機械たちの時間

無理です

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最近の記事

Loona/star

loonaというkpopグループはそのコンセプトや楽曲の美しさから根強い人気がある、私も大好きなグループだ その中でも特にお気に入りのこの曲を和訳してみる フェミニンで、幻想的でかつ疾走感がある、そして歌詞が本当に可愛らしい 恋心を星明かりに擬えている内容だが、読み方によっては決して交わらない太陽と星の儚い関係性を歌ってるようにも取れる You in my mind when I'm asleep 眠っている時、心の中にあなたがいる I’m seeing stars sin

    • 表現の不自由展KOBE に触れて

       2022年9月10日、よく晴れた土曜日の昼下り、阪急三宮を出てすぐにあるカフェピカソという老舗の喫茶店で、この文章を書いている。  先程まで"表現の不自由展KOBE"に訪れていて、自分なりに感じたことを取り急ぎまとめておきたいと思ったからだ。  まず私にはファインアートを楽しむ素養はあまりない、美術館に訪れることは割とあるが、どちらかというと建築そのものが目的だったり、デザインや建築、アニメーションやイラストレーション作品をコンセプトにした展示目当てで行くことが多い。そんな

      • 私と父の物語 Family Tree

        安倍晋三元首相の殺害事件から1ヶ月半が経った。 演説中の元首相が白昼堂々殺されたという衝撃性と、殺害の動機にカルト教団が絡んでいるというスキャンダル性からこの事件は多くの議論を呼んでいて、とても収まる気配は無い。 安倍さんという政治家への評価や、政界と統一教会との関連については多くの報道がなされているし、自分の意見はTwitterに書き込んでいるから、改めて書き足そうと思うことはない。 ただ事件発生の直後から、今回の事件の犯人である男性の境遇がどうしても頭から離れない。 安

        • Dreamtheater/Another day

          中学生くらい?メタラーの親戚のお兄ちゃんにCD借りてこの曲を聞いた時 なんて綺麗な曲なんだろうと思った 私はメタラーにはならなかったけど、その後もずっと聞いてるアルバム 歌詞が幻想的で凄く良いんだけど、抽象的、隠喩的表現が多くて訳しにくい ギターのジョンペトルーシのお父さんの闘病生活にヒントを得たんだって かなり自分なりに意訳した Live another day Climb a little higher あと1日だけ生きて、少しだけ登ってみれば Find another

          Dreamtheater/hollow years

          ドリームシアターのスパニッシュ風バラード 1番と2番で正反対な男女を登場させて、その対比が綺麗 最後のサビで分かりやすく転調して大団円な感じで終わる モヤモヤしたもの、肩の荷と感じているもの、まとわりついて離れないもの そういう存在がスーッと消えていく そういう瞬間の心地よさを歌った歌詞が何か前から好きだ He's just the kind of man you hear about 彼はどこにいでもいるような男 Who leaves his family for an

          Dreamtheater/hollow years

          The Used / Blue and Yellow

          Blue And Yellow いわゆるエモ、スクリーモの名盤 激しい感情がぶつかるアルバムの中で少し落ち着いたバラード アコギとピアノの絡みがシンプルで美しい 歌詞はかなり抽象的だから、思い切って意訳するしか無いと思った ブルーとイエロー 交わらない二人?みたいなテーマかな? 繰り返し出てくるRather waste some time with youというフレーズ、何もできないけど離れることもできない二人 みたいに解釈した And it's all in how y

          The Used / Blue and Yellow

          ~根源的な平和を追求するということ、それを発信するということ~SUGIZO氏の難民支援活動インタビューから考える

          2020年10月、核兵器禁止条約に批准した国と地域が50に到達した。そこから90日が経過した2021年1月22日、当条約は正式に発行された。核兵器の開発、保有、使用を全面禁止する初の国際法規が効力を持ったことは非常に意義深いと思う。 しかし非常に残念なことにこの条約に日本は参加していない。建前としては近隣国の北朝鮮が現実に核を開発保有しているのに、この条約に加わるメリットが無い。実質的にアメリカの傘の下にいる日本がこの条約に参加することは、自分達の安全保障を脅かすことになる

          ~根源的な平和を追求するということ、それを発信するということ~SUGIZO氏の難民支援活動インタビューから考える

          Death cab for cuty/I will follow you into the dark 和訳

          音楽が好きで、当然いろんな曲の歌詞が好きで 自分で勝手に和訳してノートに書いたりしてきた ので、書く "I will follow you into the dark" Death Cab for Cutie USインディーロックバンドのデスキャブ、有名作の"Plans"から アルバム全体通して柔らかく、エレクトロニカの匂いが少しするギターロック とても良い その中で一番有名なアコースティックバラード 歌詞は一見すると"死んでいく恋人の後追いをする曲" しかし深読みしても"

          Death cab for cuty/I will follow you into the dark 和訳

          高校の卒業旅行と、反原発の叔父さんとA君の話

          高校3年の春、仲の良かった男女4人グループで長野に卒業旅行に行った 自分にとって忘れられない思い出になったこの卒業旅行と、原子力発電のことと、A君のことについて、当時を思い出しながら忘れてる部分は多少脚色を入れながら書く 大学受験も終わった3月、確か4日間の旅行だったと思う 卒業旅行という青春っぽい行事に憧れていた私達は、都会の子達のように沖縄とかディズニーとか、そういうキラキラした場所に行くという発想は無く(公立でバイトも禁止だったからとにかくお金が無かった) グループの

