、」と話すが、
その普通はその人自身の中にあるだけで
この世に普遍的に存在するものじゃない。

私のなりたかった普通は、普通じゃなくて、
私の夢、理想だった。
それを普通=当然のこと、と思い込んで
できない自分を責めるなんて、嘆くなんて
なんてお門違いなことをしていたんだろう。

特別も同じ。
特別ってなんやねん。
一人一人異なってるねんから、
もう既に特別な存在に決まってるし、
誰かから認めてもらうものではなくて、
この世の普遍的なルールの一つじゃん。

あなたも私も普通で、特別。
それに気づくのに時間がかかった。
あんなに追い求めていたのに、
実はもう手に入れていた。

私の普通じゃないと思っていたことも、
別に普通じゃないわけじゃなくて、
今の自分が普通なわけで、
特別も、何にもないと思っていた自分には
誰でもない、同じものはない、
特別な自分がそこにいた。

普通で特別になりたくて。

もう、普通で特別だったんだ。

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