転職市場に出てくる人、社内に残る人のこれからの働き方7つの違う点
転職市場は年代別に戦い方がある
転職市場といっても、最近では40才前後のミドル層まで含まれるケースが多い。
業績が伸びている会社は増員をすると、新規ポストができる。
そこへ内部昇進をすることができえれば、ミドル層の転職市場には手を突っ込まない。
失われた20年と言われる時代に、新卒採用と教育研修のツケがまわってきた。
社会とは学校ではないので自分達で上を目指すか、専門家を目指すか、
それともレールから外れてしまうかの3択を常にやっていたからである。
そうすると、管理職が残業で日付が変わるまで帰れない。
部下は上司が帰るまで帰れないという日本企業の悪しき風習がそこにうまれる。
都内の夜景は残業を虐げられている人たちが頑張っているからきれいだという人もいた。
そこででてきたのが、ワークライフバランスという言葉である。
仕事についてはメリハリを付けましょうというものである。
しかしその通りにうまくいないことが多い。
名目上は残業時間が短いですよ。ワークライフバランスをうたっているが、
実情はその分、無収入で外で仕事をしていたり、こっそり土日祝日に出勤をして補っている。
理想と現実は乖離しているものであることを認識して欲しい。
求人票の言葉には注意をしなければいけない
転職活動あるあるでもあるのですが、ちょっとみてみましょう。
1つ目は年収表記の部分について。
大抵の会社は年収表記で書いています。
そこには裏がありますから注意をしてください。
残業代実績支給とか残業代別途支給という言葉がない場合は、
その中に含まれているケースが多くあります。
そうすると現状の年収より下がってしまうケースもあるので、要注意。
残業40時間込み、60時間込みなど書いていない情報が
労働条件提示書に書かれて出てくるケースが非常に多くある。
2つ目は完全週休2日制、週休2日制との違いについてと年間休日について。
完全週休2日制については、土日が必ずおやすみということを示している。
週休2日制については、1日は固定休であり、週6日出勤の可能性もある。
代休、振休制度があるかどうかもチェックをしておこう。
職種によっては土日に出勤をすることもあるだろう。
そうした時に代休、振休があるかどうかを確認しておかないといけない。
年間休日は、次のように計算される。
年間は52週で計算をするため、52×2=104日と計算される。
夏休み、年末年始などを含めて、115日〜120日前後ある会社が多い。
祝日も15日前後あるため、119日+3日(夏休み)+5日(年末年始)だとすると127日が年間休日になる。
休日は120日以上がひとつのラインである。
多少年収が高くなるのであれば、年間休日が少ないところへの転職もいいでしょう。
3つ目が想定年収にだまされないように。
想定年収は会社で勤務をして信用貯金があって、評価された金額。
世間で言われている金額より上だの下だのいっていては転職をしないことをすすめる。
スキルアップで転職という人が多いけど、信用ゼロからなので年収のDOWN提示は否めない。
その辺は面接前に戦略を立たておかないと損をするから気をつけよう。
年収を多めにいうと、値踏みされてしまい高い年収であれば不採用になる可能性が高くなる。
年収を同等レベルでいうと、年収が下がってしまうケースがほとんどである。
逆によく考えて欲しいポイントとして上げているのが、
今の年収になるまで何年かかかるかである。
営業職などの場合はインセンティブがある会社が多いから、そこで逆転することも可能。
BackOffice系の人たちは、現状維持での転職以外、損をする可能性が高くなる。
3年で同額またはちょっと増額であれば、転職をすすめているが、
それ以外については、転職をススメない。
投資家がよくいう減価償却分も含めて計算をすることになる。
3年辛抱すれば、独立という目も出てくるし、それなりに戦うことができる。
その指針として3年と言い続けている理由はここにある。
年代別の戦い方で最高の転職を目指そうよ
25歳ぐらいまでの第二新卒枠については、ポテンシャル採用になるため、
経験値がなくても、専門性がなくても、受ければ内定をもらえる会社が多い。
育て直せばいいわけであり、3年間での減価償却を考える経営者が多くいるから。
30歳ぐらいまでの若手枠については、伸びしろがあり、専門性が問われるケースがある。
1人前として仕事をすることができるようになって、戦力化できる人材。
社畜になるぶら下がり社員はお断りであるが、やる気、前向きさで採用するケースもある。
専門性が問われてくるので、自分のキャリアをしっかりと考える必要があるのはこの時期である。
35歳ぐらいまでの中堅枠については、専門性とマネージメント力をみられている。
社会人10年戦士ともなると、専門性の知識、経験が問われることがほとんどである。
マネージメントの経験を問われるケースがほとんどである。
30〜35才になる頃から、徐々に書類選考率通過率が下がり始める頃である。
年収が高くなる時期であり、採用に慎重になる企業が増えるからである。
細かい要件定義をしており、80%以上合致しない限り採用というケースは少ない。
最近増えているのが40才前後のミドル枠である。
ココはマネージメントの経験者であり、それなりの専門性と実績を持っている人たちが揃う。
