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つらい思いは否定しないで、ただその先に思いを馳せたい

「何が普通なのか、わからないよね、もう。
こんな毎日が続くと・・・」

息子がつぶやいたことがあった。

高校生の息子は、文化祭はオンラインとなり、修学旅行に行けなかった。

普段あまりグチはいわないが・・・。

修学旅行が日程変更、目的地変更を繰り返したのちに、中止と決まった時。

「行けないなんて、ありえない。修学旅行だよ。
最後なのに。
みんなと行ける旅行なのに。

・・・行きたかった・・・」

友だちを大事にする息子の、無念さが伝わってきた。


17歳の、キラキラ輝く時間が、失われた。


全世界を等しく覆った災厄。
みんな、苦しい。
わかっている。

だからといって、受け入れられるわけではない。


国によって、仕事によって、より苦しい状況は起きている。

ただ、比べないで。

ひとりひとり、その苦しさは違うから。

「うちは感染者が出ていないから」
「仕事は続いているから」
そうだけど。
だからすべていいというわけでは、ない。

よりつらい方へは、気持ちを向けたい。

でも、形にならない苦しみも見逃したくない。


去年とおととしは、喪失の年だった、と思う。

旅に出られず、友人と会えず。

宴会を開けず、カラオケへ行けず。

外食は減り、夜に飲みに行けず。

人によって、あきらめたことは違うけれど。

苦しかったし、悲しかったし、つらい。

そう認めて。


言葉にならないうつうつとした思いを、否定しないで。

つらいんだ。
しんどいんだ。

自分で、受け止めよう。
受け入れなくても。


この体験をばねに、なんていわない。

ただ、未来を信じたい。


友だちとじゃれ合ったり、背中から抱きついたり、する。

大声で笑いながら、歩く。

歌って、しゃべって、触れ合う。

そんなことが当たり前に、自然にできるように。


今年は、会えたらいいな。
去年あきらめた友人に。

行けたらいいな。
あきらめた旅に。

外へ、出たい。
私も。

息子は友達と、卒業旅行を計画している。
行けますように。

息子からもらったクリスマスプレゼントのノート。

いっぱい書き込めるノート

1ページ目を開いたら、こんな言葉があった。

口下手な息子の、この言葉に胸がいっぱいになって。

うん、私たちも、家族でも、思い出を作っていこうね!



※イラストはかくたすずさんからお借りしました。ありがとうございます。


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