海南_古い家_イギリスの田舎町_日本の暮らし

普通の人々の生活と日々の輝きをショートストーリーのように 。古いもの、自然、人が好き。…

海南_古い家_イギリスの田舎町_日本の暮らし

普通の人々の生活と日々の輝きをショートストーリーのように 。古いもの、自然、人が好き。化粧品広告、通販広告ディレクター、不動産投資家。中国の旅を書いた小説で早稲田文学新人賞候補。アフリカなどの人権と文化に関わる2冊の著者(共著)

最近の記事

イングランドでバグパイプが演奏される町モーペス

スコットランドに住んでいた時、どこからか風に乗ってバグバイブの音がよく聞こえてきた。 伸びやかで乾いた音で、荒涼と風が吹き渡るスコットランドの丘陵に連れて行かれるようだった。 スコットランド人の友達とモーペス(イングランド北部ノーザンバーランド地方の町)を通った時、この町にバグパイプ関連の施設があると聞いて以来気になっていた。 ローカルバスで2階に上れば両側に花畑や草原が広がりずっと遠くに行くかのよう。 ビューンと高速を抜けるようにして全然停車せず、20分ぐらい走ると

    • EUROイングランド、スペイン決勝戦

      明日はサッカーのイングランド、スペインで決勝戦。 テレビで、よく行くスペインレストランのスペイン人従業員たちが、地元の記者に 取材されていた。 「どっちを応援しますか」 お父さんはスペイン。 息子はどっちか迷ってるって答えてた。 こちらの人のサッカー熱はすごい。 あまりにも熱心な人が多くて、話題にすることができないくらい。 何故かというと自分のひいきにする地元チームが負けてると、話題にする間もイライラと異様に不機嫌だったり怒ったり。 別に特別サッカーが好きなわけ

      • まさかの自宅の庭でオーロラを鑑賞

        今年1番の晴天で暑いほどだった昨日、初めてオーロラを見た。 どこにも行かず、自宅の庭のベンチで紅茶を飲みながら、ゆっくりとオーロラを鑑賞できた。 「今窓からオーロラが見えるかも!」 誰かがソーシャルメディアでこう書いているのを見たのが夜11時頃。 近くに海があるので行けば周りに光がなくて見えるかも? とオットを誘ったけれど、めんどくさがっていたので、試しに前庭に出ても何も見えない。 裏庭に出てみると、空にピンクと白の光がいくつか見えた。 「まさかオーロラ?」

        • 踊ってぐるぐる回っている時、みんなの顔が笑っている

          コミュニティーセンターで、大好きなおばあさんに会った。 おばあさん「あそこにカフェがあるから一緒にお茶しましょ」 私「〇〇さん、アイリッシュセンターの会員だって聞きましたよ」 おばあさん「あなた、アイルランドに興味あるの?ちょうど明日ケーリー(アイルランドダンスのイベント)があるわよ!私の友達が主催者だから、もしあなた行くなら電話しとくわ!」 翌日、引っ込み思案のオットを引きずるようにして、近所のソーシャルクラブ(イギリスで会員制のパブのことをそう呼ぶ。でも誰も入れること

        イングランドでバグパイプが演奏される町モーペス

          なぜ選挙に行くのか?をイギリス人に聞いてみた

          選挙って日には必ずですねー、 とあるイギリス人に「選挙に行かなきゃだめ」と言われる! この方は、長年日本に暮らしている、 もちろん日本では選挙権がないけど そういうイギリス人ね。 で、選挙に行けと言う理由をね、こういう風に言うわけよ。 ろくでなしを追っ払え! Get the Bastars Out! あの、、、、選挙に行く理由がコレ? っていうのはなんか?! だって日本だと、選挙に行くのはちょっとかしこまって、 選挙行ってきました!! 役割果たしました!

          なぜ選挙に行くのか?をイギリス人に聞いてみた

          国際結婚ってどんな感じ?

          「泥棒に入られたばっかりみたいな部屋」←日本人まずはよく聞かれる、国民性の違いは?というお話から。いくら日本人がきれい好きと言ったって、じゃ、あなたの家族、全員きれい好きですかって言う話。 うちの姉は、彼氏が遊びに来たとき(しかも初めて)に「泥棒に入られたばっかりの部屋みたいだな」と言われたそうだ。 それでよくその後彼氏は姉と結婚したなぁと思うけどさ。 国民性と言ったってそうじゃない人だっていっぱいいるし一。 「国民性が違うから、、、」て言うけどホント?その家族に会う

          メアリーポピンズの帽子

          「ガーデニングクラブがあるから、コミュニティーセンター行く」 と言ったら(先週)夫が 「イースターだからコミュニティーセンターは開いてないだろう」 そういえば去年も行ったら開いてなかったな。 イギリスのイースターって日本のゴールデンウィークみたいな感じ。 だけど、毎年違う日になるので忘れてしまい、気づくと街の機関が全部閉まっている。 でもイースター前は、来る日も来る日も雨や風が強く寒くて、散々な天気だったけど、イースターになったらきれいに晴れた。 だからちょっとツバ

          イギリス人にとってクリスマスとは?

          クリスマスはカップルではなく家族で祝うもの 雪で道路が凍ってツルツルの日、道で年配女性に滑って骨が折れると困るから一緒に歩いていいかと聞かれた。 腕組して歩きながら女性は、クリスマスに遠方から、家族が無事来れるかどうかをずっと心配していた。 イギリスでは公共交通機関のストライキが、忙しい時期に狙って行われるから。 イギリスのクリスマスは、カップルのためではなく家族のため。バラバラに住む家族が一緒になる日だ。 クリスマスとその翌日の2日間は、ほぼ全部のお店が閉まるので、

          イギリス人にとってクリスマスとは?

