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おちっさん
2024年5月5日 23:50
一話から八話までのあらすじ穏やかに暮らしていたブゥ家の三兄弟。ある日【災い】という魔物に襲われたところを5人の妖精に助けられ、自分たちが【災い】が不老不死になるために必要なシルシをもっていることを知らされる。【災い】から逃れるため安全な場所、妖精の村へ行く事に決めた三兄弟は旅の途中で魔女に肉を食べることができない呪いをかけられたオオカミのツキカゲと連れの藍色の鳥ヨツユと出会う。彼らは願
2024年3月10日 22:10
第八話「鈴の音といっしょにやって来たのは」遠くに聞こえていたはずの鈴の音が僕のそばからも聞こえると気が付いた時、焚き火の炎の明かりに映るそのヒトは微笑みを浮かべて僕を見ていた。ボロボロの服は土と砂にまみれ汚れている。手には杖。杖に鈴が付いているや。どう見たって怪しいし、胡散くさいはずなのにそのヒトはうららかな日和を感じさせた。さっきまでの焦りや恐怖がスーッとどこかへいってしまい、僕は不思
2024年1月27日 13:50
第七話「ちりぢりばらばら」老フクロウに化けていた【災い】が、ブゥブを連れ去って行ってしまった。「なんで?」ブゥブブが【災い】とブゥブが行ってしまった方向を見ながら何度も問うている。ツキカゲが立ち上がる気配がした。振り向こうとした時、景色がぐるりと回転して僕は地べたに倒れてしまった。あれ?なんだか気が遠くなってきたぞ。ツキカゲが石を手にブゥブブの方へ駆け出して行くのが見える。「
2023年12月24日 23:55
第六話 「さらわれたブゥブ」「あれ?夢かな?」風がビュービュー吹いている。あたりは真っ暗で風の音しか聞こえない。あとこの匂いと体がベタベタする感じー。ぼんやりと下を向いてみる。「!」黒い水…海だ!海の上を飛んでいる?「ぐうぅ…。」僕を掴んでいる大きな鳥の足ー【災い】の足に力が入る。僕のお腹らへんでうっすらと緑の光が浮かんだ。妖精が口元に指を当てている。大人しくしていろって事だね
2023年12月4日 17:29
第五話 オオカミの願い事お昼もだいぶ過ぎた頃、少し風が出てきた。「アタシが卵の時にツキカゲに食べられるところだったの。」「えぇ?そうなの?」「あとで食べるつもりが、忘れてて…。」「気がついた時にはアタシが卵から孵化していたわけ。」「で、ずっと一緒にいるんだ。」「そうよ、アタシがヒナの時からずっとね。」あのオオカミのヤツ、うっすら笑顔になっていやがる。ブゥブブブめ、すっかり仲
2023年11月12日 11:47
第四話 そして、出会う僕たちの背後の茂みがガサガサ揺れだした。リスたちは一斉に木の影へ隠れる。「来たっ!」とリスたちの声。なにを連れてきたのかわからないままだけど、どうやらヤバそうだ。僕たちは木に登れないし逃げられない、この気配はもしかして…。「ギャーーーーーーーーーーーーーーーッ」ブゥブブの悲鳴とオオカミの悲鳴が同時に森の中に響き渡る、ってオオカミの悲鳴?僕らの前に現れた一匹のオ
2023年10月16日 17:43
第三話 妖精たちは一線を画す夜。旅をしてからずっと気になっている事を兄さんたちに話してみた。「村を出てからずっと誰かが僕たちの跡をつけてきているよね?」「急になんだよ、よせやい、怖くなるじゃないか。」とブゥブ。「誰もついてきてなんかいやしないよ。気のせいだよ、気のせい。」とブゥブブ。ここで会話は終わり、しばらくすると兄さんたちのイビキが聞こえ始めた。今晩最初の見張りは僕、ブゥブ
2023年9月8日 18:24
2023年8月22日 15:13
第二話「災いの正体」僕の名前はブゥブ。兄弟の一番上。たまたま弟たちよりも先に生まれたから長兄ってだけの、頼りないポンコツなブタ。【災い】に遭遇したときのことをこれから話すよ。あと小さな妖精たちのことも。その日は天気の良い日でさ、僕たち三兄弟は山でキノコを夢中で採っていたんだ。でも急にあたりが暗くなり、立っていられないほどの強風が舞った時、大きな大きな鳥がくちばしをめいいっぱい開け僕たちを
2023年7月27日 23:56
第一話 旅立ち時々ケンカをすることもあるけれども、まあ仲良くのんびりと穏やかに暮らしていたのさ、僕たち三兄弟は。これからだってこの日常が続くと思っていたし。でも【災い】ってとんでもないやつに命を狙われてしまったもんだから、僕たちは住んでいる村を出て行くことにしたんだ。村の仲間たちを僕たちの厄介ごとに巻き込むのも悪いしね。心強いけれどちょっぴりめんどうくさいこともある、兄弟たちを紹介するよ