【臨床と宗教】 第9回 医師として考える
死へのまなざし
前回まで
医師であれば患者の死に立ち会うことは避けられないことである一方,医師にはスピリチュアルケアや死生学を学ぶ機会は設けられていません.患者の死に際して大きな後悔を残すことがあった医師も多いことでしょう.そういったトラウマを糧に自己の臨床スキルを磨いてきた方もいるのではないかと思います.今回は医師が死生学を学ぶことの利点と,現代の死生観の移ろいについて考えます.
多様化する死生観孫:
患者さんの死生観に寄り添えるようにしていきたいのですが,医師自身がそういうものにどう