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【原因論から目的論へのリーダーシップ】

「なぜ」を繰り返し問うことで、トヨタが成功を収めたことは有名です。

そして、私たちの日常生活でも、原因を究明することが重要だと思われています。

とりわけ、エリートの管理職の方々は、問題を解決する際に、その原因を知ることが不可欠だと信じています。しかし、本当にそうなのでしょうか?


私の長年に渡る人材育成の経験からは、原因論的アプローチでは、メンバーの行動変容には、なかなか繋がらないように思っています。


世界三大心理学者のアドラーは目的論で知られています。

私はアドラーの心理学を学ぶ中で、部下の成長を促進するためには、原因論から目的論への転換が必要だと考えるようになりました。


そして実際に私は、部下たちとの対話を通じて、その効果を実感しました。

ここでは、私の経験を通してその違いをお伝えしたいと思います。


以前、私は部下たちに対して「なぜうまくいかないのか?」と尋ねることが多くありました。

すると、彼らは自分たちの視点から、数多くのうまく行かない理由や、うまく行かない原因を挙げてくれました。


しかし、これによって彼らのモチベーションが上がるどころか、逆にネガティブな感情が強調され、成長の障壁となってしまっていることに気づきました。


こうした課題に対処するため、私は目的論に切り替えることを決意しました。


具体的には、部下たちにうまく行かなかった問題に対して「本当はどうなったら最高なのか?」や「理想の状態とはどんな状態なのか?」といった質問を投げかけるようにしてみました。


すると驚くべきことが起こりました。

部下たちは、自分自身のビジョンや目標について語り始め、その理想の姿を描くことで、モチベーションが高まってきたのです。

さらに、彼らはその目標に向かってどのように行動するかについても考え始めるようになりました。


一般的に、「原因が分からなければ解決策は見つからない」と考えることがありますが、私の経験からは、この考え方には限界があることが分かりました。


部下たちに焦点を当て、彼らの理想を尊重することで、彼らの前向きな気づきが引き出され、行動への意欲が高まるのです。

そして、そのエネルギーが具体的な成果へと結びついていくのです。


リーダーシップは、単なる指示や原因の追求にとどまらず、部下たちの夢や目標に共感し、共に歩むことが求められます。

目的論的なアプローチを取ることで、部下たちのモチベーションを引き出し、彼らの成長を助けることができるのです。


あなたも是非、原因論で結果として部下を追い込み、モチベーションを下げることを避け、時々目的論的な新たな対話のスタイルを取り入れ、部下育成に専念してみてはいかがでしょうか?

その先には、驚くほど前向きな世界や変化が待っているように思います!


目的論への転換がもたらすリーダーシップの魔法を、ぜひ実践してみてください。


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