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雨ふり小僧(妖怪百文字縛)

雨ふり小僧(妖怪百文字縛)

雨のふる野原。
柄のない傘をかぶった小僧が、
提灯を下げて立っている。

今宵の雨は、狐との契約。
うまい魚と交換に、雨をふらせてやったのだ。

雨師に仕える雨ふり小僧。

静かにふり続く雨の中、狐の行列が厳かに進む。

100文字で綴られた物語

100文字で綴られた物語

はじめまして、微熱文学と申します。

私は物書きではなく、大学で研究をしている普通の大学生です。

でも、たまに文章を書きたくなる時があります。

それは誰かのためでもあるし、そうではない時もあります。

言葉を綴るという行為を通して、これを読んでくれた誰かに何かを感じとってもらえるような、そんな文章になっていると幸いです。

今回は100文字という制限をかけて恋をテーマに50個の物語を書きました

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短編小説|我慢を止めよう

短編小説|我慢を止めよう

 食べたいものを食べたいときに片っ端から食べた。嫌いな奴には嫌いと面と向かって言ってやった。便意に苛まれたら、どこであろうとその場で解き放った。今までの私は我慢をしすぎていたらしいので、医者から言われた通りに我慢を止めた。

 ところが、何もいいことが無い。体重は増える一方で、職場では孤立し、満員電車で排泄したら警察沙汰になった。

 医者に文句を言うと、程度を知らんのか、と呆れられた。程度がわか

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短編小説|スーパーニャン

短編小説|スーパーニャン

 猫が飛んでいる。スーパーマンみたいな体勢ですいすいと夜空を漂っている。月明かりに照らされるその姿を、帰り道で立ち止まる私はじっと見上げてしまう。春になるとおかしな人が増えると言うけど、人だけじゃないのかもしれない。それとも私がおかしくなってしまったのかな。

 視線に気付くと、猫はこちらにやってきた。着地して、私の足にすりすりと体を寄せる。スーパーニャンのくせに、こうしていればただのかわいい猫。

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