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イチ書店員が選ぶ「キャプテン翼」のベストマッチ

先日第1話が放送されて話題になりました。

最初のアニメを見て育った世代です。当時の私は、なぜか翼くんと松山くんをどちらも「翼くん」だと思い込んでいました。

いちばん好きなのはゴールキーパーの若林くん。小学生編の全国大会決勝で見せた活躍に痺れました。前半の無双っぷりもカッコいいけど、真骨頂は怪我が再発した後半です。たしか再延長で日向くんのオーバーヘッドをセーブしたはず。「ここで止めなかったら、俺は何のために戻って来たんだ」と自問しつつ。

中学&高校時代、夏休みに卓球部の合宿がありました。宿泊先にジュニアユース編のコミックスが揃っていて、毎晩夢中になったのを覚えています。特にフランス戦。後半が収録された↓をのちに購入しました。

ぜひ「ワールドユース編」と「ROAD TO 2002」もアニメにしてほしい。特に「ROAD TO~」の「B・ミュンヘン vs ハンブルグ」は作中のベストマッチのひとつと考えています。

かつてはただ楽しかったサッカー。でもプロになれば、様々な責任が降りかかってくる。勝つことや負けないことが最優先になり、時には不本意な作戦に従わざるを得ない。

若林くん、いやプロサッカー選手の若林源三は葛藤します。これでいいのか、と。

書店員も一緒です。本と本屋が好きだからこの仕事を選んだ。しかしいざプロになったら。

ミスの許されないレジ打ち、お問い合わせ対応、そして客注処理の大変さ。時間に追われる朝の荷物開けと品出しの過酷さ。さらに不毛な返品作業と深刻な人手不足。好きな本を常に推せるわけでもない。むしろ「なんでこんなものを積まなきゃいけないのか」というケースの方が圧倒的に多い。

若林と同じく、いまの自分もただ楽しいという気持ちだけで書店員はできません。それでも。いまでも俺は。

「ROAD TO~」はもっと評価されていい名作です。ぜひご一読ください。

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