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【小説】

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【小説】『老人と海』ヘミングウェイ

【小説】『老人と海』ヘミングウェイ

『海の命』という話を覚えているだろうか。
父ちゃんの仇である瀬の主を殺すのかい?殺さないのかい?どっちなんだい?でお馴染みの作品である。

ちなみにあなたが、1996年度以降に小学6年生を迎えたならば、国語の学習で習っている可能性が高い。(光村図書、東京書籍の教科書に掲載されている)

あの物語には与吉じいさという老人が出てくる。彼の「千匹に一匹でいいんだ。千匹いるうち一匹を釣ればずっとこの海で生

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【小説】『変身』フランツ・カフカ

フランツ・カフカは、著書『変身』において不条理に襲われる個人を描いた。

物語の主人公グレゴール・ザムザは、ある朝巨大な毒虫に姿が変わってしまったことに気づく。経済的に厳しい家族をひとりで支えてきたグレゴール。皮肉にも、彼が働けなくなってしまったことで家族の自立を促す結果となる。
毒虫を排除した時(直接手を掛けていない所がリアル)、家族の世界に明るく暖かな兆しが感じ取られ、物語は終わりを迎える。

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【小説】『坊ちゃん』夏目漱石

【小説】『坊ちゃん』夏目漱石

久々にnoteに書きたい!と思うほど良い小説だった。教師の私にはより面白く感じられた。教師にはぜひ一読してもらいたい。夏目漱石自身が松山で教師をやっていた頃の体験を下敷きにして生み出された物語。

親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている。

あまりにも有名なフレーズから始まるこの物語。主人公は生粋の江戸っ子、坊ちゃん。坊ちゃんは愛媛の中学校に勤める。そこにいるのは、個性豊かな教師陣。校長の狸

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【小説】純文学まとめ①

【小説】純文学まとめ①

「ソラリ」という青空文庫の電子書籍アプリを使い、読書をしている。

流石、「日常の中に日本文学を」と謳っているだけある。日常のちょっとした時間に読み進めることができている。

このキャッチコピーを私は気に入っている。

最近読んだ本は以下の通り。

太宰治『人間失格』何時でも誰にでも当てはまる物語。終始、人間的な弱さから起こる社会問題が描かれている。そのため、どの世代に対しても訴えかけるものがある

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