作曲研究室

DMMオンラインサロン「作曲研究室」の公式noteです。専門的な音楽理論や楽曲分析につ…

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DMMオンラインサロン「作曲研究室」の公式noteです。専門的な音楽理論や楽曲分析について知りたい方のために記事をまとめています。。 https://lounge.dmm.com/detail/981/

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    芸大和声についての記事をまとめました。

記事一覧

固定された記事

2. 知識0でも(きっと)分かる和声概論

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 今回は和声の本を買うか迷っている方向けに、とてもざっくり和声についてまとめてみようと思います。 すでに何らかの和…

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musemate様主催の講座のご案内

こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 7月末から、musemate様主催で「音大で扱う基礎理論を全6回でざっと勉強できる会」と称した講座を行っています。 明日が3回目なの…

作曲研究室
9か月前
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ドビュッシー《亜麻色の髪の乙女》の分析(40%完成)

こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 今回はドビュッシーの『前奏曲集 第一巻』より8曲目《亜麻色の髪の乙女》を分析します。楽譜はimslpからダウンロードすることがで…

作曲研究室
10か月前
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4. ポップスに和声の考え方を活用する

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 ここまで3回に分けて和声について説明をしてきましたが、和声そのものの勉強が目的で読んでいる訳ではなく、自分の作曲…

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3. 実際の曲を和声分析してみる(Ave verum corpus)[全文無料です]

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 前回までの和声の話を踏まえて、今回はモーツァルト作曲の"Ave verum corpus"を分析してみたいと思います。 曲の歴史的…

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1. 和声のススメ

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 突然ですが、皆さんは和声という言葉をご存知でしょうか。最近では比較的市民権を得た言葉だと思いますが、それでも細か…

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Q&A「良い音って何ですか?」

こんばんは、オーナーの吉田です。先日サロンメンバーさんからこんなコメントをもらいました。 確かに、作曲の仕方についてまとめている本やサイトなども、音楽理論ほど詳…

Q&A「ドラムの打ち込み方が分からない」

こんにちは、オーナーの吉田です。 先日サロンメンバーさんから「ドラムの打ち込みが分からない」と相談を受けたので、それを毎月行なっている外部向けゼミの中で解説しま…

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「不定期の公開レッスン」について

こんばんは、オーナーの吉田です。 このオンラインサロンのコンテンツとして、DMMの紹介ページには不定期の公開レッスンというものを設定しています。 ただ、紹介ページ…

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0. 藝大和声の補足ノート

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 今後少しずつ和声についてのコンテンツを載せていきたいと思っています。すでにアップされている動画については再生リス…

カリンニコフ《交響曲第1番》の楽曲分析(23%完成)[全文無料です]

こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 オンラインサロン「作曲研究室」のライブ配信に来てくれる方の中に、クラシック音楽の作曲技法を勉強している方がいるんですが、独…

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【1問1答】ダイアトニックコードとは

ダイアトニックスケール上に現れるコードです。例えばCメジャーキーなら次の7つのコードがダイアトニックコードです。 Cだと{C,E,G}、Dmだと{D,F,A}といったように、スケ…

【1問1答】「おすすめのコード進行はなんですか?」と聞かれたら

正直おすすめというのはないので、4536を繰り返すだけでいいです。できればリハーモナイズをした方がいいと思います。 リハーモナイズとは動画の0:22から弾いているコード…

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【1問1答】作曲初心者が覚えておいて損はないコード(3和音)

よく「最初に覚えておいた方がいいコードって何ですか」と聞かれるんですが、とりあえずメジャーコードとマイナーコードのトライアドを覚えておけば大丈夫だと思います。 …

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Maxというソフトがありまして

こんばんは、作曲家の吉田卓矢です。 オンラインサロン「作曲研究室」では、作曲の話はもちろん演奏や楽器の話、さらには数学や物理の話など、幅広い内容を行き来してディ…

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外部向けゼミ(仮)について

こんにちは、作曲家の吉田卓矢です。 実は先日Zoomの有料会員になりまして、晴れて40分の制約を超えて複数人で会話をすることができるようになりました。 Zoomは主に木曜…