転職市場にはなかなかいないラインである。
家族を持ち、マネージメントをしていることが多いから、仕事を途中で放棄することが出来ないからである。
年収も高くなり、採用も転職も慎重になる年齢であることは間違いない。
これは広告媒体やAgentがいっている建前論の部分ですから、本音の部分である人事採用担当者からの視点については何も知らない。
なぜなら、彼らは現場に対して寄り添うのではなく、自分の成績のために転職する人をうまく利用するからだ。
会社がキャリアを保証してくれない時代
面接でよく言われている言葉。
「あなたの頑張り次第で昇進、昇給は当たり前ですし、現年収を超えるのも、超えないのもあなたが会社に対して早く順応して活躍してくれるかどうかにかかっています。」
ここから見えてくることは、あなたの頑張り次第というめちゃくちゃ抽象的な言葉である。
社内政治、パワーバランスなどを鑑みて、イノベーションを起こすことができれば評価が上がりますし、逆にあなたの才能をつぶされてしまうリスクがありますよ。と言っている様なものです。
評価方法について具体的に話ができない、仮説思考で話ができない。
社内の評価については人事評価を見ればわかるのですが、抽象的な言葉が並んでいて、具体的な言葉が並んでいない。
そうすると評価する側、評価される側で大きく見解が異なっていくことになる。
わかりやすく言うと、都合よく拡大解釈をしてしまうのでコミュニケーションのミスマッチが起きてしまう。
また、よくあるのが前任者と後任者で評価内容や約束が反故にされてしまう。
前任者のばあいについては、有利に契約をしていた内容であったとしても、後任者については、ほかの人たちと同じ条件にしてもらうことが前提となることもある。
評価内容を拡大解釈されてしまったり、約束が反故にされてしまうということについては、転職を考える1つの理由になっている。
最近増えているのが人手不足からの人事異動も発令をされることが多くなっている。
会社はあなたのキャリアを守るよりも、今現状を打開するためには何をしたらいいのかを考えている。
35歳以上でチーム内からの戦力外通告を受けてしまうとやりたい仕事ではなく、だれでもできる仕事や若手がやる仕事をやらせるケースも増えている。
そうすると自然に代謝をしていくことになるから、会社としては何の痛手もなく、他人があなたの仕事を遂行していくことになる。
その年齢もどんどん下がっており、新卒3年を過ぎたら危機感をもって今の仕事をしてほしい。
45歳前後の人たちが働かないおっさん、妖精さんなどと揶揄されるのは、やりたいことを見失ってしまって、市場価値がないため、会社にぶら下がらなきゃいけなくなってしまう人が増えている。
キャリアを考える時によく考えよう
あるタレントがテレビ番組でいったこと。
「寿司屋で10年間下積みするのは時間の無駄だよ。インターネットで何でも調べればいいじゃん。」という言葉。
天才ならそれでもいいかもしれないけど、普通の人や努力型の人には理解できない。
寿司屋さんというと、仕入れ、接客などいろいろと体験を通して学ぶことが多い。
いいモノをより安くだすということであれば、築地の魚河岸に顔を聞くレベルまでいかなきゃいけない。
漁港にいって船から直接買い取ることも考える職人さんもいるだろう。
接客というのはインターネットでは学べない。
なぜなら、人を相手にするのでマニュアルに書いているとおりにやればいいとは限らない。
神対応をしてくれる人は印象に残るし、口コミでそういうことがまわっていく。
塩対応をしてしまうと人の印象にも残るけど、インターネットで大炎上してしまうこともある。
神対応を身につけるためには、小さな体験をしていかないといけない。
最後には大将の人柄というのもある。
人気のあるお店というのは大将がいろいろと気配り、心配りをしてくれる。
食事を出すタイミング、食事に合うお酒のチョイス、体調によって味を変えてくれるなど、コミュニケーションを取りながら、お客様に対してアジャストしていくことができる。
これをビジネスについて置き換えてみると、どうなるかを考えてみましょう。
即戦力コースを求める理由
お寿司屋さんはチェーン店を含めて、32000店ほどあります。
20年前には45000店ほどあったのですが、現在では13000店ほど減少をしています。
もっと数字を深掘りしてみると、職人さんがやっているお店とチェーン店では違います。
資本金のあるチェーン店と個人事業主の職人さんのお店では給料も違えば、システムも違います。
個人事業主の職人さんのお店の場合は、下積みが10年程度必要と言われています。
洗い物から始まり、料理の盛り付け、焼き、煮物を覚えていくのと同時に、
寿司のにぎり方、ネタの見極め方など、ひとりで独立できるまでに必要なスキルを身につけます。
しかし資本金が少ないため、売上を確保できないのであれば閉店してしまいます。
職人さんは他のお店へ移っていく事になりますが、個人経営のお店が少なくなっているので、なかなか受け入れ口がないというのが現状です。
チェーン店の場合については、出店計画に合わせて職人さんを採用する必要があります。
仕入れと店舗開発については、本部の人材が担当することになるため、接客技術と寿司を握れればいいということになります。
また、資本金があるため、店舗の開店と職人さんの採用が追いついていない現状があります。
