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【短歌エッセイ】テレビ体操

 3月末で前職を離職して、自宅で過ごす日が増えた。
 それに従って少しずつ体重が増えて来た。
  前職では通勤時間が片道1時間半かかっていた。その内徒歩だけで35分間だ。往復なら徒歩1時間10分になる。かなり歩いている感覚だった。
 それでも、歩くことによって特に体重が減るということはなかった。今思えば、食べることと併せてプラスマイナス0だったのだろう。
 つまり、離職によって徒歩分のマイナスがなくなったことで、食べる分のプラスが相殺されなくなったのだ。
 体重増加は0.6kg増えた時点で気づき、0.8kg増えた時点で、このまま手を打たなければまずいことになる、と思い行動を開始することにした。

 テレビのNHKで、時々体操の番組が放送されていることを思い出した。
 体操。一番身近で手っ取り早い運動だと思う。天候に関係なく、体を動かせる程度のスペースがあれば、特別な道具を用意することもなく取り組むことが出来る。
 あらためて確認すると、NHKのEテレで毎日6時25分から10分間と、NHK総合で月~金の、9時55分からと、11時30分からと、13時55分からの5分間に行われていることがわかった。
 NHK総合で月~金の9時55分から5分間放送される分のみ、「みんなの体操」という番組名の、高齢者や体の不自由な方でも気軽に取り組めるゆったりしたテンポのもので、それ以外は「テレビ体操」という番組名だった。
 この記事では、ラジオを聞きながら行うラジオ体操に対して、テレビを見ながら行う体操を、広義のテレビ体操として話を進める。 



 前職では、業務の中で利用者の方に体操を提供していた。私が利用者の方に向かい合うようにして立ったり椅子に座ったりし、利用者の方は私の動きを見てそれに合わせて体を動かすのだ。
 その中にはラジオ体操も含まれていた。
 前職に就職するまで、かなりのブランクを経る前の同業種においても、業務の中でラジオ体操は行っていなかったので、それは学生時代以来のかなり久々のものだった。
 記憶の彼方から朧げなメモリーを引っ張り出しながら、1ヶ月間一緒に働いた前任者の動きを見て再習得した。
 テレビ体操では、番組中でラジオ体操も行われる。
 前職ではCDに収録された音による指示でラジオ体操を行っていたが、テレビ体操では音だけでなく映像として動きが示されていた。
 映像を見ながらラジオ体操に取り組む私は、これまでに行っていたラジオ体操が結構いい加減だったことに気づいた。
 え? その腕の振りは斜め上じゃなくて真横だったの?
 あれ? 腕を振り下ろすタイミングはそこ? 結構引っ張って、もたせるのか。
 など、今更ながらの発見が多数あった。特にラジオ体操第2に。
 また、ラジオ体操第1も第2ほどではないものの、止めるのではなく勢いのまま流すとか、緩急をつけて動かす時は素早く動かすとか、細かな部分で覚えていたものと違う動きがあった。
 多分、微妙に違うように覚えてしまった動きを、気づかずに続けてしまっていたのだろう。前任者も含めて。
 ここに来て、あらためて覚え直しをする機会が持てたのは、また業務でラジオ体操を提供することがあるかもしれない未来を思えば、幸運だったと思う。

 テレビ体操を続けて1週間ほどが経つ。国会中継などにより放送されない時間帯もあり、そんな時は録画しておいた映像を流しながら行っている。
 ラジオ体操部分に限らず他の部分ももちろん運動になっており、生活にメリハリを与えるためにも、定期的に体を動かす運動習慣の確保は大事だと思わされる。
 毎日量る体重は、減ったり増えたりと概ね横這いだ。今後は食事量や栄養バランスにも気をつけ、更に運動を追加することも考えようと思っている。
 体重のためだけでなく、次の職で業務や通勤に困らないだけの体力を離職中も維持しなければならない、と思うからだ。
 人間は怠惰な生き物なので、放っておけば簡単に自堕落な方向に流れてしまえる。時には自分にご褒美を与えながら、ある程度自身を律して離職生活を送りたい。
 ここにこうやって記しておくのも、公に宣言した内容に逆行するように流されてしまうのを防ぐためであり、noteを続けていてよかったと思う。

 現在日中在宅で過ごされている方で、この記事を読んでいただいたことをきっかけに、テレビ体操を始める方がおられたら嬉しい。
 もちろん私は一人でも継続して行くつもりだが、どこかで一緒に行っている方がいると思うと、張り合いも増すように思われるからだ。


運動や 体力作りの 習慣を
       通勤ない中 気にかけてみる






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