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試験で満点もらった!2つの重要な学びを得た話

なんと、Indian Ocean Historyの試験で30点満点もらいましたーーー!😍🎉💯

嬉しすぎて、家に着くなり、くるくると喜びの舞を踊って同居人に大笑いされ、友達が浴びるようなビールで乾杯してくれたのですが、
冷静になると、苦しかった所から1つ突破口を見出し、2つの重要な学びがあったので、書き綴っておきます。

①すべての経験は繋がる

②イタリアの教育システムでは、優等生では再試、個性を出すと◎
「試験はアリーナ。自分の舞台を演じるんだよ」

以下、口頭試験で聞かれた事

1.Littoral Societyとは何ですか?

Pearsonが1970年代に提唱した概念。
インド洋沿岸の海港都市は、3000年の歴史的な交易を中心とした人的交流により、往々にして、内陸側の同じ国の都市よりも、数百キロ離れた違う国の海港都市と多く共通点を持つため、こうした海港都市は国家の枠を越えた1つのユニットと捉えることが出来る。

ここまでが授業で習ったこと。

ここから、私は、クックパッド時代、ケニア🇰🇪を担当していた時に、ナイロビのコミュニティと、モンバサのコミュニティが全く異なっていた事を述べました。

海側のムスリム地域のモンバサの名物はサモサで、これはアラブ地方でも食べられるもので、一方内陸のナイロビでは、、その理由は、、Etc

話が長くなっちゃったかしら?と思ったけど、
先生、にっこりと微笑みながら、面白いね、確かに食もそうだよね〜と。

Cookpad Kenyaの経験が、こんな所で生きるとは!🇰🇪

2.カンガの歴史と特徴的な点は?

カンガとは、東アフリカ沿岸において19世紀半ばから使われているコットンの服で、模様にメッセージが込められている。
相対的に地位の低い女性による1種のコミュニケーションツール。

インド洋におけるインド産コットンというコモディティの歴史と、東アフリカの女性の置かれた社会的家族的なローカル・コンテクストの産物。

そこで、日本にも俳句をはじめ非直接的な表現があり、「月が綺麗ですね」というのがI love youで、
社会の中でオープンに話されないトピックの、非直接的なコミュニケーションを、、、という例を話しました。

3.インド洋社会に20世紀以降に訪れた変化とは?変わらないものとは?

季節風を利用したダウ船による交易が生み出した人的ネットワークと海港都市は、蒸気機関の出現により、寄港地や季節風を待つ時間がなくなり、その役割を失った。

その後、飛行機の出現で、海、陸に関わらず都市を直接的に早く結びつけ、交易網を大きく変えた。

さらに、20世紀の石油の存在により、インド洋の果たす役割が大きく変化している。

その中で、通奏低音として流れるユニットとしてのlongue duréeと、その表層に起きる変化。
「世界交易の最も重要なコリドー」としてのインド洋のダイナミズムが、現代のビジネスにも、、という考察を述べました。

4.Subaltern voice: 歴史の中で、従属的な地位にあった人々の声について

大きく2つのアプローチがあると思います。

1つは、授業で習ったように、同じ記録を本来の目的だけでなく、従属的な人物を知る手がかりとして使うこと。

授業の中で試したのは、インド洋奴隷の記録(本来は行政管理用)から、1人の奴隷の人生を描く、というようなこと。

もう1つは、文献以外で、物質文化アプローチやオーラル・アプローチを使うこと。

ここからは、私のアリーナ。

「Cucina Povera(庶民料理)」について語ります。

記録に残る「Cucina Ricca(貴族料理)」と違い、家庭料理は記録に残らないのです。
でも、それが綿々と続いて現代の食卓を形作っているので、現在に受け継がれている料理や、おばあちゃんの話から、本来サイレントであった歴史を紡ぎ出し、、、それで20州訪ねていて、、、、という話をしました。

終了。

教授は、にっこり微笑んで30点上げるわ、と。

しかも!
先生はトレンティーノ出身だから、夏に一緒に私の実家に来て、75歳のおばあちゃんから料理を習ってみたら?と。

歴史学の教授の家で料理を習えるなんて実現したら夢みたい!

興奮して、Siiiii、とイタリア語で答えました。笑

それにしても、これが試験なのです。

前回、別の口頭試験で再試になった私にクラスメイトがくれたアドヴァイス。
「試験はアリーナ。自分の舞台を演じるんだよ」

なるほど、たった10分で、個性が試される。

小学校からこういう教育を受けてきたイタリア人と、正しいことを簡潔に答える訓練を受けてきた日本人。

フェラーリを生むイタリア人と、トヨタを生む日本人。

その違いは教育システムにあるのかもしれません。

というわけで、金曜日にもう一つ、Atlantic Ocena Historyがあり(また「海」、、、)

これを乗り越えれば(論文4本残して)夏休み!!

そう、もう頭は、海でいっぱいなのです。

終わった瞬間、海にボチャンと入りに行きまーす!

チャオ!

Aoi

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