2. 知識0でも(きっと)分かる和声概論

2. 知識0でも(きっと)分かる和声概論

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。

今回は和声の本を買うか迷っている方向けに、とてもざっくり和声についてまとめてみようと思います。

すでに何らかの和声の本を持っているという方は、内容がほぼ被っていると思うので読み飛ばして構いません。ちなみに芸大和声で言うとI巻の第5章までの内容を扱います。

扱う和音とその配置まずはハ長調の3和音で考えていきましょう。ハ長調で使われる

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musemate様主催の講座のご案内

musemate様主催の講座のご案内

こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。

7月末から、musemate様主催で「音大で扱う基礎理論を全6回でざっと勉強できる会」と称した講座を行っています。

明日が3回目なのですが、作曲研究室のnoteをご覧の皆さまにも役立つのではないかと思って記事にまとめています。

講座の詳細はこちらからご覧になれますが、基本的には社会人の方に向けてクラシック音楽で使われる音楽理論の説明をする講

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ドビュッシー《亜麻色の髪の乙女》の分析(40%完成)

ドビュッシー《亜麻色の髪の乙女》の分析(40%完成)

こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。

今回はドビュッシーの『前奏曲集 第一巻』より8曲目《亜麻色の髪の乙女》を分析します。楽譜はimslpからダウンロードすることができます。

曲の構成変ト短調、3/4の曲ですが、タイで引き伸ばされる音によって拍節感が失われている部分が多いです。

T.1~11の分析

【T.1~2】伴奏がない単旋律で演奏されます。最初のDesの音が引き伸ばされて

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4. ポップスに和声の考え方を活用する

4. ポップスに和声の考え方を活用する

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。

ここまで3回に分けて和声について説明をしてきましたが、和声そのものの勉強が目的で読んでいる訳ではなく、自分の作曲している曲に考え方を取り入れられるかを考えて読んでいる方も多いと思います。

ですので、今回はポップスの作曲の中で和声の考え方をどのように活かすことができるか、いくつか提案してみたいと思います。

芸大和声の禁則・ルール芸大

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3. 実際の曲を和声分析してみる(Ave verum corpus)[全文無料です]

3. 実際の曲を和声分析してみる(Ave verum corpus)[全文無料です]

