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ベンチに座ってモンブラン

ー 青空の下で食べる甘いものほど甘いものもない ー


この日私は友だちと京王線沿いの国領に来ていた。


よく晴れた日だった。コートを脱いじゃうくらいあったかかった。


お目当てはピザランチだった。


ピザを食べ終わって、住宅街を歩いていて、どこか公園で座ってしゃべるか〜と話していた。


気づけば大きなアパートが立ち並ぶ「THE・住宅街」に入り込んでいた。

公園がたくさんあって子どもたちが体を動かしていた。

公園の横にも大きいアパートがあって、その一階にはお店がいろいろ入っていた。

パン屋、そば屋、そしてケーキ屋「Modeste(モデスト)」


シャッターが降りているお店が多い中で、真っ白なそのお店はひときわ輝いていた。


「見るだけ見てみようか〜」と言って入った。


休日の午後1時くらい。

いろんな種類のケーキがまだまだ豊富に陳列されていた。


お店にはポツポツとだけど、人が絶えず入ってきていた。


チョコケーキにシュークリームにプリンにモンブランにキャラメルナッツのケーキとかもあったかな。


「、、、。食べちゃおうか。」

私と友だちの心は一つだった。


どれにしようかな、、と迷っている間にもいろんな地元っぽい人がやってくる。

(地元密着型のケーキ屋さん、いいよね。)


おばあちゃんとその孫、みたいなちっちゃい女の子がやって来た。

「どれにする?」とおばあちゃんに聞かれたその子は、

「これ全部〜!!」とマジな顔で答えてた。

「なあに言ってんだい!!」とおばあちゃんの口からテンポよくナイスツッコミが飛ぶ。


からのなぜか女の子に見つめられる私。


(私、おねだりされてる、、???)


・・・


何にしようか悩みに悩んで、あまたのお客さんに「あ、まだ決まってないのでお先にどうぞ〜」と順番を譲って、やっとのことでモンブランに決めた。


一番人気、とのコメント付きだった。

(結局これに弱い。)


プラスチックの小さなスプーンをもらって箱を抱えながらお店を出た。


目の前のちょうどいいベンチに腰をかけた。



箱を開けたらそこはなんとも神々しい世界。


日差しがやたらと差し込んでおります。


友だちがケーキの上に刺さってる金色の紙を見ながら「これ食べれるやつかな、、?」って言うもんだから必死に止める。

「あ、ほんとだ、食べられませんって書いてある!」だって。


(昔おじいちゃんがアップルパイの下に敷いてあった黒い包み紙を見ながら「これ昆布?」って言っていたのを思い出す。)


「食べられません」の表記って意外とニーズあるんだなって思った瞬間。


とりあえず白い石みたいなやつを一つつまんで食べる。


メレンゲかな?サクッとしていてシュッと溶けた。


お次はいよいよモンブラン。

プラスチックのスプーンをケーキに垂直に突っ込む。

土台のところが思いの外固くてピンチ。

そしてベンチから口までのわりとある距離を安全に運送する。

手ブレ厳禁!


ぱくっ


・・・


染み渡る糖質、、!!


雲ひとつない青空と、まぶしい午後の光と、その光を全て反射しているかのように輝くモンブラン。


甘くないわけがないんだよな〜!


なんでかはわかんないけど、青空の下で食べる甘いものほど甘いものはないんじゃないかなって思った。


青空とスイーツの組み合わせに可能性を感じた日曜日。


▪️おまけ

青空の下で食べたストロベリーフレンチクルーラー


青空の下で食べたミルクフランス


青空の下で食べたクッキーシュー

(シュークリームはこちらでも紹介しています。)



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