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<my story>仕事をしている中で「これかも!」と強みを見つけてきた2

振り返れば、良かったことも大変だったことも、全ての経験が私らしい人生を選んでいくなかでプラスになっている。そんな私の今につながるこれまでのストーリー

職業:ライター、SNS運用・マーケティング支援  年齢:20代


【社会人3年目:東京から京都へ】

私のキャリアは、大学卒業後3年ほど東京、その後の3年を京都で、広報やマーケティング・編集や執筆など、情報発信のお仕事に携わってきました。
2回の転職を経て、3社で経験を積みました。

新卒で入社したのは、企業のSNSの運用支援をメインとする東京の会社です。入社3年目、新卒1年目のころと比べると仕事には慣れてきた時期に、コロナ禍となり、働く環境はそれまでの完全出社からリモートワークがベースとなりました。

毎日の満員電車の負担が大きく、体力に自信がなかった私にとって、働き方としては私が当時望んでいたかたちだったのですが、生活にメリハリがつかなくなってきた側面もありました。

1社目の転職を決めたのはそんなころです。

会社を「辞める」選択は、これでいいのかなという不安よりも「こんなにお世話になったのに」という心苦しい思いの方が強く、とても勇気がいりましたが、今振り返っても、大手企業をクライアントとしたSNS運用支援の経験や、充実した教育体制のおかげで習得できたことが現在の仕事につながっている部分も多くあり、非常にありがたい環境だったと思います。

新卒で東京に就職した理由の一つに、社会人生活の一番若い時期に、東京の土地の文化を身をもって知ったり、特に文化が集まる場所で美術館に行ったりすることで感性も磨いてみたいたいという想いがありました。
コロナ禍では美術館は閉館していて、カフェや喫茶店巡りなどの楽しみもなくなり、必ずしも東京で暮らす必要もない時期になったと感じて、環境を変えることを決めました。

【2社目:京都のデザイン会社へ転職】

京都に住みたいなという想いは、中学時代に好きだった本や修学旅行をきっかけにずっと心の内にありました。
大学時代に京都のキャンパスで部活動をしていて、京都の雰囲気はとても好きだったので、いつか実際に住んでみたいと思っていました。

転職活動のなかでは、SNSマーケティングについて知識や経験が得られた中で、今度はデジタルだけでなく、紙媒体を使った編集にも携わってみたいという思いがあり、どちらも携わる事が出来る京都のデザイン会社で就職を決め、副業としてスタートアップの企業の広報も行っていました。

入社間もなくから、京都ならではの仕事に、沢山関わることが出来ました。新しい環境で仕事をするなかで、自分には「メンバーが変わっても仕組みが活用し続けられるよう、先を見据えて立ち上げる」ことに強みがあることに気づけた時期でもありました。

実際に紙媒体を担当する中で、その楽しさもあれば現実の大変さも知ることができたり、これまでも強みとしていたSNS運用に取り組むなかで、お客様目線、読み手目線で何が嬉しいかということを反映し、数値につながっていくアプローチにも結果が出ました。プロジェクトに責任や裁量権を持って関わることができ、これからにつながる大きな経験となりました。

【3社目:事業会社の広報】

3社目、これまでは代理店のような立ち位置で働いてきたので、今度は事業会社で自社ブランドを広報していく経験を積みたいと思い、転職を決めました。

自分の人生のかじ取りを自分でしっかり行っていこうという思いになったのは、この会社での2年間が大きかったなと思います。

様々な仕事を、様々な立場で経験していく中で、自分なりの意見や自分だからこそ見えるものの視点も得られてきました。そんなときに、「波風を立てないでいよう」というマインドではなく、自分のためにも周囲の人のためにも、自分の考えを主張したり、対話を引き出したりするようなことを意識するようになりました。

そんな中で、当時担当していたInstagramのアカウントが1万フォロワーを超えたんです。

「自分で決めて進めていこう」と決意するとこんな結果にも繋がるんだ、と自分ですごく驚きました。しっかり力を付けてこられたのだから、怯えずにもっといろんなことに自分から挑戦していこうと思えるようになりました。

