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エイチ・ツー・オー リテイリングさんと考える「これからのスーパーマーケットと地域の関わりについて」
こんにちは。「株式会社ここにある」の藤本遼です。
この記事では「エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社(以降「H2O」)」さんと取り組んでいる活動について記載しつつ、これからのスーパーマーケットやショッピングモールの役割がどうなっていくのかについて少し論考したいと思います。
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ここ最近、いくつかの商業施設から問い合わせや相談をいただいたり、実際にお仕事として関わらせていただいたり、知り合いが関わる取り組みを見聞きしたりしていますが、いくつか共通する課題や問題意識があるようです。
・地域に根ざした店舗になる(店舗運営をする)にはどうしたらよいか
・サスティナブル/循環に関する取り組みをしたいがなにからはじめたらよいか
・そもそも商業施設の役割は今後どうなっていくのか
現在、アメリカでは多くの(かつ特に郊外の)ショッピングモールが急速に姿を消しつつあるという状況があります。日本においても同じようなルートを辿っていくのでしょうか。
昨年の夏頃から「H2O」さんとの取り組みが、川西市をモデル地域にして進んでいます。「ここにある」の取り組みを応援してくれている武庫川女子大学職員の時任さんに担当者の方をご紹介いただき、サステナビリティ推進室のみなさんとともに進めることになりました。
すでに資源循環に関する取り組みが一部スタートしていた「H2O」さんですが、今回のプロジェクトはスーパーマーケットや百貨店が今後どのように地域と関わっていくとよいのか、どのような関係性を結んでいくとよいのかということを考える場をつくっていくというもの。仕入れた(製造した)商品を販売するという一方向だけではない関わりをどのようにデザインしていけばよいのか、というお題でした。
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今回の取り組みでは、あまがさきキューズモール(東急不動産SCマネジメント)さんと取り組んでいるような「地域のみなさんと共創・協働しながら行う」イベントではなく、職員の方とローカルをどうつないでいくのか、という方向で進めていくことになりました。
まず初年度は、年間5回程度の場をつくろうという話になり、場づくりや地域というテーマでの社内研修、川西市役所との共同研修(テーマは第一回と類似したもの)、川西での地域イベント「Coffee Expo」への出展、川西で活動をしているキープレイヤーと交流する機会をつくるための市内ツアーなどを実施しました。さまざまな場や機会、きっかけをつくりながら、職員のみなさんと川西地域との関わりの仕方について模索しています。
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特に市内をめぐるツアーでは、実際に川西地域で活動しているプレイヤーのみなさんの店舗や活動場所を訪問し、交流や対話を行いました。終了後の感想では「街に対しての解像度が一層上がった」「いろいろな取り組みや想いに触れられた。これをどうつなげていくことができるか考えたい」など、前向きな声をいただいています。
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スーパーマーケットや百貨店、ショッピングモールが持つアセットをまちにどう開いていくのか。それは、出店してもらうことやポップアップ(イベント)をしてもらうこと、またイベントや取り組みを持ち込んでもらうことだけではないようにも思います。必要なのは、地域に落ちている可能性のタネや課題感に対して、ともになんらかのアクションをしていくこと、お互いの知見やリソースを持ち寄ってなにができるかを考え、小さくアクションしてみることかもしれません。その先に新しいプロジェクトや事業が生まれていくようにも思います。そういったことをショッピングモール単体で行うのではなく、まさに地域との連携や協力の中で生んでいく姿があるように思います。
まだ来年の関わりは具体化していませんが、店長さんや店員さん、職員のみなさんとお客さんとの関わり方自体をリデザインしていくのはとても興味深いです。現在、来年度の取り組みについても意見交換をしており、ある程度の方向性が見えてきそうです。ぜひオープンな場をいくつかつくる方向で進んでいきそうなので、関心のあるみなさんにも積極的に参加していただけるとうれしいなと思います。
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最後になりますが、接客ってなんなんだろうといつも思います。自分自身は「いらっしゃいませ〜」と言われると途端にやる気がなくなってしまうのですが(お客さんという役割に据え置かれる感じがして居心地が悪い)、相手をお客さんにすることで得られるものと、失われるものがあるように思います。今回の取り組みは、その既存のお客さん⇄店舗との関わり方を揺さぶっていく実験のようなものだとぼくは捉えています。
ぜひ、今後の動きにもご注目いただければ幸いです。
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