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雑誌「1番近いイタリア」

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雑誌「1番近いイタリア」に関する記事。 マンマのイタリア家庭料理研究家Aoi Aurora、こと中小路葵が編集長を務める季刊誌です。 コンセプトは「日本の家庭で楽しむイタリア料…
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2024年5月の記事一覧

「1番近いイタリア2024春号(Vol.17)」刊行!

「1番近いイタリア2024春号(Vol.17)」刊行!

「1番近いイタリア」2024年春号を刊行!

あっという間に第17号、温かい読者の皆様に支えられていることに感謝です。

イタリアで見つけた「土地と生きる食の豊かさ」を、皆様に生の魅力たっぷりでお伝えできれば幸いです。

さて、今号はいかに!

2024年春号巻頭エッセイは「カーブを曲がると」、トスカーナ州をバイクで旅した時の短編です。

マンマのレシピ集、今号のテーマ食材は「リコッタチーズ」。

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編集後記「1番近いイタリアvo.17 2024春」

編集後記「1番近いイタリアvo.17 2024春」

雲に隠れまいと橙色の光を放つ太陽は、オリーブが所々見える平原の向こうの海に吸い込まれるように、あっという間に沈んでいく。5日前と同じ道を走る。今日は夕日を左側に見ながら。そして、今日は歳を1つ重ねた私が。島から本土に戻り、ボローニャに帰る道は、5日前と確かに同じ道で、でも不思議なことに、たった5日前が遠い過去に思えるくらいには景色が違って見えた。

30歳のお誕生日には、行き先シークレットの旅行が

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カーブを曲がると

カーブを曲がると

体を傾け、カーブを曲がっていく。顔を切っていく空気の味が知りたくて、鼻で大きく息を吸ってみると、新しいヘルメットの匂いと新緑の木々の香りが混ざり、とてつもない初々しさに包まれる。通奏低音のエンジン音に、風の音、時たますれ違う車の音が反響する。寒さと緊張でキュッと体をこわばらせ、そんな私を置いてかないように優しい足取りで進み続ける。再びカーブに差し掛かり、体を傾けて曲がっていく。

4月、バイクでは

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