愛、ブロッコリー。



ブロッコリーが好きだ。

好き故、既に「ブロッコリー」という文字のゲシュタルト崩壊が起きている。ブッコロリ、ブロコリちゃん、ブロリーなど好きに呼ばせてもらっている。


どれくらい好きかと言うと、弁当の85%をブロッコリーが占め、残る15%にチキンナゲットを申し訳程度に入れているくらいだ。緑飯。ブロッコリー主体の飯。これがたまらんくらい幸せである。

ブロッコリーには、他の野菜とは一線を画した食感、食味、香りがある。野菜、と聞けば大雑把にイメージすれば葉っぱだろう。ブロッコリーの可食部は何を隠そう茎と蕾だ。

春に田舎で出回るかき菜やつみ菜、カリフラワーやロマネスコも同様の食べ方をするので大好きである。が、やはりブロッコリーは一味違う。

ブロッコリーは豊富な栄養素が云々みたいなのがある。ほぼブロ弁当なので、絶対に「凄いブロッコリーじゃん。ダイエットしてるの?」とツッコまれる。

ちゃうわ。

好きなもん食べて生きていきたいんじゃ。

社食とか弁当とか食べるくらいならブロッコリーだけ食べてた方が幸せなんじゃ。

もう大人だから好き放題しちゃうもんね。

ブロッコリーだけでお腹いっぱいにしちゃうもんね。

そんな気持ちで毎日ブロ弁を食べている。



そんな大好きなブロッコリーの、一番好きなところがある。

一番太い茎だ。

ブロッコリーの茎、めちゃくちゃうまいのだ。

全体でいうとあまり量のないソレは、ご褒美の部位と言える。実際に、茎が一番栄養素が高いとされているらしいし。

アーティーチョークを食べたことがないのだが、きっとアーティーチョーク的な位置合いにいるはずだ。

食べられる部分が少ないのだ。茎の皮は固く、外皮を向いた中の繊維の更に内側の白くてチョークみたいになっているところだけしか食べられない。スーパーで太い茎の株を見つけて「おっ、これなら結構取れるんじゃない?」と思ってもさほど量はない。

なんなら近頃は茎をカットした状態で売られていることも少なくない為、茎自体にありつけないことだってままある。


毎日食べても飽きない。

でもディッシュちょい添えブロッコリーはあまり好きじゃない。

ブロッコリーサラダなるものがあっても、着手しない。

ブロッコリーが主役であって欲しいのだ。

塩以外で食べたくないのだ。

ブロッコリーを食べる時は、他の緑はいらないのだ。


ブロッコリー、お前は脇役などではない。

他のものと一緒に食べるものでもない。

お前を食べるとき、お前だけを愛していたい。

愛のままにワガママに僕は君だけを傷つけない。

だけど君だけだと午後にぶっ倒れる可能性があるので気持ち程度動物性タンパクも取らせてくれ。すまん。








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