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辞書の動物たち

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辞書の生き物            #5 ミツバチは家畜だった

辞書の生き物            #5 ミツバチは家畜だった

獣医さんのお仕事

 町の獣医さんには、種々のペットが持ち込まれます。少し前の傾向ではイグアナやカメレオンなど爬虫類も増えていたとか。ペット病院だけでなく動物園、水族館にも獣医さんがおり、それこそ多種多様な動物の健康診断、治療を行っています。しかし大学での獣医の授業で対象としている動物はペットや家畜で、せいぜいイヌ、ネコ、ブタ、ウシくらいですので、ペット病院や動物園の獣医さんは、現場での経験を積ん

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辞書の生き物            #1 人寄せパンダ

辞書の生き物            #1 人寄せパンダ

「人寄せパンダ」ひとよせパンダ。

「客寄せパンダ」 きゃくよせパンダとも

パンダのように人気や知名度があり、イベントなどで客を集めるために使われる人や物に使われます。
日中国交正常化を記念して中国からジャイアントパンダの「カンカン」、「ランラン」が贈られたのは1972年で、公開された上野動物園には長蛇の列ができ、30秒しか見られなかった時期もありました。
「人寄せパンダ」の言葉自体が広まったの

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辞書の生き物            #4 名前の由来 シロサイ アイアイ カンガルー

辞書の生き物            #4 名前の由来 シロサイ アイアイ カンガルー

サイは3本指

 サイの足をじっくりみたことがありますか。実はサイの足の指は3本でウマと同じ奇蹄類です。ウマは中指1本で立つまでに進化しましたが、サイは中指に加え、人差し指、薬指で立っています。ウマのような1本指に進化する途中かもしれません。

シロサイの名前の由来

 サイと言えば、シロサイ、クロサイなど種類がありますが、どちらも同じ灰色で、色で名前が異なるわけではありません。シロサイは口の幅が

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辞書の生き物            #3 反芻:はんすう

辞書の生き物            #3 反芻:はんすう

反芻動物

 言葉や記憶などを繰り返して味わう意味で使われますが、元はウシなどの反芻動物が、飲み下した食べ物をもう一度口に戻して噛むことです。ウシやヒツジの映像で、彼らが口をもぐもぐしているのを見たことがあると思いますが、反芻動物であるキリンも同様に反芻します。動物園に行ったらキリンの首をじっくり観察してみてください。反芻する食べ物が長い首を上下するのが見えると思います。草を食べる反芻動物は4つの

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辞書の生き物              #2 ジャイアントパンダは肉食動物?

辞書の生き物              #2 ジャイアントパンダは肉食動物?

 

パンダの名前の由来

 笹を食べるイメージのパンダですが、漢字では熊猫、ジャイアントパンダと言いたい場合には大熊猫と書きます。パンダの名前については、ネパール語で「竹を食べる者」の意味の「nigalya ponya(ニガリヤ・ポンヤ)」に由来するとされています。実はレッサーパンダがもともとパンダと呼ばれていましたが、ジャイアントパンダが見つかるとその存在感からパンダの名前が奪われ、小さいの意

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