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*DAY5 空を見上げてお腹を空かす / 1月18日(Sat) ---3

さぁ、お次は現代美術館!
明日はもう帰るだけなので、今日はちゃっちゃと行きたいところを制覇していく。と言いつつも、途中でディズニーストアがあったので寄った。
私もmamiさんもディズニー好きで、年に2回ほど一緒にパークへ行っている。専門学校の海外研修のときにも、もう一人の友達と一緒にロンドンのディズニーストアに行った。

海外のディズニーストアは日本よりも子ども向けな印象で、日本はアクセサリーやインテリア、文具においても大人向けの商品の方が多い気がするけど、海外はおもちゃだったりぬいぐるみだったり、子供用のコスチュームだったり、お客さんもファミリーが多かった。

ぬいぐるみのコーナーに、大好きな「わんわん物語」のキャラクター・レディのぬいぐるみがあってびっくり!私はディズニー映画の中で「わんわん物語」が一番好きで、小学生の頃はキャラクターのレディとトランプの絵をたくさん描いていた。だけどほかの作品に比べてグッズはあまり出ていないので、主要キャラクターと同じ並びで扱われていると嬉しくなる。
かわいくて欲しかったけど、現実的に考えると置き場所に困るので我慢。すごくかわいかった。

歩いて10分ほどで、バルセロナ現代美術館MACBAに到着!
白く近代的な外観が印象的な建物は、アメリカ人の建築家リチャード・マイヤーが設計している。

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美術館の前、壁の横ギリギリでスケボーをしている人がたくさんいて、日本ではない光景が面白いなぁと思った。大学生や高校生くらいのグループがい入口のスロープのとこに座っていたり、女の子同士でテイクアウトしたピザを食べていたり、「集まる場所」って感じがしてなんだか良かった。

私もmamiさんも、クラシカルな絵画よりモダンアートが好み。現代美術は見る人によって捉え方も様々だと思うので、そういう作品を見るときに一人じゃなく誰かと話せるのは楽しい。一緒に行くなら現代美術館がいいねと話していて、MACBAに来るのを楽しみにしていた。

中に入ってチケットを購入する。
チケットは紙のものと一緒にステッカーも渡してくれるので、それを着ている服につける。入口を通るとすぐにロッカーがあり、身軽に見れるように上着やバッグを入れていくことにした。
ロッカーはコイン式で、1ユーロが必要。ロッカーの数はそんなに多くなかったが、空いている場所はたくさんあった。

「あっ、コイン持ってないかも」
旅の中ではほとんどカード払いで過ごしていたので、2人ともコインを持っていなかった。こういうとき、日本なら両替機が側にあることが多いと思うのだけど、治安面の問題か海外では見たことないな。
私はチケット売り場に戻って5ユーロ紙幣をコインに変えてもらった。受け答えは英語で特に問題なくできたので、これだけでも嬉しかった。両替や試着など、毎回旅行で使うフレーズはだんだん覚えてきたな。やっぱり使うものが頭に残っていくことを実感。

ロッカーに荷物を入れて上着も脱ぎ、体が軽い。何も持っていないって最高だ〜。普段から手に何も持たずお財布と携帯だけ持ってる人って身軽でうらやましい。私もそこまで荷物は多くないほうだと思うが、何かしら必要なものを考えるとバッグは持つことになる。
でもディズニーパークに行くときは、携帯とコインケース、リップとハンカチだけが入るようなかなり小さいバッグで行くことが多く、それで行くとmamiさんには毎度驚かれる。ディズニーに行くときにそれだけ減らせるのなら普段の生活もコンパクトに行ける気がするが、普段は一般的なサイズのバッグを持っている。
ディズニーは、究極なのだ。1日存分に楽しむために、体のエネルギーを貯めるために最大限の削減をしたいという気持ちの表れだと思う。しかしカメラを持っていきたいとなるとそれが適わないので、毎回どっちで行くか葛藤をしている。


