桐屋作造

・キャリア研究家、フリーライター ・キャリアデザイン学修士課程修了 ・所属学会:日本キ…

桐屋作造

・キャリア研究家、フリーライター ・キャリアデザイン学修士課程修了 ・所属学会:日本キャリアデザイン学会、日本キャリア教育学会、日本インターンシップ学会

マガジン

  • 悩み多き大学生のためのキャリアデザイン入門【小説版】

    キャリアを小説で学ぼう! ニーズを見ながら、アップしていきます。

  • 自らのキャリアを考える~100人いれば100通りの人生~

    大学生、20代に向けた人生、キャリアについてのメッセージ。 今まで、のべ10,000人以上のキャリアカウンセリングを通じて、感じたことやキャリア理論などをベースに、自らのキャリアについて考える。

最近の記事

28.自己分析

自己分析という言葉はあまり好きではない。 今は自己分析という言葉が一人歩きしている。 もちろん、就活には欠かせない。 吉田兼好も『徒然草』に書いている。 「我知らずして外を知るといふ理あるべからず。さればおのれを知るを、物知れる人といふべし」 自分を知らない人が、他のことを理解することができるわけがない。 何をするにしても、結局は、自分を知ることから始まる。 何も就活に限ったことではないのだ。 自分のことを知れば、おのずと自分に足りないものがわかる。 自分を生かす場

    • 27.キャリアは線になり、面にもなる

      人は選択肢があれば、考えが変わる。 就活においても同様だ。 目の前にある身近なものにしか関心が向かないのは自然なことである。 しかしながら、世の中には、多種多様な職業があることを知ってみよう。 経験則から言えることだが、知らないことを知って興味を覚える学生はたくさんいた。 ネームバリューに一番こだわるのであれば、仕方ないが、価値観がそうでないなら、いろいろな業界や企業を知るべきだ。 たまたま紹介した企業を受けて、内定した学生も少なくない。 世の中には企業がたくさん

      • 26. 「Don’t think, feel.」

        行動にうつせたなら、次は思考、すなわち考えることだ。 考えるためには、感じる力が必要だ。 「Don’t think, feel.」 ブルース・リーの言葉である。 考えるな、感じろ。 考える前に、まずは感じる力。 考える力の欠如は、感性がないからである。 感性が豊かであれば、修正する力につながる。 これからの人生でも多くの壁にぶち当たる。 社会の変化も続く。 失敗や変化に対応するには、感じる力が必要になってくる。 感じることができれば、考えることができる。 行動と共に、

        • 25.やる気は、あとから追いかけてくる

          心理学で有名なルビンの壺 少し前に『ルビンの壺が割れた』という小説も出版された。 壺が人の横顔にも見えるし、壺にも見える。見る人の捉え方で見え方が異なる。 就活やキャリア形成、人生には答えはないが、自分なりの答えは出さなければならない。 どの業界を受けるのか、どの企業を受けるのか、どの進路に進むべきか。 答えはないけれど、答えは出す。その答えもひとつではない。 自分にとっての最適な答えを探すには、やはり行動しかない。 物事は頭の中で完結しないことばかりだからだ。

        28.自己分析

        マガジン

        • 悩み多き大学生のためのキャリアデザイン入門【小説版】
          3本
        • 自らのキャリアを考える~100人いれば100通りの人生~
          28本

        記事

          24.キャリアはアップデートしなければならない。

          今日から大学が始めるところが多いだろう。 キャリアについての投稿を再開したい。 新年、一発目の投稿。 今日の常識は、非常識という。むかし、歴史や科学で学んだことですら、研究が進み変わる。 今や鎌倉幕府の年代は変わり、ネアンデルタール人の遺伝子がホモサピエンスにも入っていることもわかった。 時代と共に、常識は変わっていく。日本語すら、その意味は変わるのは珍しくない。 「全然」は否定の言葉として使われていた。しかし、今では否定でなくても「全然大丈夫」などと使う。 変わ

          24.キャリアはアップデートしなければならない。

          23.意思決定の順路

          問題の可視化が終了して、整理と課題の設定ができたら、次のステップにうつる。取り組む課題のレベルづけだ。優先順位をつけなければならない。 コミュニケーション能力に自信がないのだとしたら、どの部分なのか?傾聴は得意だけれど、話すのが苦手なのか?あるいは、話すのは苦ではないが、大勢の前での発表が苦手なのか? 人によっては、書くことが苦手という人もいるだろう。それぞれによって、抱える問題は異なる。 目標やターゲットを絞ったさいに、何が重要かプライオリティーをはっきりさせる。たと

          23.意思決定の順路

          22.問題と課題

          悩みすなわち問題が可視化できたら、整理しなければならない。 例えば、出版社で働くにはどうしたらよいか? 問題の原因を書き出す。 原因は細分化するとよい。 問題が整理できれば、課題を設定する。 出版社になぜ入りたいのか? 出版社でやりたいことは? 出版社でなぜそれをやりたい? 課題設定は何か? 出版社に入るためには何が必要か? 出版業界のことを知る。 出版業界の現状を知る。 出版業界の仕事を知る。 出版社を知る。 問題解決に向けた解決策に考えて、方向性を定める。