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。

前回までの和声の話を踏まえて、今回はモーツァルト作曲の"Ave verum corpus"を分析してみたいと思います。

曲の歴史的な背景や歌詞の内容については他で調べてもらうことにして、この記事の中では純粋に楽譜だけをみて分析を進めたいと思います。

また「この分析は何の役に立つのか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はた

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1. 和声のススメ

1. 和声のススメ

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。

突然ですが、皆さんは和声という言葉をご存知でしょうか。最近では比較的市民権を得た言葉だと思いますが、それでも細かくは分からないという方も多いと思います。

今回は和声とは何なのか、どう勉強してどう作曲に生かすことができるかをまとめてみたいと思います。

和声とは平たく言うと各パートの進行についても考えるコード進行法です。

主に混声合

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Q&A「良い音って何ですか?」

こんばんは、オーナーの吉田です。先日サロンメンバーさんからこんなコメントをもらいました。

確かに、作曲の仕方についてまとめている本やサイトなども、音楽理論ほど詳しくはミックスや「良い音」については書いていないような気がします。

料理と同じように、良いものが分からないと良いものを作るのは難しいでしょうし、それが他人にとっても良いものでないと満足してもらうことは難しいと思います。

なので今回は、

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Q&A「ドラムの打ち込み方が分からない」

Q&A「ドラムの打ち込み方が分からない」

こんにちは、オーナーの吉田です。

先日サロンメンバーさんから「ドラムの打ち込みが分からない」と相談を受けたので、それを毎月行なっている外部向けゼミの中で解説しました。

その大まかな内容をnoteにもまとめたいと思います。タイトルにもある通りドラムの打ち込み方なので、主にDAWで作曲をしている方向けの文章になると思います。

「打ち込みは自分の好きなように作っていい」とよく言われると思いますが、

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「不定期の公開レッスン」について

こんばんは、オーナーの吉田です。

このオンラインサロンのコンテンツとして、DMMの紹介ページには不定期の公開レッスンというものを設定しています。

ただ、紹介ページではあまり細かく説明していないので、将来サロンに入ってくれるであろう方向けにどんなものなのか紹介しておこうと思います。

個人的なオンラインレッスン

元々このオンラインサロンを始める前から、私はオンラインで作曲や音楽理論のレッスンを

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0. 藝大和声の補足ノート

0. 藝大和声の補足ノート

こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。

今後少しずつ和声についてのコンテンツを載せていきたいと思っています。すでにアップされている動画については再生リストから見てください。

藝大和声は表現が若干分かりにくいので、tipsやQ&Aなど、文章でまとめておいた方がいいことは適宜こちらに記載しておきます。

最も大事な禁則例えば、ドミナントの和音を配置するときに導音を重複してはい

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カリンニコフ《交響曲第1番》の楽曲分析(23%完成)[全文無料です]

カリンニコフ《交響曲第1番》の楽曲分析(23%完成)[全文無料です]

こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。

オンラインサロン「作曲研究室」のライブ配信に来てくれる方の中に、クラシック音楽の作曲技法を勉強している方がいるんですが、独学では難しくて困っているようです。

その方の力になれないかと思い、少しずつ作曲研究室のnoteでもクラシック音楽の内容を扱っていこうと思い立ちました。

クラシック音楽での作曲技法は和声、対位法、管弦楽法、学識論などが複雑

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【1問1答】ダイアトニックコードとは

ダイアトニックスケール上に現れるコードです。例えばCメジャーキーなら次の7つのコードがダイアトニックコードです。

Cだと{C,E,G}、Dmだと{D,F,A}といったように、スケールの音を1つ飛ばして縦に重ねることで構成します。

よく耳にするコード進行はこのダイアトニックコードを並べ替えて作ることが多いです。例えば4536と呼ばれる進行は次のようなコードで構成されています。

F - G -

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【1問1答】「おすすめのコード進行はなんですか?」と聞かれたら

正直おすすめというのはないので、4536を繰り返すだけでいいです。できればリハーモナイズをした方がいいと思います。

リハーモナイズとは動画の0:22から弾いているコードは本来ならば次のような進行です。

FM7 - G7 - Em7 - Am7 - Dm7 - G7 - CM7

ですが、リハーモナイズをしてこのように弾いています。

FM7 - G7/F - Em7 - E♭7(9) - Dm

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【1問1答】作曲初心者が覚えておいて損はないコード(3和音)

よく「最初に覚えておいた方がいいコードって何ですか」と聞かれるんですが、とりあえずメジャーコードとマイナーコードのトライアドを覚えておけば大丈夫だと思います。

コードと構成音の書き方は、数学における集合の書き方を借りようと思います。
例:Cmajは{C,E,G}で構成されます。
また、全てのコードは{C}をルートにして説明します。

maj(メジャーコード)とはCメジャーコードはCM、Cmaj、

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Maxというソフトがありまして

Maxというソフトがありまして

こんばんは、作曲家の吉田卓矢です。

オンラインサロン「作曲研究室」では、作曲の話はもちろん演奏や楽器の話、さらには数学や物理の話など、幅広い内容を行き来してディスカッションをしています。

ただ、他の環境と少し違うのは、Maxというソフトについての話題が出てくるところだと思います。

●Maxとは?アーティストのためのビジュアル・プログラミング・ソフトウェア
Maxはバーチャル・パッチ・コードで

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外部向けゼミ(仮)について

外部向けゼミ(仮)について

こんにちは、作曲家の吉田卓矢です。

実は先日Zoomの有料会員になりまして、晴れて40分の制約を超えて複数人で会話をすることができるようになりました。

Zoomは主に木曜ゼミで活用しているんですが、もう少し広く活用できるんじゃないかと思ったので、サロン外に向けてゼミを開催してみようと思います。

(やろうと思ったのは「いきいき音楽科」さんのチャンネルに出演して味を占めたからっていうのもあります

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