見出し画像

「自分のために許す」でいい

自分の人生や性格に
暗い影を落とした人や出来事を
「許せない」と思うこともあるだろう。

幼い頃のことであっても
消えない傷となり、
大人になってもずっと、
その後遺症のようなものに
苦しめられることもある。

忘れられたら楽なのに、
そういう記憶に限って
なぜか鮮明で
月日がたっても
昨日のことのように思い出せたりする。

その闇から抜け出せたとしても
「こういう人生だったらなぁ」
「あの人と出会わなかったらなぁ」
と、幸せであってほしかった過去に
思いを馳せてしまう。

そんな呪いからは
解かれてしまったほうが楽だ。

だから、そういう過去や人を許す。
「自分のために許す」でいい。

あまりにも理不尽なことであれば
どうしても許せないということもある。

そんなときには、許せない自分を許す。

「許す」という言葉にはいろんな意味がある。

「なかったことにする」といった意味もあるが、つらい過去はなかったことにはできない。

だから、「責めるのをやめる」「自由を認める」「ゆるめる」という意味の「許す」でいい。

なかったことになんて、しなくていい。

他人や自分を責めることで、良いものが生まれることはほとんどない。

いつまでも過去に囚われ続けるのも苦しい。

心の緊張状態がずっと続くと疲れる。

だから、そういう「許す」でいい。

言葉にはいろんな意味があるから
適切な解釈でいい。

それでもたまに過去を思い出しては
暗い気持ちになるのであれば
そんな自分も許す。

そして、「自分のために許す」ことを何度でも思い出す。

少しずつ、少しずつ、
許していけばいい。
自分のペースで。

あたたかい光が差し込んで
憎しみや黒くて重い塊みたいなものが
少しずつ溶けていく。
そういう日がくる。

どこにでもいける。
好きなところへ行ける。
自由になる。

もう十分がんばった。
闘った。苦しんだ。
たくさん泣いた。
そんな日々に、疲れたよなぁ。

もう、自分のために生きていいんだよ。

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?