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プーリアにて1週間、毎日おばあちゃんの農民料理を習いに家庭を訪ねました。

毎日プーリアの農家を訪ねた1週間

プーリア州にて1週間、毎日家庭を訪ねて、おばあちゃんの農民料理を学んできました。

現在、ボローニャ大学の歴史文化学部にて
「近代イタリアの農民料理:オーラル・ヒストリーで解くエミリア・ロマーニャ州ポー平原とプーリア州ムルジャ」
というテーマで卒業論文を書いています。

原題「Peasants in the kitchen: Oral History of contemporary peasants’ cooking in Po Valley, Emilia-Romagna and in Murgia, Puglia」

歴史学において、文献が限られる庶民料理は研究が進んでこなかったのですが、文化人類学の領域とブリッジして、Unvoicedであった庶民の料理の文化を再発掘しようとしています。

その中で私のアプローチは、元農家の家庭にお邪魔し、おばあちゃんに当時の農民料理を作ってもらい、一緒に食べながら、当時の生活、料理、現代までの変化を語ってもらうという手法。

これをオーラル・ヒストリーのアプローチとして確立するのが、論文及び私の研究のミッションです。楽しいですが、ハードルも高い。

1週間、毎日別の家庭にお邪魔して、お料理を作ってもらい、ムルジャ農民料理の解像度がぐっと上がりました。

ディープなプーリア州ムルジャの農民料理のレシピも沢山教えて頂いたのも収穫ですが(シンプルで栄養満点で、何よりも本当に美味しい)、その歴史的・文化的背景の理解が深まりました。

「なぜこの料理が生まれるのか」「どう変化したのか」「今の’イタリア料理’に貢献するものは何か」という視点で論文を書こうと思っています。

☆研究の詳細はこちら。

ぜひ一緒に伴走して頂けたら嬉しいです!絶対面白いと思いますー!

オレキエッテを作るアントニエッタおばあちゃん
ムルジャの畑も見せてもらいました。
グラヴィーナの郷土料理
アルタムーラのパンコット
アントネラおばあちゃんのカヴァテッリ

P.s.2
バーリ大学が提供する「食の文化人類学」の授業に急遽お招き頂き、「イタリア料理と日本料理」についてミニ講義をさせて頂いたり、アルタムーラの料理界隈の重要な方々の学校に顔出したり、コネクションが出来つつあるので、プーリア州で何かしたいと思ったら何かできそうだと思う今日この頃です。

P .s.3
ちょうど時期はカーニバル真っ盛り!
家族に連れられて、料理関連の先生や生徒が集まる色んなパーティーにお邪魔して、踊って歌って、楽しく過ごしました。
そして、さすがプーリア。ホームパーティーで皆が持ってくる料理のレベルが段違いに美味しく、プーリア人の魂に感動しました。

イタリア庶民料理の研究について

ボローニャ大学、歴史文化学部でのイタリア庶民料理の研究について、詳細はこちらからご覧頂けます。

これからも応援どうぞよろしくお願いいたします!

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