SNSの運用は、インターンシップのメンバーがサポートしてくれていたんですが、そのチーム作りでも、うまくそれぞれの力が引き出せたと思います。

こうして、チームでの動きやマネジメントの視点や経験が得られて、またひとつできることが増えたという感覚がありました。

そういった経験の中で、フリーランスという選択肢を取ってみることが、将来像としてクリアになっていきました。

【フリーランス:これまでの知識や経験を組み合わせながら】

新卒入社した1社目ではクライアントワークで様々な業界が経験でき、2社目ではアウトプットの幅を広げながら、自分で責任を持ってプロジェクトを進められるようになりました。また、3社目に自社ブランドでの広報に注力することで、よりクライアントの立場で考える視点も持てるようになり、これらが、今に活きる経験となっていると思います。

【働くとは:幸せのための手段のひとつ】

働くことは、「自分の幸せのために使える手段や方法ののひとつ。」だと思っています。
独立するとかフリーランスになるということ自体が目的ではなくて、起業すること、事業を持つことも、自分の幸せな生き方がどういうものなのかを試行錯誤していくうえで、取れる選択肢のひとつかなと。
その方法はひとそれぞれだと思うので、自分で試してみながらより心地よい方を選べるとよいのではないかなと今は思っていて、仕事はその方法を色々試せたり、色んな人の例を見たり経験を知れる場でもあります。
自分自身や、大切な人たちの幸せに一番近いと思える手段をひとつずつ選択していけたらいいなと思っています。

Q:あなたにとって京都とは?

これからもずっと京都に居るかは決めていませんが、自分の人生の中で京都に住んだという時期があるのはとても良い経験になると思っています。

ヘミングウェイの「移動祝祭日」という本の、「もしきみが幸運にも青年時代にパリに住んだとすれば、きみが残りの人生をどこで過そうともパリはきみについてまわる。なぜならパリは移動祝祭日だからだ。」という一文を聞いた時に、京都もそんな都市ではないかなと思いました。

東京から京都に来て思ったのは「のんきな雰囲気が楽しめるのがいいな」ということ。
鴨川周辺付近を散歩すると、飛び石を渡ったり、川辺でのんびりしている人をたくさん見かけたりと、「人間らしい」日常が見られます。
素敵なカフェや本屋さん、美術館も多く、日々の中にそんなちょっとした非日常を楽しむこともすぐに叶います。

見ているものやいる場所の影響を受けやすい私にとって、京都のような環境は居心地がよく、いい具合で脱力しやすいなと思いました。

散歩している人、音楽を奏でている人など、鴨川周辺は時間がゆっくりと流れる。

Q:影響受けた本や言葉を教えてください。

一番というと難しいですが、エーリッヒ・フロム「愛するということ」の内容を仕事のなかでも意識するようにしています。

私の解釈では、この本で書かれている「愛するということ」は「特別な誰かだけ家族や近いパートナーだけではなくて、どんな人に対してもそれができる」ということだと思います。

お仕事の中で、アシスタントをお願いする学生さんのような、自分が育成に関わる人に対しても、その人自身がその人らしさを生かして、のびのびと才能を発揮できるかが大切で、そのために私はどう支えるか行動できるかを考えたいと思うようになりました。

提供する側される側がお互いに依存せず、自分たちの成長に繋がるのがいいなと、これまで感覚で捉えていたことが、この本には詰まっていて、頭の中が整理できた本です。

【編集後記】
これまでの経験の全てをご自身の力に変えながら、次の道を作っているChieさん。自分がどう感じているのか、どうしたいかを素直に受け止めながら、強みを見つけ、型にされていることがすごいなと感じました。自分がいなくても自走できるように関わる。そんなお話をされていらっしゃったことも印象的でした。幸せのための手段としてフリーランスの道を選択し、一歩踏み出されたChieさんのこれからの活躍をまた聞かせていただきたいです。


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