館内は常設展示と企画展示があり、0階はTakisというアーティストの作品展。Takisはキネティック彫刻で知られるギリシャの芸術家で、磁性、光、音を使用して作品を制作している。磁性を使った作品は、つかず離れず自然に動く姿がまるで意思を持って動いてるかのように感じられて面白い。色はモノトーンが多く、展示全体がスタイリッシュ。

参考 > Exhibition - Takis | MACBA Museum

空間内に音が響いていたので何か音源を流してるのかと思っていたが、そこにある作品が動くことによって鳴るものだった。すべて計算された自然、という矛盾。計算されている時点で自然ではないかもしれないが、今現在の動きは人の手が加えられていないと思うとやっぱり単純にすごいと思った。

展示会場には家族で来ている人、子連れで来ている人も多く、小さい頃から美術が身近にある生活をしているんだなと思った。こんな現代アートを小さい頃から見ている子どもの成長した姿が知りたい。


上の階に上がるときは、なだらかなスロープと階段がある。壁の一面が窓になっているので光がふんだんに入り、館内の白い壁にあたって室内は自然に明るくなっている。窓枠の影がくっきり映るので、それだけでアートのようだった。階段だとこの光を感じられないので、私たちはスロープで上がった。

1階は美術の歴史を振り返りながら、その時代のアートシーンを見る。年代ごとに部屋が分かれていて、一部屋ごとに雰囲気ががらりと変わって面白い。デザイン専門学校や美術大学の授業の一環で来そうな場所だなと思った。私は特に、円状に広がり、赤い壁が印象的な60年代の部屋が好きだった。

2階は企画展で、Charlotte Posenenskeというドイツのアーティストのコレクション。排煙設備のようなものが様々な色と形で表現されており、モジュラー彫刻と呼ぶのだろうか。床や壁に沿って置いてあると、そこから何か出てくるんじゃないかと感じる。1つ1つ大きくて、空間に力があった。部品の組み合わせによって様々な形に変わり、自分でも組み立ててみたいと思った。


一周見終わって、ふう、と一息つく。美術館はゆったりとしているが広すぎず、見やすい大きさでちょうど良かったな。
日本でも大きい企画展に行ったりすると、どれも見たいし文字は読みたいし、そして作品のパワーもあるしで、見終わるときにはぐったりしてしまったりする。見終わるときならまだしも、途中でも展示ルートを見て「まだこんなにある……!」と思ってしまう時もある。それはもちろんいやだな、という気持ちではなくて、単純に1回休みたい。
自分の吸収する力が余ってなかったり足が疲れていたり、展示を最後まで楽しむためにも1回休憩をはさみたくなる。実際再入場可能なことはあまりないので、展示内のベンチで少し休むくらいで、どうにか気持ちを持って見る。
だけどMACBAは全体のボリューム感がちょうど良くて、いい疲れ具合で締められた。土曜日、見に来ている人はいるものの人が多すぎないので、1つ1つゆっくり見れたのも良かったなぁ。混雑しているとやっぱりぐったりモードになりやすいからね。最後まで気持ちよく見ることができた。

館内が真っ白で、窓が多いこの建物がすごく好きだった。設計したリチャード・マイヤーさんの作品、もっと見たいなと思った。

スロープの方が上がったり降りたりするまでに時間がかかるので、帰りは階段で。階段を降りるときには小さな窓からさっきのスケボーの場所が見えた。見える光景が、なんだか青春、と思った。

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最後のお楽しみである、美術館のショップ!
ショップ内は展示に関連した本、美術やデザインに関する本など書籍が多い印象。展示を見たときはポストカードを買うのがなんとなくの自分ルールだが、気に入ったものがないときは買わない。なので無理することはなく、特に何も買わなかった。mamiさんは本を買っておられた。

はー、満足だ。お腹が空いたなぁ。
私はすぐにお腹が空く。いいような、燃費がわるいような。


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