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【詩集5】縦に破りたい自分

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「縦に破りたい自分」をテーマに詩を書いてみました。なお、『幼い女の子(詩集5-5)』はR18作品となっており閲覧注意です。
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2024年7月の記事一覧

鏡(詩集5-9)

母は優しい顔をしている

時々心配性なところもあるが

いつも優しく悩み事を聞いてくれる

父は凛々しい顔をしている

時々怒りっぽいところもあるが

いつも頼りになってくれる

私は情けない顔をしている

いつも不安で歪んだ顔をしている

自己嫌悪と他人へのしょーもない憎悪で満ちている

綺麗な鏡であればあるほど

そこにくっきりと醜い私が映る

思わず鏡ごと殴って割ってしまいたくなる

きめえ

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時の流れ(詩集5-10)

久しぶりに高校の友達と飲みに行った

最後に飲んだのが2年前だからかなり久しい

この前は学生時代のアレやコレ

この前は仕事の愚痴で

今回は結婚とか何とかだ

豪快にビールを呷りながら

とっっっても幸せそうに笑う友達の顔から目を背け

僕はカルピスサワーの気泡の数をなんとなく数えた

この前のこの前 彼は画面の中の高画質な女を

嫁だ!とか勝たん!とか言ってたような気がする

その時僕は彼に

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自分を切り刻むだけのうた(詩集5-11)

俺は実につまらない男でした

俺は実に中途半端な男でした

俺は体だけ大きくなった子どもでした

つーか普通に子どもの方が エネルギッシュで

表情や発想も豊かで 割と何でもできちゃって

要するにいろいろと素晴らしい存在なので

俺は子どもっつーか未熟な肉の塊です ただの

そんな肉塊が ない脳みそ絞りながら

のそのそと生きていたところで公害です

二酸化炭素&排泄物製造マシーン

つまんな 

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