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なき王女のためのパヴァーヌ 1/2

気に食わないニュースがある。(何だか気に食わないことばかりだ)
皇族である眞子内親王と小室圭さんの結婚に関するニュースだ。
二人の婚約が報道されたのが2017年の前半、圭さんは眞子さんと大学の同窓で、爽やかな好青年だとかナントカ王子だとか、しきりに騒がれていた。
私は、結構なことだ、という以外特に感想は持たなかった。
眞子さんが誰と結婚しようが別に関係ないし、本人が幸せになるのであれば、それは勿論何よりなことだ。
しかし2020年12月現在、2人は未だ結婚していない、というか、出来ないのだ。
世間がそれを許さなかったからだ。

2人の婚約が知れ渡ってから暫くして、小室氏及びその家族の醜聞(と呼べるようなもの)が世間に広まった。
母子家庭で父親も祖父も自殺している、家に借金がある、母親はお金に汚いとんでもない人間だ、小室さん本人も未だ定職についておらずだらしが無い、などなど…
まだ眞子さんと婚約の身であるだけの一人の若者の身上は、強引に世間の前に引きずり出され、テレビで、週刊誌で、ネットで、好き放題に報道された。
その結果、多くの人が
"彼は眞子様の結婚相手に相応しくない"
"全くけしからん、結婚など言語同断だ"と口々に2人の婚姻に異を唱えるようになった。

おかしなことになった、と思った。
人々はなんの権限でそんなことを言うのか、よく分からなかった。
憲法第24条にはっきりと
"婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し"と書いてある。
天皇陛下及び男性皇族の婚姻には皇室会議の決定らしいが(それも憲法違反という意見がある)、眞子さんには当然関係しない、少なくとも彼女の結婚を阻害する法は存在しない。

ではどんな反対意見があるのか、大きく3つに分けることが出来そうだ 一様に小室さん本人または家族を批難しつつ
①眞子さんを親戚の子のように勘違いし、
"やめなときなさいあんな男、悪いこと言わないから"と騒ぎ立てている 世話焼きおばちゃん派
②支度金など様々な公的な支援が存在し、これは二人だけの問題ではない、といった 税金問題派
③女性宮家ができることにより、将来小室圭さんと眞子さんの間の子供が天皇になることがあり得る  皇族制度そのものの問題派
以上の三派だ。
これらの意見が全て気に食わない私が、それぞれに対して反論を試みたい。

①世話焼きおばちゃん派 への反論は比較的容易だ。
そもそも彼らは勝手に眞子さんのおばちゃん役をやっているだけだし
"二人のことは二人が決めるでしょ、恋は盲目、あんたらの旦那だってそんな大した男じゃないやんか"
という一般論で十分反論になる。
そもそも他人の結婚にワイワイと口を出すなんてのは下品な行為だ。
二人も大の大人である以上その決断に口を挟まれる言われは無いし、仮に、言われているように将来眞子さんが苦労することになったとしても、それはそれで彼等の選択だ。
この人と結婚したら将来苦労するかもなあ、なんて考えながら結婚する人は世の中に幾らでもいる。
なお眞子さんが盲目になっているのかどうかは分からない、少なくとも私には分からない、他人が気にすることではない。

②税金問題派への反論は、少しハードルが高い
何やら眞子さんが結婚し民間人になったら、1億くらいの支度金や、他にも色々な援助があったりなかったりするらしい(あまりよく知らない、断ったりもできるらしい?)

納税者として税金の使い方に納得できなければ文句を言うのは当然だ!
税金で支援するには不適切だ!という意見には、少しぐぬぬ…となる。
そう言われてみればそうなのかな、、?という気にもなる。

しかし少し待って欲しい、支度金が用意されるのは、何も相手が小室さんだからでは無い。
眞子様の結婚相手が誰だろうと、そうした援助制度がいずれにせよ存在するわけだ、
つまり彼等の主張は、小室さんには税金は払えないけど、他の誰かであれば払える ということになる。
では、どんな人であれば良く、どんな人では駄目なのだろうか。

続く