          高校の卒業旅行と、反原発の叔父さんとA君の話

          トランプ騒動と福田康夫の公文書管理哲学について

          2021年1月6日、米上下院は次期大統領としてジョーバイデン氏を正式に承認した 同時にトランプの演説を聞いていた彼の支持派が連邦議会に乱入、9日現在で5人の死者が確認される大惨事になった 大統領本人、側近、一部メディア、SNS等が撒き散らし続けた様々なデマ・扇動によって先鋭化した過激派の暴走 この数年間のアメリカ社会を象徴する事件だと感じた この事件に関して"デマや陰謀論"と"公文書管理"というものを並べて書いてみたい 公文書という言葉が日本で浸透したのはおそらく森友学園

          トランプ騒動と福田康夫の公文書管理哲学について

          緊急事態宣言にまつわる大いなる無駄

          2021年1月3日、我が日本では新型コロナウイルス感染爆発の危機に瀕しているとの観点から緊急事態宣言発出の議論がなされている 1月2日、東京小池知事、神奈川黒岩知事らと西村経済再生担当大臣が会談、知事側が国に緊急事態宣言の発出を求め、大臣は持ち帰り検討するとした これに関し、緊急事態宣言発出に関する賛否、行動に出た小池知事らへの賞賛や、当面会に立ち会わなかった菅首相への批判など様々な意見が出ている 国は緊急宣言発出の有無について関係者と慎重に協議し、必要と判断した場合は周知期

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          愛国心と三島由紀夫について

          愛国心という言葉を初めて意識したのがいつだったかは思い出せない。 しかし、この10数年来"愛国心の有無"がやたらと話題に上がるようになった気がする。第一次安倍政権が"愛国心教育"の方向性を打ち出したことと無関係では無いのかも知れない。 歴史認識と教科書問題の議論においても、愛国心というものを教育として教えるべきかどうかは常に議論になる。 明仁上皇が"国歌や国旗の掲揚は強制でないことが望ましい"と発言したのは多分小泉政権の頃だ、当時の私はあまり関心のないテーマだったけど、何かこ

          愛国心と三島由紀夫について

          幼い頃の特別な場所と、私の個人主義

          子供の頃、どちらかと言えば外で身体を動かすより、家で音楽を聞いたり料理の手伝いをしたり部屋をデコレートしたりすることのほうが好きだった私には、 家の中に少し特別な場所があった。 片田舎のだだっ広い家屋の中、母の寝室の隣にある支度部屋(とでも言うのか、6畳ほどの謎のスペース)にある、母の本棚だった。 母は当時の田舎娘としてはやや珍しく、地元の公立高校を卒業後東京都内のとある私立大に入学し、そこで国文学を専攻していた元文学少女だった。 だから母の本棚には色んな著書があった。幼い

          幼い頃の特別な場所と、私の個人主義

          なき王女のためのパヴァーヌ 2/2

          続き 例えば良家の出身で高身長で、メガバンのプロジェクトファイナンス部門や、大手シンクタンクに勤めていてるイケメンがお相手なら、惜しげなく税金を払えるのだろうか。 例えばあんまりルックスが良くなかったり、生まれつき何かしら障害を持っていたり、学がなかったら、税金を払う対象として駄目なのだろうか。 仮にそうだとしたら、それは差別的、選別的思想では無いだろうか。 一国の皇族が何処かに嫁ぐとして、二人が愛し合っていて、お互い相手のことを誰より尊重している、それが何よりも大切で尊

          なき王女のためのパヴァーヌ 2/2

          なき王女のためのパヴァーヌ 1/2

          気に食わないニュースがある。(何だか気に食わないことばかりだ) 皇族である眞子内親王と小室圭さんの結婚に関するニュースだ。 二人の婚約が報道されたのが2017年の前半、圭さんは眞子さんと大学の同窓で、爽やかな好青年だとかナントカ王子だとか、しきりに騒がれていた。 私は、結構なことだ、という以外特に感想は持たなかった。 眞子さんが誰と結婚しようが別に関係ないし、本人が幸せになるのであれば、それは勿論何よりなことだ。 しかし2020年12月現在、2人は未だ結婚していない、というか

          なき王女のためのパヴァーヌ 1/2

          Nike広告で考えるアイデンティティ・自我

          Nike、The future isn't waiting CMに関する議論は、タイミングを逸してる感があるし、もういいよ、という雰囲気もある。 でもやはりこれについて書きたいことがある、故に私は書く。 CMに関する騒動はもうあまり説明をする必要がないと思う、人種的マイノリティの少女などが主人公で、同調圧力に苦しんだりいじめられるシーンが存在する。 これらに対し「日本を貶めている、差別主義者扱いしている」という謎の主張が巻き起こり、論争になったのだ。 私が強調したいのは、

          Nike広告で考えるアイデンティティ・自我