          22.問題と課題

          21.悩みの可視化 ~具体的方法~

          悩みの可視化とは、具体的に言語化することだ。 理想の姿を書き出す。 視点は二つある。 一つ目の視点は、ワークキャリア。 すなわち、働く上での、将来の自分。 仕事を通して、実現したいことなどだ。 二つ目の視点は、ライフキャリア。 人生そのものである。 次に、過去と現在を整理してみる。 結局、就活でいうところの自己分析につながる。 最後に、理想と現状のギャップを分析することを忘れてはいけない。 ギャップの分析には、思考を広げることが必要である。 思考を加速するのが狙いだ

          21.悩みの可視化 ~具体的方法~

          20.思考しながら情報収集する ~千里の道も一歩から~

          情報の収集は、足と頭の両方を使った方がよい。 足とは、すなわち行動にうつすことだ。何から手をつけていいかわからないなら、キャリアセンターに足を運ぶ。OBOGに会ってみる。社会人会ってみる。直接、情報を入手する糸口を掴もう。 一方で、現代社会はインターネットが発達しているので、ITもうまく駆使することだ。ただし、インターネットに頼り過ぎると弊害もある。 読書は、頭で考えながら読むが、インターネットの検索は指で情報をキャッチしているようなものだ。つまり、思考を伴わない。

          20.思考しながら情報収集する ~千里の道も一歩から~

          19.人生の主役はあなた自身

          人生もキャリア形成も、就活ですら教科書どおりにはいかない。 この問題を解く方程式もない。 しかし、先人が構築した理論は存在する。 完璧な人生などないように、完璧な就活やキャリア形成も存在しない ただ、先人が歩んできた経路をたどり、理論を考察することにより、あなたの人生なりに向き合うことは大事である。 教科書や授業が、私たちにどの道に進むべきか示してはくれない。 自分の歩むべき道は、自らの価値観や に従うべきだ。 人生は不確実性が高く、無数の要素で成り立っている。

          19.人生の主役はあなた自身

          18.心配は成功のための源泉

          成績を心配した学生と心配していない学生を比較した場合、試験で高得点をとる傾向はどちらか高いか? ある研究によれば、成績を心配した学生の方が高い点をとるという。 成績を気にしている学生は熱心に勉強するからだ。 就活が変わりはじめ、不安な学生は多い。くわえて、20代のうちは、キャリア形成が不安定な時期でもある。 悩んでいる学生や若手の社員は、一人で考えずに誰かに頼ることも大切だ。人間は言語を使う社会的動物である。 悩みを可視化することは、一人でもできるが、自分の力だけで

          18.心配は成功のための源泉

          17. 思考と懊悩

          読書などにより、言葉を磨くことで、考える力、すなわち思考力が身につく。 深い思考力は、キャリア形成の過程でも欠かせない要素だ。考えが浅いと、就職してからも困る。また、早期離職につながりかねない。 思考するということは、目的や目標が明確にあるということに他ならない。 一方で、懊悩つまり悩みは厄介だ。悩むことと考えることは、似て非なるものである。 悩みは考えることとは違う。ゴールが定まっていない。 就活やキャリア形成でも、思考しているということは、前進している証拠だ。懊

          17. 思考と懊悩

          人間と動物を分けるもの

          心が変われば、態度が変わる。 態度が変われば、行動が変わる。 行動が変われば、習慣が変わる。 習慣が変われば人格が変わる。 人格が変われば 運命が変わる。 運命が変われば、人生が変わる。 ヒンドゥー教の6つの教えだ。 よくアレンジされて引用、使用される。 就活やキャリア形成に変換してみると、 思考⇒行動⇒習慣⇒人生だろうか。 思考には、言葉が必要だ。 言葉の土台はやはり読書である。 先日、娘の受験の関係で、 ある中高一貫校の校長先生の言葉が印象に残った。 「大学入試

          人間と動物を分けるもの

          変わる就活!変わるキャリア形成!

          平成も最後になって、大学や大学生に衝撃的なニュースが飛び込んできた。経団連が就活のルール撤廃を決定する。ここ数年は、就活のスケジュール変更が頻繁に行われてきた。しかしながら、一定のルールの下、大きな混乱もなく、このまま多少の変更がありながら、今後も続いていくと思われていた。 就活のルールが撤廃されることにより、これから学生はどのように対応していけば良いのだろうか?就活のスケジュールがないということは、企業はいつでも優秀な学生の採用を行うことができるということだ。一応、今後は

          変わる就活!変わるキャリア形成!

          14.すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる。

          思考の土台は、読むこと、書くこと、話すことだ。 これらは鍛えることができる。 筋トレと同じで継続して鍛えることが肝心だ。 さらに鍛え方も、水平的なものだけで満足してはいけない。 ときには垂直的に立ちはだかる壁も乗り越える必要もある。 水は低きに流れ、人は易きに流れるのが、世の常である。 すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる。 つまり、就活もキャリア形成も小手先のテクニックにばかり頼ってはならない。 深く考えて、努力して身に付けた能力は簡単に錆びない。 自信に

          14.すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる。

          13.夢は毒にも薬にもなる

          夢を見ることはいいことだが、夢見がちなあまり行動に起こせないのは避けたい。 ある研究によれば、ときにポジティブな夢は将来をダメにしてしまう、という。 夢ばかり見ていると、実行に必要なエネルギーを無くしかねない。 人は空想で達成感を得ると、気分が良くなり、のんびりして行動を起こさなくなるのだ。 過去の経験とかけ離れたポジティブな思考や夢は、充実した人生に向けてのモチベーションには変換されない。夢は人の行動力をショートさせることもあるのだ。 夢は脳内の情報処理能力をゆがめる。

          13.夢は毒にも薬にもなる