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「初代」にしかない何か

いまだに「マクドナルド」に入ったら、初代のハンバーガーを頼みます。この味がマックだな、しっくり来るなって。バンズと肉とケチャップとピクルス。各々のシンプルな味にちゃんと意味があって、最小限の具材で最大限の効果を上げています。

「ガンダム」はずっと「Zガンダム」派でした。でもあれは劇場版のファーストガンダムが自分的にイマイチだったせいだと気づきました。少し前にTV版の方を何話か見て「メチャメチャ面白い!」となりましたから。

スレッガーの「悲しいけど、これ戦争なのよね」ってセリフ、ファンじゃなくても知っている人は多いですよね? メディアで紹介される際は大抵劇場版が流れます。でも実はTV版で見ないと言葉の意味が正しく伝わりません。逆に言えばTV版に触れて初めて「この状況でこんなセリフをサラっと言わせた冨野さん、すげえ」となる。

ウルトラマンシリーズも初代がいちばん好き。ドラマとしてはセブンの方が胸にグッと来ますが、初代マンのいい意味での素っ気なさが逆に後を引きます。第2話のバルタン星人戦や最終話のゼットン戦など。レッドキングと最初に戦ったときも首投げであっさり終わり。嘘みたいにあっけないからこそ強烈なリアリティを感じるのです。

総合格闘技でハマったのはパンクラス。異論はあると思いますが、私の中でパンクラスは「近代プロレスを『完全ガチ』フィルターにかけて競技化した最初の団体」という位置付け。旗揚げ戦の秒殺ラッシュは有名ですが、私的には94年のトーナメントで組まれた「鈴木みのる vs ジェイソン・デルーシア」が衝撃でした。

勝利の瞬間「え、いつ極まった?」と呆然としたのを覚えています。そして学びました。本気の、真剣勝負の関節技はこういうものなんだなと。「瞬時にギブアップするか壊されるか」の二択しか存在しないと。

結局俺が何を言いたいかっていうと「『初代』はパイオニアで手探りだから、どうしても飾りや演出よりも作り手のナマが色濃く打ち出される。得てしてそういうところに商業主義に毒される前の『本物』が眠っているから、どんどん『初代』に触れて目と感性を肥やしていこう!」ってこと!!! 

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