職人気質の人たちであればチェーン店のやり方に合わせられないことなどがあるのと、若手を採用したいということがあるので、ミスマッチが起きている可能性があるのです。
そこで出てきたのが、寿司職人を育成するアカデミーができた。
3ヶ月間で国籍を問わず、男女問わずに寿司職人を育成するという。
グローバル展開をしているというから驚きだ。
海外での日本食ブームにのっているのが特徴かもしれません。
まとめると、日本人の食文化が変化していることが原因ではないかとかんがえられる。
食生活の欧米化にともない、魚より肉となり、ファストフードやお惣菜を買う時代になった。
昔はイベント事があるとお寿司屋で外食ということが多かったけど、
いまではお寿司を食べることが少なくなっているということと、
チェーン店のお寿司に満足をしてしまい、職人さんのお寿司との違いがわからないというのもある。
とあるCMでは、お寿司とは脂肪と糖でできているということで、糖分の摂り過ぎに注意喚起するため、使われている食材でもある。
糖分制限ということでお寿司を敬遠する人も増えているのは事実だろう。
技術に対して対価を支払うという時代が終わったのかも知れない。
ファストファッションのように、身の丈にあったことが幸せということもある。
家業を継ぐために老舗で修行という場合以外は、これからのビジネスモデルに合わない可能性があるということを示している。
グローバルキャリアから考えてみる
海外に行ってみるとわかりますが、現地で流行っているお寿司屋さんとか、日本食レストランというものがたくさんある。
日本人からみると、寿司ネタは汚いし、シャリの握りも甘いと思うし、ガリの代わりにキムチが出てきたりするのに、大繁盛をしているケースが多い。
日本人からしてみると、おいおい、ちょっと違うんじゃないの?と思っていても、地元の人達や観光客には流行っていることもよくある。
日本に旅行に来ている外国人なら疑問符を持つかもしれないけど、ほとんどのばあいはあまり気にしていないというのが現状だ。
家電や車でも日本製、ジャパニーズブランドというのは、海外では神話性を持っているから不思議です。
メードインジャパンというだけで、数倍の価格で売れるのだから。
そうすると、偽物が出回っても気づかないことが多くある。
本物と同じように作り、ブランド名をもじって儲けている人もいるぐらいだから。
例えばあなたが寿司職人を目指すとしたら、どちらの道をえらびますか?
1つは老舗での修行を10年間したあとに、自分のお店をもつ。
もう1つは海外の寿司屋で10年働いたあとに、自分のお店をもつ。
どちらが正解かというのは、修行をどう定義するかによってことなるが、
後者のほうがチャンスが大きいというのはいえるでしょう。
この視点はキャリアにも通じていくことになる。
石の上にも三年、10年は修行期間だというのは、昭和の処世術なのではないか。
時間に対するリターンが得られるのであればいいのだか、ほとんどのばあいは出世待ちの渋滞に巻き込まれたり、社内政治に巻き込まれたりする。
ビジネスパーソンは修行期間を効率化するには
あたりまえのことだけど、1つのことを10年やり続けることはリスクが高い。
余力をうまく振り分ける事によってできることがある。
英語や業務に必要な知識をみにつけたり、経営学を学んだりすることで自分のキャリアのプラスにしていく。
いろいろな分野の仕事をすることによって、やりたい仕事を見つけたりできる。
苦手な分野があるのであれば、その分野を切り離して別のことに集中してリカバリーすることができる。
確かに一貫したキャリアというのは必要なのですが、軸をもったキャリアの築き方が必要になるのがこれからの時代である。
これからは個人の時代になっているからこそ、スキルの掛け算がひつようになる時代である。
ビジネスプロデューサーという人物像が出始めたのはこういうことからである。
10年間の修行期間ということになると32歳前後がターニングポイントになる。
ビジネスマンとして最高に脂がのりはじめるじきであり、一番輝いている時代である。
ゴールデンエイジラインともいえる年代に入ること。
そこで色々なキャリアを積んでいたら、伸びていくビジネスパーソンが多い。
しかし、ワークライフバランスとか、転勤をしたくないとか、新しいことにチャレンジしたくないというのはリスクであり、30代以降伸び悩んでいくパターンに入り込み、早期退職の対象になったり、リストラの候補のなることは間違いないでしょう。
いい大学でいい会社に入ったからといって、10年間その会社でがむしゃらにやって、いろいろなことを経験したとしても、他社評価が低くなるリスクがあるということを理解してほしい。
東大を卒業したから、どこでも転職をすることができるというケースはない。
35歳までに転職を経験していないのであれば、その会社でキャリアを積むのが正解だろう。
転職市場に出てきてしまうと、企業側がリスクが高いと判断をされるケースが多いから。
私は精神論、根性論、価値観の押しつけをすることはしない。
経営者や人事が石の上にも三年などといっている企業はこれから淘汰される対象になるだろう。
圧倒的に誇れるスキルを身につけることができるような会社を選択することをオススメする。
しかし、行動は慎重にしてほしいのと、我が事として自己責任で。
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