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「前後裁断」&「ピストルズも無冠」

冬が見えてきました。

いろいろな意味で寒気を覚えるシーズンです。人手不足の状況で繁忙期をいかに乗り切るか? 

いつも頭の片隅に置いておくのは、故・野村克也さんの著書で学んだ「前後裁断」。禅の言葉らしいです。過去も未来も気にせず、目の前のいまに意識を傾ける。

どれだけ大勢並んでいようが、一度に接客できるのはひと組です。ほぼサシの勝負。それを定時まで繰り返せばいい。

マイペースで落ち着いて挑めば、難しいことはさほどないです。時には厄介な案件に当たるけど、その人だけならどうとでもなります。対処法が皆無のケースなんてめったにあるものじゃない。

まあでもしんどいのはしんどいです。

仕事で疲れたら観たくなる映画があります。

「スクール・オブ・ロック」です。売れないバンドマンが名門小学校の教師になりすまし、熱い魂で生徒たちにロックを教え込む。

大好きなシーンばかりですが、↑も忘れられない名場面のひとつ。

ロックの有名フレーズを試しに弾かせるくだりで「アイアンマン」や「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「ハイウェイ・トゥ・ヘル」が使われるのはわかります。たぶん誰でも耳にしたことがあるので。しかしまさかドアーズの「タッチ・ミー」が採用されるとは。

ポップ寄りと軽視されがちだけど大好きな曲です。イチファンとして光栄でした。

最後のバンドバトルでも、キーボードのローレンスは、レイ・マンザレクがかつてそうしていたように上空を指差すアクションをしています。

このライブがまた痺れる。

名誉やお金も大事。でもいちばんは、いまここで良いパフォーマンスをできたかどうか。お客さんを喜ばせることができたかどうか。「ロックは成績なんて関係ない。ピストルズも無冠だ」というセリフにずっと励まされてきました。

無冠の物書き書店員は、今日も「前後裁断」のロック魂で不条理な現実と戦います。

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