むらさき

植物などを愛でたりします。主に覚え書きでしかありません。

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最近の記事

消えたと思っていたもの

私には、仄暗い過去がある 誰にも言いたくなくて、ただ閉じ込めて、触れないで、忘れ去った遺物として缶に詰め込んで地中深くに埋めた。 それが今、あることをきっかけに何気なく見つけ、缶の錆を目視し、雪崩のように頭に押し寄せた。 私にとって大切な人と、魂から向き合いたいと願った時だった。 私は明るい。 誰がどう見ても「イェーイ✌️😆」みたいなタイプである。 周りから明るくて快活だね!としか言われない。 仄暗い過去は、それを隠すための手段だったのだと思い出した。 本当の性格は

    • 祖母認知症備忘録(終)、徘徊

      朝方、姉のスマホに一本の電話が入った。 父が10年程前に勤めていた隣の市の会社からだった。 「おばあちゃんを保護してます」 幸い仕事が午後出だった為、私が迎えに行った。私がどんな気持ちで迎えに行ったのかなんて、祖母は想像もしないだろうな、とうわごとのように考えていた。 急いで着いた先の祖母は応接室に迎え入れられ、応対してくれた方にずっと我々の悪口をここでも言っていた。 「ほら、お孫さん迎えに来てくれましたよ」 私は出会い頭で深々とお辞儀をし、祖母に聞こえないように

      • 祖母備忘録

        みんなでいちご狩りに行った。 祖母は相当楽しかったらしく、またすぐにスマホの画像を写真におこした為デイでみんなに自慢したそうだ。 いちご狩りというものを初めてしたらしい。 今日の晩ご飯で「いちご狩り楽しかった」「大きないちごでデイのみんなが驚いた」「お腹いっぱいになるまで食べたのに、目の前にあったらつい取ってしまう」のターンを10回はした。 3回目まではうんうん、と聞いていたが、それ以降はテレビを見て聞こえないフリをしてテレビの方に話を逸らした。 部屋に帰るまで何度で

        • 祖母備忘録

          今日、とうとう半ボヤ騒ぎになった。 半、というのは電子レンジから煙がもうもう出ていたくらいで済んだからだ。 ガスで何かを焼きながら、電子レンジにおにぎりを入れ、時間配分を間違えて新しい電子レンジの底板を真っ黒にされてしまった。 家族がまだリビングに行っていなかったので気づくのが遅れ、何食わぬ顔でデイに行った。 リビングが真っ白になっているのに気付く頃には行ってきま〜すと呑気な声でお迎えの車に向かって行っていた。 デイから帰って来た祖母に、母が「ばあちゃん、電子レンジどう

        消えたと思っていたもの

          祖母の認知症日記

          夏に引っ越しをした。 祖母は生まれてから一度も出たことない故郷を捨て、半介護の為に我が家も大きな一軒家に引っ越し、同居となった。 私は元々祖母が苦手だった。 絶対に自分は悪くなく、素直になれず、すぐにジロリと睨む。 祖母には趣味が全くない。 ゾッとする程に趣味がない。 趣味もなく、知らない土地に住むことになった後期高齢者が必ず迎えること。 認知症である。 今頃は毎日のように「○○がなくなった、誰かが盗んだ、誰かが捨てた」と睨みつけてくる。大概の犯人は嫁である母か、娘

          祖母の認知症日記

          目を合わせて見つめるだけで

          UFOの話をする。 当方、UFOを目撃したことがある。 学生時代、1人で夜に留守番をしていた。 あまりにも星が綺麗な夜だったので、1人で表に出て夜空を見上げていた。その日は雲が少なく、街もあまりうるさくなかったので夢中で星を見ていた。 やぁ、田舎はこういうところがいいやなぁ、なんてのんびり空を眺めていたら、星がひとつだけ、ゆっくりと垂直に下がった。 はい? いやいやいや、飛行機だ、飛行機に気づかずにそんなように見えただけだ、きっとそうだと思い少し脇に汗をかきながらその

          目を合わせて見つめるだけで

          父よ

          父は苦労人だった。 家族の前ではひょうきんであったが、寝言や寝顔はいつも苦虫を頬張っているかのように苦痛に満ちている時がままあった。 父はよく、団欒の中に些細な言葉を残した。 「いいか。"自分は凡百の一つ"と絶望の淵に立った時から大人が始まる。その淵から何を考え、何をしていくかが問われるんだ。」 幼少期の私には(大人って大変なんだな)と普通に引く言葉であった。世間的に大人の年齢に達した今、この言葉を深く噛み締める。辛い時こそ、この言葉がよく染みていく。 これは今考え

          闘う日記

          心のバランスが崩れて仕事を辞めた。 辞めてから、1ヶ月くらい経った。 崩れた心積み木の積み上げ方がわからない。前の自分が思い出せないのだ。 憂鬱で死んでしまいたい、と思うことはないのだが、悲しくもないし特段楽しくもない。少し、眠りが浅い。一番厄介なのは、何も手につかないこと。やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、何もできずにただボーッとしかできない。 病名で呼ぶと追い詰められた気分になるので、私はこの状態を「凪」と呼ぶことにした。 凪は人が嫌いになる。 元々好

