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#聞きながら書いてみた今日は、スガシカオの「愛について」を聞きながら。

そういう企画はないんだけれど。

#呑みながら書きました

っていうのがあることを知って、みんな同時に呑んで書くらしいのだけれど。なんてキュートな企画なんだと思いつつ。

なにを書けばいいのかわからないので。

ながら系でなんかないかな? なかったら作ろうかひとりでって思いついたのが。

#聞きながら書きましたです。

なんのことはない、至ってシンプルですたい。

好きなミュージシャンの曲を聞きながら書くだけです。

それも、最初から最後までびっしり書くのではなくて、書きかけっぽいものを仕上げてみよう企画ってな感じで。

書きかけたものを、置き去りにしない企画?です。

メロディとか詩を聞いてたら、書けそう! ってっことないですか?

ひとりよがりコラボって感じで、ちょっとどんな感じかなって実験的にやってみたりして。

実験室、理科室とかすごくすきだったから。

ビーカーシリンダーホルマリン漬けの生き物とか全身ホネホネの人とかぜんぶ好きだった。

じゃ、やってみます!

実はnote書き始めて以来わたしは、スガシカオだけを聞いていつも記事を書いてるんで。

もし記憶を辿るとしたら、note=スガシカオって感じで思い出すんだろうなって。

今日は、(今日はってシリーズもの?)とりあえず今日はスガシカオの「愛について」と「約束」の2本で。

「愛について」の歌詞の中には、木枯らしが登場するんだけれど。

今年の木枯らしの頃って、どんな感じなんだろう、みんなどうしているんだろうって思いもあったし。

彼の歌詞の中の

なにひとつ 確かに思えることはなくても おびえることは 何もないから

そんな歌詞に今の思いを乗っけて書いてみたくなった。


「愛について」「約束」に寄せる詩のようなショーショートのような

        ❄スノウソング❄

昨日の車のわだちが、そっと夜のとばりにぬりこめられて。タイヤの後がもうどこにも、みつからない。
あなたの声が、まだそのあたりに残っている気がして、ゆびが宙をうごく。
宙にあるはずの夜をつかむ。

そして地面のわだちがあったはずのその幻の後にそっと視線を落とす。雪。

地面が白におおいつくされるせつな。雪が降る前にはかすかな匂いがするんですよってぼくの生まれたところではって、あなたは言った。

匂いって?

そうですね、涼やかな水が冷たくなる前の匂いに似ています。

故郷についての思いをまるで気づかれない恋情のように、あなたは語った。

そしてあなたとは会えなくなって。

あなたからのエアメールが届く。

ラグビーボールを素直にしたような、大きな丸いものが枯れ葉の寝床にごろんと転がって。表皮は薄い黄色でおおわれている写真。

<これは果実です>と、そこに綴られている文字から声を思い出す。

果実ですといわれて、小さなナイフで切り分けられている果肉を想像する。

南国系の息苦しくなるような濃密な香りまで漂ってくるような。

<ジャックフルーツ、波羅蜜ともいうらしい。ぱらみつ。重さは25キロですよ。ブラジルの公園に落ちていました。あなたの小さい頃の重さと同じぐらいかな?」

忘れたはずの人の笑い声まで聞こえてきそうだった。

その果物の姿は、住む場所をうっかりまちがえてしまったような風情。

まるで、あなたじしんのような気がする。

北国で育ったのに蒸せるような国にいる。いつもの言葉尻の癖さえも、聞ければ距離なんて感じないはずなのに。こんなふうに、味わったことのない果物の話を聞いて、あなたは遠くへいってしまったのだと、おろおろする。

そしてあなたから送られてきた香水は、封をあけないままだった。

<どうでもいい話だけど、パフュームの語源は煙を通じてなんだそうです。祖先の王がいる場所と地上をつないでいたそうで>

ほんとうにどうでもいいと思いながら、その文字だけを追う。

香りがあたりをまっすぐ貫くように、くゆっている煙の姿がみえてくる気がした。

その時ふいに黄昏たくなるような予感がゆらめく。

天と地とそこをつなぐパフュームと。

とある冬の夜明け前、ふいに煙になってしまったあなたのことを想う。

香水瓶のラベルに触れた。

<スノウソング>。

香水瓶には、雪の降る前の匂いがしますって書かれていた。

ずっと知りたかった雪の匂い。

それはあなたの。あなたに似た匂いがしていた。


こんなでたらめなものにしてしまって。

スガシカオさんに怒られるな。でも好きなんだな。どうしようもないんだなってことで。

みなさんもどうぞおためしあれ。

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