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備忘録的拙文集

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出発前夜

出発前夜

6日前:中々寝付けない。いよいよ旅が始まるという久しぶりの高揚感、今までしてきた旅とは異なった旅に突入するという緊張と興奮で寝つくのにすごい時間がかかってしまった。

5日前:通勤電車内で「地球の歩き方」を読み、事前に最低限チェック指定おきたい場所を探す。今回の旅は行き当たりばったりでいい、そうお思いながらやはり門がせない一つや二つはあるだろうと、旅への高揚感を隠すことができない気持ちを落とし所を

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サイズ感の分かる街のラジオを聴く

サイズ感の分かる街のラジオを聴く

ラジオが好きである。というのも機械としてのラジオが好きということではなく、ラジオという放送媒体が好きなのである。我が家はどちらかというとテレビよりラジオ派で、小さい頃から毎朝ラジオが流れていた。という事もあって中学生の頃初めてiPod touch4(通信機能のないスマートフォン的な。懐かしい。)を買ってもらって最初にやったのは、お気に入りのラジオ番組局の会員登録をして番組にメッセージを送り始めたこ

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我々は宇宙人なのか

我々は宇宙人なのか

今日の出来事。

仕事絡みでちょっくらMR(=Market Reserch / 市場調査)に行こうということでコストコに行ってきた。

週末のコストコはすごい。ディズニーかと思うくらい子連れの家族が散見され、子供達の「あれししょくしたいーーー」「これかってーーー」が飛び交う忙しい環境だ。確かに自分も小さい頃コストコと言ったらプルコギの試飲場所としてのエンタメ要素が一番大きなイメージであった。

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人類みなモンキー

人類みなモンキー

風呂が大好きである。自宅ではなるべく湯船に浸かろうと思う。もちろん仕事で帰りが遅くなった時などはシャワーで簡単に済ますこともあるけれど、やはり「入浴」の心地よさには変えがたい。

出張先で街の銭湯にいくのも好きだ。贅沢言っちゃいけないけど、ビジネスホテルのお風呂では疲れなんか取れやしない。だったら小銭握って街の銭湯に行った方が何倍も疲れが取れる。また、週末に近くのスーパー銭湯に行くのもいい。こっち

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読書の変化

読書の変化

大学1年生の頃、年間100冊読むというのをやった事がある。というのも大学受験の時の世界史の先生が「学生時代はとにかく本を読んだ」と言っていて、まあ確かに学生の時くらいしかじっくり本を読む時間もないのかなと思ってとりあえず年間100冊という目標を立てたのだった。

1冊目がなんだったかは忘れたけど(確か沢木耕太郎の「深夜特急1」だったのかな…)、100冊目は覚えてる。村上春樹の「海辺のカフカ」。とい

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あのひぐらし、このひぐらし、そのひぐらし

あのひぐらし、このひぐらし、そのひぐらし

こんなにも暑いと外に出る気も失せて、ずっと家の中でダラダラと過ごしていたくなる。かと言ってそれもそれで不健康なので、適当な理由を見つけて外に出かける。

そんな夏、適当な夏、怠惰な夏。まあそれもそれで良しとしてはいるものの昔の夏はもっと涼しくて、アクティブで、いつまでも生きていられるような気がしたのは気のせいだろうか。

「なんでもいい」「どっちでもいい」が口癖のここ最近。自分で何かを決断するのが

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落とし所になる歌詞

落とし所になる歌詞

帰宅ラッシュの満員電車は立っているのがやっとで、あと1人でも入ろうものなら車両が破裂してしまうほどの混雑具合だった。ドア手前の僅かに空いたスペースに体をねじ入れ、これ以上誰も乗ってこない事を祈りながら発車ベルを待つ。ドアが閉まると手元でスマートフォンを触る程度の余裕もなく、イヤホンから流れる音楽と目の前を流れゆく景色を傍観しながら次の停車駅までの時間を過ごす。

車窓は夕暮れを映し出すが、ついさっ

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夏が終わりに近づいている

夏が終わりに近づいている

先日の台風で暑くなったり涼しくなったり風向きが変わったり雨が降ったり、少し天気に変動があった。交通機関も止まるということで仕事も在宅勤務に切り替わり、意図せずゆったりとした日々を過ごせていた。

台風騒動の日の金曜日、結局ニュースで予報されていたほどの暴風雨にはならず終始落ち着いた日だった。その夜、ベランダに出てみると懐かしい雰囲気があった。こんな夏が猛暑になってしまう前の、かつての涼しい夏の夜。

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「I LOVE YOU」が沁みる24の夜

「I LOVE YOU」が沁みる24の夜

尾崎豊をプロデュースした須藤晃さんの著書「尾崎豊が伝えたかったこと」を読んで出逢った言葉。この言葉に出逢った瞬間、鳥肌が立った。感動とも言える衝撃が身体を駆け巡った。

人生は矛盾の連続なんだと思う。生まれてから死ぬまで、一貫して理想を体現し続ける人などいない。だから人は苦しむ、死にたくなる。どこかで妥協しなきゃいけない。自分という存在と、理想との間に生まれるちょっとした溝に、折り合いを付けようと

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恋の一般論。失うものがない人生の方がいい。

聴くと抑揚のある歌詞は、書き出して文章にしてみると余計にその内容が良く分かる様な気がする。宇多田ヒカルの歌詞はそのようなものが多い。

冒頭の歌詞、かつての自分にもそう考えている時期があり、そう思わせられる人がいた。残念ながらその相手とは別れてしまい、今までの人生にはないほど深い後悔をし、自省をし、自分に対する不甲斐なさをいつまでも引きずっていた。それでも一定の時が経ち、ある程度立ち直ることができ

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