          闘う日記

          日々〜どうにかなるのかとか思いながら結局「なんとかなるっしょ(笑)」と思ってる自分がいる〜

          ソレは突然やってくる。 「あ、これ進研ゼミで見たやつだ!」みたいになんか変な感じでやってくるのだ。 うつである。 諸事情あってまだ専門機関にかかってはいないのだが、多分うつである。 割りかし軽快に書き出している為、多分軽度なのでは?と楽観視してはいるのだが、やってきた時にはガチめに「どうなっちゃうんや自分…」と思った。今は笑ったり楽しくおしゃべりしたりできるが、ヤツは発作的にやってくる。 とある日、普通に仕事に行き、いつものように昼食をとっていた。おにぎりをモ

          日々〜どうにかなるのかとか思いながら結局「なんとかなるっしょ(笑)」と思ってる自分がいる〜

          マインド漂流記

          気づいてしまった いや本当は気づいていた 自分の極度の面倒くさがりに きっと浮気とかするタイプなんだろうなぁ。恋人がまともにいたことがないからわからないけど。 でも良識を持って生きたいと考えているので、多分しない。頑張って面倒くさくならないように、日々のルーティンに入れておけばきっと回避できる。 そうすると、かなり頑張らなきゃいけない。 だって面倒くさがりなんだもん。 当方女性として生まれてきたので、気分のムラがどうしてもある。昨日は「大丈夫」だったことは今日の

          マインド漂流記

          おお、神よ。

          あなたは、神様を信じますか? なんとも胡散臭いセリフだ。日本人が嫌いな言葉ワースト3に入ってそうな言葉だ。このセリフだけでその人の信用は遥か彼方へ消え失せるレベルだ。 こんな風に言う私だが、なんと信仰がある。 どんな信仰かは想像にお任せするが、私には神様がいる。戒律的なものもある。つーか父が出家している。ズブズブのズブだ。 だからと言ってその娘が生真面目に信仰しているか、と言うと申し訳ないが違うのかもしれない。 私はその世界では出来損ないだ。 父の顔に泥を塗りまく

          おお、神よ。

          愛、ブロッコリー。

          ブロッコリーが好きだ。 好き故、既に「ブロッコリー」という文字のゲシュタルト崩壊が起きている。ブッコロリ、ブロコリちゃん、ブロリーなど好きに呼ばせてもらっている。 どれくらい好きかと言うと、弁当の85%をブロッコリーが占め、残る15%にチキンナゲットを申し訳程度に入れているくらいだ。緑飯。ブロッコリー主体の飯。これがたまらんくらい幸せである。 ブロッコリーには、他の野菜とは一線を画した食感、食味、香りがある。野菜、と聞けば大雑把にイメージすれば葉っぱだろう。ブロッコリー

          愛、ブロッコリー。

          あの頃君は若かった

          心が折れているので、結婚意識がめちゃめちゃ薄い理由について頭の整理をする。 二十歳になるちょっと前、私はバイトの先輩に恋人ごっこをしながらアイデンティティをけちょんけちょんに貶されフラれた。その時(自分らしく振る舞ってフラれるなら本望だ)と心の奥が思った。 同い年の男の子にことの洗いざらいを知られ、「俺ならそんなこと言わない。君のいい所は君らしくある所だ。君の全てを愛したい」と言われ、なんとなく付き合うことになった。私もなんだかんだいって傷心していたのだろう。彼の優しさに

          あの頃君は若かった

          君と向き合って生きていく

          当方、若い頃から腰痛持ちである。 二十歳そこそこで仕事中にギックリ腰を発症し、騙し騙し生きてきた。「腰痛いな〜」と思っても次の日にはごまかせる程度になっていたし、休みになっちまえば楽になる、と怠惰な角度で腰痛と歩んできた。 ここ最近、仕事の疲れが抜けない。主に腰の痛みが取れないのである。立ち仕事なのでずっと同じ体勢をとっているためか、腰というか背骨が激烈に痛い。背骨と背骨の間にイバラでもあるような痛み。お尻に痺れが走り、太ももの裏が痛い。かがめない。 騙し騙しやっている

          君と向き合って生きていく

          未知との遭遇

          今まで、誰にも理解されなかった話を書こうと思う。 「理解されなかった」というより、「理解されないだろうから言わなかった」の方が正しい。この話は誰にもしたことがない。 ただ、そんなにPVの多くないブログなので、覚え書きも含めて書いていこうと思う。今からする話は所謂オカルト?スピリチュアル?な話なので、運悪くここに辿り着いてしまったそういう話が苦手な人はそのままブラウザバックしてほしい。それでも読み進めたいという方は保証は特にしないがお付き合い頂きたい。 私は小さい頃

          未知との遭遇

          希薄でいいもの

          お金に興味がない。 生きていく上で必要な分は稼ぐが、「より金持ちになろう」とか「身の丈以上の何かが欲しい」などと思ったことが一度もない。 所謂、貧乏の家の3番目に生まれた私は、そういう意味では人より望む力が凄く薄いのかもしれない。 貧乏エピソードと言えば、想像しやすいのが「貧乏メシ」だろうか。以前テレビで芸能人が"売れない時代は生のキャベツに味ぽんをかけてしのいでいた"と言っていた。確かにうちは貧乏だったが、流石にそれはなかった。だって単純に美味しく無さそうじゃん。もう

          希薄でいいもの