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🤱あなたの為を思って【高校入学】 822

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第一志望の公立高校の出願が締め切られた。
意外なことに当時としては珍しく女子は定員割れ、男子は驚くほどの高倍率になった。
定員割れでホッとするような、後々まで「定員割れの年次」と思われるのが癪なような気持ち。
女子は全員合格だった。


合格発表の日の午後は、入学説明会に保護者と共に参加。
校門から校舎までのアプローチは部活の勧誘。
文字やイラストが紙面に踊るフライヤーが、次々と手渡される。


聖書研究会はポケット版の聖書を配布。
受け取った私に「返してきなさい‼︎」と母が言う。
帰宅して捨てればいいと思うのに逆らえない。
おずおずと返しに行った私は、「一度渡したものは返してもらうわけにいかない」と先輩学生に言われ聖書をバッグに隠した。


教室では入学式までのスケジュールが発表され、次から次へと書類に必要事項を記入し提出する。
私は当時中学で大流行していたプチプラ万年筆を持ってきていた。
ボディはオレンジでインクはグリーン。
書類を書くのは黒のボールペンか万年筆。
「筆記用具といえば黒か青に決まってるでしょ。どうしてそんな色を持ってくるの‼︎」と母は私を叱った。
母は持参すらしていないのに。

これだったんじゃないかな?
復刻版だって、いいお値段……
⤵️


結局、どうしたんだったかな?
借りたんだっけ?
ほんの少しも覚えてない。


最後は芸術科の選択授業の希望を記入して提出。
ギターを習いたい私は迷うことなく「音楽」と書こうとし、母からストップがかかる。
「会場(母が信仰する宗教の通称)で訊いてからにしなさい」と。


希望人数の調整作業があるからこの日に提出させるのに、母の信仰心には「そんなの関係ねぇ」。
入学前から目立ちたくない私はヒヤヒヤし通し。
散会後に個人的に教諭に申し入れ、後日提出でも可の許可を得た。
せっかく母を出し抜いて第一志望の学校に合格できたというのに、発表当日からウンザリしてしまった。


入学式のことは何も覚えていない。
母は来たのだったか?
芸術科の希望調査票を入学式の日に提出したのは、私だけだったことは覚えてるのに。
私が選択すべき芸術科目は「美術」だと会場で言われた。


部活もまた「会場で訊いてから決めなさい」。
小学校でミニバス、中学ではバドミントン(続けていると会場に行けないならとやめさせられた)、高校ではバスケかバドミントンができればいいなぁと思っていたけど「文化部の中で決めてください」と「お答え」をいただく。


会場の言う通りの進路を選ばなかった私に、母はより一層強く細かく支配の手を伸ばしてきたのだろうか。
混声合唱部に入部したのだけれど、やっぱり3年まで続けることはできなかった。
平日は授業があるし、コンクールは日曜祝日だし、大きな休みにも練習や合宿があるから。

混声合唱部についてはこの記事にも少しだけ⤵️


高校生になってからも「勉強より家の手伝いをやりなさい」「少しでも時間があるなら会場へ行きなさい」と、私に対する母のスタンスは変わらなかった。


母は毎日のように会場に出かけては、部活を終えて帰宅する私より遅く帰ってくる。
試験前であろうと宿題が多かろうと、私の役目は変わらない。帰宅したら洗濯物を取り入れて、ご飯を炊いて、その間に洗濯物を畳んで、食後は洗い物をして……


その方が成績が上がるのだと会場で教えてもらってるのだとすれば、どうして弟や妹にはやらせないんだろう?
どうして私が勉強していたら「家の手伝いもしないで‼︎」と小言を言われるのだろう。
これって私の僻みなのかな?





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