Maxというソフトがありまして
こんばんは、作曲家の吉田卓矢です。
オンラインサロン「作曲研究室」では、作曲の話はもちろん演奏や楽器の話、さらには数学や物理の話など、幅広い内容を行き来してディスカッションをしています。
ただ、他の環境と少し違うのは、Maxというソフトについての話題が出てくるところだと思います。
●Maxとは?
アーティストのためのビジュアル・プログラミング・ソフトウェア
Maxはバーチャル・パッチ・コードでオブジェクトをつなげることで、インタラクティブ・サウンド、グラフィック、カスタム・エフェクトなどの開発が可能です。
Max: 指先でMIDIデータの制御
MSP: 究極の音響ツール
Jitter: 3D/2D映像エフェクト
Gen: 柔軟なオーディオ/映像処理
BEAP: シンセ&サウンド・モジュール
VIZZIE: ビジュアル・マニピュレーション・モジュール
とにかく何でもできるソフトウェアですが、主に音楽大学や開発関係の方が使っている印象です。かつてのMax/MSPという呼び方で呼ぶ人もいます。
大学の時の作曲の先生である嶋津武仁先生が使っており、私が元々関心を持っていた電子音楽と相性がいいと思ったので使い始めました。
大学院では国立音楽大学の莱孝之先生にもお世話になりながら、Maxを使った作品を作れないかと研究を進めていました。
下の動画は大学院修了後の作品なんですが、入力した声をフィードバックさせるエフェクトをMax上で作り、音が飽和するようにしています。
●Maxの簡単な使い方
Maxはオブジェクトを配置してパッチコードで繋いでいきます。例えば記事のサムネイルは'Hello world'というメッセージを表示するパッチになっています。
音関係のオブジェクトには次のようなものがあります。
adc~ ADコンバータ
dac~ DAコンバータ
cycle~ 正弦波オシレーター
rect~ 矩形波オシレーター
tri~ 三角波オシレーター
saw~ ノコギリ波オシレーター
gain~ ゲインコントロール
これらのオブジェクトを使うと、簡単なアナログシンセサイザーを作ることができます。
他にも覚え切れないほどのオブジェクトがあるので、プログラミングの知識があるとかなり高度なパッチまで組むことができます。
Maxの公式サイトにアーティストパッチというページが用意されているので、いくつかダウンロードしてみるといいかもしれません。
ソフトは有料なんですがパッチの読み込み自体は無料でできるので、こちらから体験版をダウンロードして使ってみてください。
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