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毎週打ちのめされるのに、視聴を続けてしまう中毒性/NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』

最近は感想を記していないが、毎週楽しみにしているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。何しろ、殊に首桶登場が続いてメンタルやられているので、なかなか書けずにいた。

昨日、静岡県三島市の「三嶋大祭り」の様子をあちこちで拝見し、ようやくnoteを書く気になった。

(以下、ドラマの内容を含みます)

「範頼……。ごめんね~~」と、迫田さんの方を向きながら挨拶する大泉さん。いかにも洋ちゃんらしいコメントに、笑いながら泣いてしまった。

(追記)
※その様子をSNSに上げた人に対して、取材している記事があったので貼っておきます。
        ↓


お帰り、佐殿すけどの(泣)。


第1回で姫に変装した佐殿、そして少々頼りない純朴な弟と気の強い姉だけど仲睦まじい小四郎・政子を懐かしく思い出した。放送開始当初のことが、もう何年も前のことのように感じられる。

いつ命を取られるか分からない身で、人を信用せずに生きてきた孤独で冷徹な男・源頼朝。演者と脚本、演出によって、こんなにも愛おしく憎めない頼朝が誕生するとは。期待以上だった。

祭りには、大泉さんと迫田さんの他に、藤九郎(安達殿)役の野添さん、仁田殿役の高岸さんが加わった豪華俳優陣が集結。頼朝の馬を藤九郎が引く姿は感慨深かった。

この行列、「よお、武衛ぶえい!」と、ひょっこり上総介かずさのすけが出てきそうだし、「兄上―――!」と、義経くんがはしゃぎながら飛び入り参加しそうな和やかな雰囲気。「退場した人、全員おりてこいやー」と言いたい気持ちになった。

参加俳優4人のうち、劇中で生存しているのは高岸さんが演じる仁田殿のみだ。先週の第31回では、比企能員ひきよしかずを案内する仁田殿のこわばった表情が印象的。比企殿の最期のシーンでは、演じる二朗さんの顔が何倍もの大きさに見える。ここで一族の滅亡が描かれたが、比企尼は生き延びていてほしい……。

その1つ前、第30回の全成ぜんじょうの最期も壮絶だった。血を流しながら妻の名を叫ぶ。おしどり夫婦の結末は、歴史上分かっていたことだけれど辛い。しかし、全成初登場時の演出がラストの伏線になっていたことも含めて、綿密に練られた構成であることに改めて驚かされた。

夫婦が担ってきたコメディーリリーフが無くなり、仁田殿&和田殿(ほっこりパート)、畠山殿(イケメンパート)、八田殿&平六(筋肉パート。それにしても最近の平六は怖い)、泰時&時房(成長著しかった金剛と童顔トキューサは長生きパートです)に頑張ってもらいたいが、史実ではそううまくはいかない模様。この先も、毎週打ちのめされそうである。

鎌倉殿・頼家を診る医者として、佐々木のじいさんの孫が登場したり(以前、直虎の乳母・たけを演じた梅沢昌代さんがその姪・梅として再登場したのを思い出しました)、何通も偽造した頼朝の遺言書を取り出す平六に笑っちゃったけど、それだけでは到底“ほっこりパーセンテージ”が足りない。りくの尻に敷かれて事を動かす時政に不安を隠せない義時が、父と袂を分かつ日も近い。

先週のラストでは、頼家が奇跡的に息を吹き返したというのに、母・政子までもが「困ったことになった」という表情。これまでの愚行があるとはいえ、目が覚めたときには妻も子どももおらず、剃髪して出家させられていたのだから、気の毒としか言いようがない。頼家の退場も近づいてきて、またしても感情が追いつかない。

45分視聴した後、どどっと疲れる。なのに、また観てしまう。なんだろう、M気質を弄ばれているような気持ち(苦笑)。

こうして毎度、毎度、緩急つけて楽しませてくれる予測不能なエンタメ大河も、あと15話程度でフィナーレを迎える。兄・宗時との約束を胸にブラック化が激しい義時と、政治関与が濃くなる政子。昔のような姉弟には戻れない二人を、大泉頼朝がどこからか見つめながら「あとよろしくね~~」と、のん気に言ってそうだ。

残りの4ヵ月、辛い展開に翻弄されるとは思うけれど、きちんと見届けたい。


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