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「地味な業務が支える」という自負

ファンのひとりとして紹介させてください。

表参道の青山ブックセンター。足を踏み入れた瞬間に「あ、何かがある」と感じます。どんな出会いが待っているかはわからない。それでも一歩踏み込ませる、知的好奇心を刺激するものが至るところに漂っている。それがたまらなく心地良い。

イチ本屋好き書店員の主観ですが、ここのフロアの広さ及び蔵書数は「大型書店」と「町の本屋」の中間ぐらいではないでしょうか? ゆえに両者の長所を上手く掬いあげている。目的買いでエンカウントできる可能性も高いし、広過ぎないからこその「出会い易さ」にも期待できる。本好きにとって理想的なバランスです。

どこも人手不足ゆえ、大型書店の求人は定期的に出ています。しかし青山ブックセンターのものはめったにない。いまがチャンスです。

「最初は、経験、未経験問わず、全員レジ業務や検品・返品ができるようになってもらいます」と明言しているのもいい。他の書店で働いたことがあっても会社が変わればやり方も変わります。カバーの掛け方ひとつ取っても違うし、客注の受け方やラッピングの方法、返品の作り方にもバリエーションがある。お店ごとの流儀を覚えるのは大変なことです。

私の職場では、こういった日々を退屈に感じ、早々に辞めてしまう人がたまにいます。何でもファスト化される時代なのでしょうか? でもいつの世のどんな仕事でも根本はチームプレー。試合をするレスラーだけで興行はできない。リングを組み立てる設営スタッフや営業さん、音響さんなど多くの裏方の支えで華やかな舞台は成り立っています。

レジ中心、地味な業務中心の書店員はもっと「この店を支えているのは自分だ!」という自負を抱いていい。少なくとも私はそう考えています。もちろん自分のために店があるのではない。でも自分がいないとみんな困るでしょと。

興味のある方はぜひ。

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