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自分なりの「夢の追い方」

中高生の頃、アニメが好きでした。

「声優になりたい」と考えたこともあります。発声法などに関するトレーニングビデオを通販で取り寄せ「ボイスアニメージュ」などの専門誌や関連書を読み漁りました。

特に印象深かったのが↓です。

たしか林原めぐみさんでしたが「『どうしたら声優になれますか?』って人に訊いているうちはムリじゃないかな」「まずは自分でいろいろ動いてみよう」ということをおっしゃっていました。本の内容はほぼ忘れましたが、そこは鮮明に頭に焼き付いています。

作家になりたい、本を出したい私がいまnoteを連日書いていることの原点は、あの時林原さんが教えてくれた一言なのかもしれません。

あと古谷徹さんだったかな? うろ覚えですが「この業界にもお茶くみや旅行幹事の仕事はあります」みたいなことを書かれていて。要は会社員が嫌だから声優という考えでは厳しいよと。これも刺さりました。私が作家やプロレスラーや声優に憧れた理由の中には一種の逃避的要素も含まれていたので。

「本が好きだから」と書店で働き始め、すぐに辞めてしまう人がいます。向き不向きは誰にでもある。ただ「思っていたのと違う」と1日で退職されたときは正直驚きました。

レジで接客していると、心ない言葉を頂戴することがあります。でもそれは人と日々接する職種ならどれでも起こり得ること。どうしても耐えられないなら仕方ないし、去る者は追いません(無論パワハラやセクハラは絶対許されないのが大前提)。と同時に「もったいないなあ。もう少し続ければやりたいことをできただろうに」と考えたのもたしかなのです。

やはり↑の中で林原さんがおっしゃっていました。「『どんな職業に就くか?』よりも『どんな人間になるか?』の方が大切かもしれません」と。真理です。なぜなら「夢を叶える」行為は「何かになる」ことに加え「憧れた誰かみたいに生きる」という面も必ず含んでいるから。

たとえばチェ・ゲバラに焦がれた人の全てが革命戦争に身を投じるわけではありません。むしろ大半は別の道を選ぶ。それでいいのです。大切なのは各々の与えられた場所で「もしゲバラだったらどうするか?」と考え、実行すること。即ち「弱きを助け、強きを挫く」生き方を貫くことだから。

かくいう私もゲバラを尊敬するひとりです。キッカケは2009年に地元の書店で目にした一冊の本。ちょうど映画「チェ 28歳の革命」が公開された時期でした。

↑はカストロやキューバ革命について書かれています。勝ち取った成果と国民の安寧を守るために非情に徹し、大国に膝を屈する屈辱にも耐えるカストロを私は否定しません。でも身近な同胞に限らず、遠い場所で苦しむ見ず知らずの人びとのためにも世の理不尽と戦えるゲバラの方が眩しく映りました。こんな生き方はできない。けど少しでも近づきたいと。

今回紹介した二冊は、おそらく新刊書店では入手は難しいです。申し訳ございません。もしバーゲンブックのコーナーや古書店で目にする機会がありましたら、どうぞ手に取ってみて下さい。自分なりの「夢の追い方」を考えさせてくれた大切な本です。ぜひ。

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