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「サークル・オブ・ライフ」(「短歌人」2019年7月号掲載)
サークル・オブ・ライフ 山川 創
簡単に人を嫌えばいつもより軽やかになる肉を刻む手
家のない人が飲み干すコカコーラ駅のホームの横向きの椅子
この場所にいる全員が貧者だと気づいているか監視カメラよ
駅の時計の「調整中」の貼り紙が「撤去予定」に変わっていた日
街じゅうのいたるところに文字があり処刑はすべて文字で知るもの
Too young to die? まさか。
「いちろくみそひと同期会」について適当に
「いちろくみそひと同期会」というネプリに参加しました。
2016年に短歌を始めた人々が、五首連作を寄稿しています。
詳しくは主催のとわさき芽ぐみさんのツイートをご覧ください↓
https://twitter.com/o10waMEGMEG/status/1009751258129825792
ここでは、ネプリの歌の中からなにか言いたいと思った(≒いいと思った)歌を引用し、なにか言います。
カウ
2017年8月の短歌
※文章中一部敬称略
【「Re:短歌」掲載歌】
「夜半の電話」より抜粋
面白い話だけして五時間を過ごしてなおも一人の部屋だ
これからのことは一つも話さずに減らし続けるミルクコーヒー
聴き取れないくらいの声で歌われる天国に行くためだけの唄
世界から足を離していた夜のおしまいで待っている明烏
「Re:短歌」は千原こはぎさん主催の返歌をテーマとしたアンソロジーです。
上に載せたのは私の歌のみですが、実
2017年7月の短歌
※文章中敬称略
犬よりも芸がないから棒立ちのままでひたすら耳をふさいだ(歌会たかまがはら2017年7月号 放送外採用歌 天野うずめ・選。テーマ「手」)
【雑記】
なんらかの形で公開されたの一首だけかよ! と自分でツッコんでしまう少なさ。うたの日にもとうとう投稿しなかったし。
7月29日に大阪にて開催された、虫武一俊さんの歌集「羽虫群」の批評会に行ってきました。
前日には、ずっと行きたいと思っ
2017年6月の短歌
※文章中敬称略
【うたの日に出した歌】
6月9日
往年のロックバンドを見習って再結成を始める家族 (題「ROCK」)
【「みずつき6」掲載歌】
連作「雨の日に夢去りぬ」
戦ったことに対する罰として浴びるにはふさわしい霧雨
Singin' in the Rain あなたを惑わせるためにすべての言葉を使う
知っているやまない雨がないように死なない俺がいないってこと
大雨に脳はすっかり洗われて抗
2017年5月の短歌
※文章中敬称略
【うたの日に出した歌】
5月10日
本番を想定しての訓練だ悲しみ方がまだ足りないよ (自由詠)
【うたつかい2017年春号掲載歌】
連作「祈らない」
ああこれは祈らねばならぬ出来事と思いつつ打つひたすらに打つ
くり返すこのナルシシズム思い出すあの衝動はまるでゴミだね
十倍に希釈されたるやる気にて正しく眼を開いています
感情を失うことは不可能だ Credoの歌詞をすべて忘れた
2017年4月の短歌
※文章中敬称略
【うたの日に出した歌】
4月4日
いい人になってしまった友達が俺を見つけて大股で来る (題「いい◯◯」)
4月5日
暴力触れたい昼だ春の陽が無駄に優しく降り注ぐから (題「春」)
4月10日
平凡な傷を付けられ平凡な通院歴を一つ増やした (自由詠)
4月16日
雨漏りの止まない夜はあおむけで黒人霊歌(ニグロ・スピリチュアルズ)を歌え (題「黒人」)
4月18日
乾パ