          イギリス料理、おいしい?まずい?

          イギリスは料理がまずいっていうのが定説? イギリス人に「イギリス料理はおいしい」と言うと一瞬シラケ、びっくりするほど気まずい雰囲気が流れる。 料理がまずいっていうのが定説である事はイギリス人が良く知っていてコンプレックスなのか、そう言われると皮肉か何か勘違いされるのか沈黙しちゃうみたい。 フランス料理の店で働いてたり、日替わりオーナーとしてシェフしてた友達と、イギリス人との会話。 友達「フランス料理にはいろんな種類のソースがあるけど、イギリスのソースは?」 夫「グレー

          イギリス料理、おいしい?まずい?

          魔法のゴミ箱

          日曜日、大学街ダラムの店は閉まっているが、橋の上や橋につながる広場には、未来のポップスターやエンターテイナーがあちこちでパフォーマンスを繰り広げている。 広場で人を待っていたら、ブルーのローラー付きゴミ箱がゆっくりこちらに転がってきた。 坂なので転がるのを止めなきゃ!と思ったら、おや、私の前でぴたっと止まった。 と、ゴミ箱が突如、方向を変えて走り出した。 私のまわりでも気づいた大人たちが、何が起こっているの?と言う顔で見ている。 さらに少し離れたところで、もう一つの

          暖炉はイギリスのどの家にもあるの?

          寒い日、暖炉に赤々と燃えるホンモノの火を見てると身体だけじゃく、心も温まり安らぐ。 暖炉がイギリスでインテリアのフォーカルポイント(ある空間に入ったときに一番はじめに目がいく場所)である事は、昔から今も変わっていないと思う。 イギリスは平均築年数100年と言われ、その年代の家には必ず暖炉がある。 イギリスで新築の家はとても少ない。 最近建築された一部の家にはないかもしれないけれど、高い確率でイギリスの家には一応、暖炉はあると思う。 一応と書いたのは、イギリスの暖炉はと

          暖炉はイギリスのどの家にもあるの?

          イギリスで食事にまつわる謎

          イギリスで外食すると、味は大したことないのに量が多過ぎることが多い。 量がそこまでじゃない時も、皿が食事の量に比較して小さ過ぎる! 正直、食べにくいのでやめてほしい。 このフィッシュアンドチップスだってしっぽの方が少しはみ出しているよね。 カフェでも、餃子の小皿か?って感じのサイズの倍のサイズのケーキが大幅にはみ出したまま出され、当然、1部は食べてるあいだにテーブルの上に散らかり全部食べられない。 いや、地元の人はテーブルの上に散らかったのも拾って食べるから大丈夫と思う。

          灯台に住んでいる人と出会った

          アンティーク屋さんに行ったら パステルカラーの少し悲しげな人物の油絵がいっぱい飾ってあって 「誰が描いたんですか」 「僕だよ」 描いたのはそのお店のオーナーだった。 イギリスっぽいツイードジャケットを着た、お店の雰囲気に似て眼鏡をかけた丸い目と少し出歯がお茶目な男性の髪は長めで私と同じように少し白髪が入っている。 「アーティストですか」 と聞いたら大げさに首を振って 「ただの趣味だよ!」 そこまでムキになって否定しなくても充分うまいけど。 アフリカの布地使ったテーブルラ

          無声映画のシネマを再生したパブ

          ブライスと言う町は小さな漁港だったのが産業革命で、石炭や鉄鋼を輸出して国際的な港町として栄えたのじゃないかな。 もう産業革命から1世紀以上、忘れられた町のように、19世紀の大きく、豪華な装飾のある比較的高層のレンガのビルがただただ風に吹かれて、大きな通りに誰もいない。 ブライスがさらに発展したのは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の造船業によると、ウィキペディアに書いてある。 ブライスのシネマだったパブ「The Wallaw」は、その頃の雰囲気を残している。 当時シ

          愉快なブラシ

          ブラシに顔がトレードマークの「ダフト・アズ・ブラシ」 イギリスのチャリティー「ダフト・アズ・ブラシ 」の車は、私の住んでいる街のあちこちを走っている。 ブラシに顔が描かれたイラストのバンを見たことがあっても、その活動を知らない人も多い。 「ダフト・アズ・ブラシ」は、放射線や抗がん剤治療で病院に毎日いかなければいけないがん患者を支える、タクシーのような存在だ。 「ダフト・アズ・ブラシ」というのは、「全くバカバカしい」と言う意味らしい。(もともとは柄しかないブラシのように

          過去と現在がゴールウェーのパブで手をつなぐ 「ゴールウェーは、ダブリンから乗った電車の終着駅」続き

          私はゴールウェーと言う地名を日本でよく聞いたことがあって、アイルランド人にとって特別な場所なのかもしれないという漠然としたイメージがあった。 友達から聞いたのだけどゴールウェーは特にアイルランド音楽が盛んな場所だと言う。 イニシュモア島でツアーバスのガイドは、ゴールウェー地方ではゲール語が広く話されていて、彼にとって英語は第二言語で外国語だみたいなことを言っていた。 比較的広いパブの中は、私たちのように立ち見客もいるほど満席で、演奏するバンドは、アコーディオンと笛、ギタ

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