初夏の匂い

オフィスを出て、角を曲がり表通りに出ると新しい季節が眩しく光った

辞めたたばこの代わりにガムとコーヒーを買った

土曜の通りは版画で擦ったような紋切り型の若者たちで賑やかに溢れかえっていた

流行りが変わっていく

目にするブランドやシルエットが変わってもどこかうまく馴染めない自分がいる

吹く風に乗って行く方が楽なのだろうか

本物を知ってしまった僕にはそれができない





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