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言葉と言葉が出会う時。#十六夜短歌
君の声に自分の声を重ねてもいいのかな。
隣りに眠る君の呼吸をまねしたいんだ。
秋のこと、夏よりも好きなくせに
夏が去って行って寂しいとか平気で
行ってしまうきみがすきなのだけど。
わたしのハンドルネームだけを知ってる
きみはわたしのほんとうの名前が夏だと
いうことを知らない。
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八月がやるせない雨でおわってゆく。
遠い昔訪れていた恵比寿あたりにつく迄
はじめて湾岸線から東京の街を俯瞰した
ことがあった。
ぐるぐるとうずまくような高速道路を
走っていると、身体がいつのまにこんなに
高度な場所へとつれてこられたんだろうと、
栞は時間が後戻りするようなへんな感覚に
取り囲まれていた。
どこがはじまりでどこが出口なのかわからなく
なるような錯覚。
生まれ落ちたのは北の果てだ。
今は地球の果てに住んでいるのだ。
あの高速みたいならせんをじぶんも描いているの
かもしれないなってそっとそのうずまきを栞は重ねて
見る。
ひとはみんなひととして、いろんなちがう人や場所や
ことばとかかわりながら、建造物なんかでは描ききれ
ないぐらいのらせんを描いているのかもしれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1665492539678-c6UM7OGhsn.png)
路地裏の猫が歩いているようなアスファルト
あたりに、もし文字が落ちていたらとりあえず
拾うだろう。
栞はそんなタイプのにんげんだ。
そのままコートのポケットの中にすんと入れて
また歩き出す。
昔、子供の頃に友達のお母さんからもらった
キャンディをその場で食べられなくて、とりあえず
ポケットに入れたときのように。
例えば、ぴちゃぴちゃにひしゃげた青と白の
しまもようのてらてらの包み紙が、
いつまでも忘れられないようなところがあって。
そのぐちゃぐちゃになってしまった飴玉が残像として、
そこに居座り続けることが、もしかしたらじぶんに
とってのことばなのかもしれない。
透のことばを時々呑んでしまいたくなる。
透が傷ついたようなことを言うからその言葉を
まるごと呑んでしまいたくなる。
嘘ついたら針千本飲ますってあの詩を聞いた時、
おとなになったら針を呑むだろうと栞はずっと
思っていた。
おとなになってもそんな機会はなかったけど。
今、透のかなしい言葉をぜんぶ呑んでもいいよ
そんな季節をそっと迎えていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1665493189422-Etwejqc1mf.png)
🌕 🌕 🌕 🌕
今夜は素敵なこちらの企画に参加しました。十六夜短歌とショートショート
に挑戦してみました。とっても楽しかったです!運営の皆様、企画して頂きありがとうございます✨✨これから短歌作りたい欲が芽生えています!
追伸:短歌なのにすごい破調になっちまいました。57577の約束守れなくてすみません。なんちゃって短歌のようなものになってしまいました。
いつも、笑える方向を目指しています! 面白いもの書いてゆきますね😊