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未知との遭遇


今まで、誰にも理解されなかった話を書こうと思う。

「理解されなかった」というより、「理解されないだろうから言わなかった」の方が正しい。この話は誰にもしたことがない。

ただ、そんなにPVの多くないブログなので、覚え書きも含めて書いていこうと思う。今からする話は所謂オカルト?スピリチュアル?な話なので、運悪くここに辿り着いてしまったそういう話が苦手な人はそのままブラウザバックしてほしい。それでも読み進めたいという方は保証は特にしないがお付き合い頂きたい。

 


私は小さい頃から「みえる子」だった。

大体そういう導入だと、「え、ユーレイ見えるの?」「怖い話持ってる系の人?」と思われがちだが、残念ながら私は幽霊を見たことがない。

何というか、「人には伝わらないニュアンスの何か」が見えるというか、感じるというか、聞こえたりするのだ。"勘"が鋭いと言った方が近いのかもしれない。昔スピリチュアルの方に「獣のソレに近い」と言われたのだが、概ね合っていると思う。それらは自己紹介をする訳ではないので断定はできないのだが、皆が呼ぶ名前で言えば河童だったり妖怪の類なのかもしれない。



皆は、宇宙人と言えばどんな姿を想像するだろうか。

パッと思い浮かべるのはグレイ星人か、タコとクラゲの合いの子のような姿か、Mr.スポックのようなものだろうと思う。


だが、私は宇宙人と会ったことがある。

なんなら会話をしたことがある。


ただアブダクトされた訳ではないのでご安心頂きたい。身体にマイクロチップ的なものはどこにもないはずだ。多分。

ソレらと会う時は大概夢現の時、会話をした人物(ここではそう明記させていただく)も一人で留守番をしながらうとうとしていた時だった。現実と夢の狭間、チャンネルがぼやけている時に遭遇する。

中学生の頃の話である。

住まいでうたた寝をしていて、世界が少しぼやけていた。ふと目をリビングの四人掛けテーブルにやると、ムーミンに出てくるスティンキーに酷似したニンマリ顔の、身長2.5mはありそうな生き物がテーブルに足をかけていた。背中には紺色のマントを羽織り、顔も手足も真っ黒で…ただコチラをみていた。私は寝ぼけていたからか、あまり驚きもせず話しかけたのだ。

「あの…テーブルに足をかけるのは…てか私の家で何してるんですか…」

するとその人物はふふふ、と喉の奥で笑い、俺が見えてるのかい、と答えた。

私自身、図鑑に載っていない生き物以外のものを何度か見てきたが、話しかけたことはない。そして話しかけられたこともない。彼を見て一瞬で「この世のものではない」と察知したが、コンタクトが取れたのは初めてである。

「見えてるもなにも、あなたの声も聞こえてますよ。ここで何してるんですか。」

「そうかい。だが残念ながらここはお前の家であってお前の家じゃない。今はお前が"こっちに来た"ってのが正しいかな。俺からすればお前が道端で寝てやがる。俺もこんな風に人間と話すのは初めてだ。」

え…私道端で寝てるの?恥ずかし…

それしか思えなかった。寝ぼけている私は最強だった。彼はニンマリ顔を崩さず、かけた脚に肘をかけ、得意げにポーズを取っている。

「ここに来たのは初めてだが、人間と話せるとはな。面白いこともあるもんだ。」

「そうなんですか。私はしばらくここに暮らしてます。宇宙人と話したのはこれが初めてです。」

宇宙人かぁ、とカカカ、と声を上げて笑う。

「お前たちは俺たちをそう呼んでるんだな。ふむ、合ってるようで合ってない。俺たちはずっとここにいるよ。お前たちと違う次元の"ここ"にな。エレベーターの階層が違うみたいに、基本的には交わることはないんだ。まぁ今回は遊びに来ただけだけどな。俺に関しては普段もう少し違うところにいる。教えてやらないけどな。」

ほぇ〜…なるほど…と夢現の私は、わかるようなわからないような複雑な気持ちで返事をする。寝ぼけてる奴に言っても伝わらないな、と彼はまた大笑いをする。

「お前は"間"に迷い込みやすいんだな。まぁ俺たちに会ったところで人間は俺たちの存在を信じないだろ。お前が変な奴だって思われるだけだ。ケケケ。」

元々変な奴だと思われてるから別にどうでもいいです…と半ば雑に返事をすると、ケケケ、面倒な力を持っちまったな。と手をヒラヒラさせて笑う。

気を使ってくれているのか。不思議と、最初から彼のことを怖いとは思っていなかった。口調はぶっきらぼうだが、優しいイメージが体から滲み出ているのだ。炭治郎の言葉を借りれば、「優しい匂いがする」と言った具合だ。

すると世界が段々ぼやけてきて、ラジオの周波数が合いにくいような、ザザザ、という音で2人の世界に邪魔が入る感覚がした。

「お、お前そろそろ起きるな。起きたら俺のことを忘れてるかもしれないし、覚えてるかもしれない。楽しかったぞ人間。また会えたら会おうな。お前は二度とごめんだと思うかもしれないがな。カカカカ。」

目が覚めて、買い物に行っていた母親が荷物を抱えて入ってくる。居間でうたた寝をする私にそんなところで寝たら風邪ひくよ、と開口一番で怒られた。

起きた私は、彼のことをガッツリ覚えていた。


それから、このnoteを書くまで誰にも彼のことを言わないで生きてきた。

なぜこのタイミングでこの話をしようと思ったか、と言われたら…全く意図はない。なんとなくとしか言いようがない。

もしかしたら彼からコンタクトがあるのだろうか。久しぶりに会いたい。あの時は幼かったし、上手く話すことができなかった。

だが、多感な時期だから会えたのだろう。あの時はよく"そういう存在"に会った。大人になった今、大体のものが昔よりモヤがかって見えている。匂いも薄くなってきているし、全集中しないと捉えられなくなってきた。


いや全集中できるんかい!お前は鬼殺隊か!ちょくちょく鬼滅の刃出してくるな!と思われるかもしれないが、できる。

昔テレビで"有名超能力者が緊急来日!箱は浮かぶのか"みたいな番組をやっていたのを覚えているだろうか。その超能力者が呼吸を整え、一点を見つめる感じ…アレに近い。一点を見つめているのだが、意識は周りに霧散させ、「チャンネルを合わせにいく」。

私は小さい頃からソレができたので、同じく見えやすい姉から「"見えるもの"と"見てはいけないもの"の区別をつけなきゃいけないよ。」と教わっていた。

見てはいけないもの、というのは所謂悪いソレだ。「本当にあった怖い話」等に出てくるようなソレだ。ああいう類のものは私がチャンネルを合わせられないので見たことがない。つーかもし近寄ってきても、生きてる人間の念の方が強いので(鍛えてるのもあるけど)突っぱねるだけだ。



…オカルト臭い。自分で言ってますけど。

でも全部事実である。


ちょこちょこではあるけど、今後こういう体験談も書いていこうと思う。覚え書きとして。











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