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「矜持」と「解放感」をくれた兄弟

初めて聴いたのは「Stand by Me」です。

学生時代、WOWOWでライブを見たのが最初でした。

まず印象に残ったのは、弟のリアム・ギャラガー。腰の後ろで両手を組み、やや仰け反る格好で歌っていました。何かの記事で読んだところ、ヴォーカリストとしての誇りゆえに歌う以外のパフォーマンスはしないとか。

プロレスラーはリングの上でプロレスをし、歌い手はステージで歌を歌い、書店員は本屋で本を売る。己が好きで選んだ場へスキルと情熱を全振りするのが筋です。

ただ現実的には難しい。

レスラーは宣伝のために芸能活動をし、SNS等で発信する。歌手も知名度を上げるためにドラマやバラエティーに出る。書店は売り上げをキープするために利益率の高い他の商材を扱う。

必要性は理解しています。でも本音では。

そして兄のノエル・ギャラガー。彼の作った曲をいくつか聴き、ビートルズさらにジョン・レノンを連想しました。

喧噪的なのに内省的。溢れる自信と垣間見える不安。シンプルですぐ覚えられる詞とメロディー。上っ面の綺麗ごとではない魂の生声が伝わってくる。

代表曲のひとつ「Whatever」をよく昼休憩に聴きます。「何を選ぼうが俺の自由だ」「その気になればブルースだって歌ってやるさ」を頭に焼き付かせる。

己へ落とし込むなら「どんな生き方をしようが俺の自由だ」「本屋という空間を守るためなら雑貨やおもちゃを売り、頭だって下げてやるさ」でしょうか。

リアムから「この道で生きる」という矜持を、ノエルから「俺たちは自由だ」という解放感を学びました。

最も好きなのは↓です。

不仲で知られるギャラガー兄弟。2009年にオアシスが解散したのもそれが原因といわれています。でもたぶん心の底では互いを認め合っている。

またふたりで歌う姿を見たい。再結成を楽しみにしています。

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!