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暖炉はイギリスのどの家にもあるの?

寒い日、暖炉に赤々と燃えるホンモノの火を見てると身体だけじゃく、心も温まり安らぐ。

暖炉がイギリスでインテリアのフォーカルポイント(ある空間に入ったときに一番はじめに目がいく場所)である事は、昔から今も変わっていないと思う。

イギリスは平均築年数100年と言われ、その年代の家には必ず暖炉がある。

イギリスで新築の家はとても少ない。
最近建築された一部の家にはないかもしれないけれど、高い確率でイギリスの家には一応、暖炉はあると思う。

ビクトリア時代を再現した博物館の、本物の薪の暖炉

一応と書いたのは、イギリスの暖炉はとっくに使われなくなって、暖房器具は主にセントラルヒーティング、暖炉はあくまでインテリアになってることが普通だから。

イギリスで暖炉をただのインテリアでなく、実際に本物の火で使っているという家はほとんど希少と言っていい。

わが家の本物の火の暖かい暖炉

私はイギリスで家を買う前に40軒程度は家の内見に行ったし、貸家も合計9軒住んだ。すべての家に暖炉はあったが、その中で実際に使われている暖炉は一つもなかった。

もしかしたら使っていたかもと言う少し形跡があるというか、使おうと思えば使えそうな昔からの暖炉のある家が1軒だけあった。

私は本物の暖炉に憧れがあったから気になり、いつもちゃんと注目していたのだった。

それは昔のままの形の暖炉であって、もしかしたら使ってるのかなと思った。


由緒あるホテルラウンジの暖炉。最近まで本物だったが今は電気で照らすだけの暖かくない暖炉に。

実際火が燃えて使っているのを見たのは、パブとかホテルのラウンジとかだけで、個人宅では一度もない。

ただ友達が暖炉を使っていると言って写真を送ってくれたことがある。それだと本物の薪のストーブみたいなのがはめ込んであるのでまぁ本物の暖炉だと言っていいと思う。友達はわりとよく使っていたそうだ。

ただ今引っ越してしまって今のところにもあるかどうか聞いていない。

あと親戚でほんとに使っている人がいた。でもこの親戚もしょっちゅう使うわけじゃなくて聞いたら、数回冬の間だけと言う頻度だった。


本物の薪の暖炉

まぁでも友人にも(冒頭の写真)親戚にも本物の暖炉を使っている人がいたわけね。

ちなみにこの親戚は普段は暖炉の窪みに入れたガスストーブを使っているし、やはりその後引っ越して、今は本物の暖炉はない。

なのでこの人たちもメインに使っているわけではなく、サブ的に使っていて、それもたぶん過去の話ではある。


暖炉のあった窪みにガスストーブが置かれている

ただ暖炉のガスストーブも電気で着火するらしいので、停電が冬にいちどあったとき、本物の暖炉が使えてとても助かったと言っていた。

次回からは、そんな、イギリスで暖房器具としては絶滅危惧種となった本物の火が燃える暖炉が、どのように我が家に復活できたかと言う経緯について少しずつ書きます。


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