見出し画像

「どういう本を読みますか?」と面接で訊かれたら

どういう本を読みますか? 

書店の面接を受けると高確率で来る質問です。

読書好きなら答えに詰まることはないでしょう。むしろ「よくぞ訊いてくれました!」と前のめりになるはず。一方でなまじ乱読しているがゆえにチョイスが難しく、悩んでしまうケースもありそうです。

私はだいたい太宰治、芥川龍之介、夏目漱石、中村文則、カフカ、ドストエフスキーなどの名前を思いつくままに出していました。「純文学が多いね」と突っ込まれたら「エンタメ系だと伊坂幸太郎や藤原伊織、あと北方謙三の歴史小説も好きです」と返しました。

本当はそこへ村上春樹も加えたい。ただ困ったことに(?)ある年代以上の文学好きには意外なほどアンチが多いのです。

べつにそこまで気にすることはなかったのかもしれない。でもキレイごとを抜きに考えれば、就職面接とは「己を売り込む場」です。嘘をついて背伸びしたり相手を持ち上げたりはしなくていいけど、わざわざ地雷を踏むリスクを取る必要もない。飲み会で政治とプロ野球の話題を避けるように、文学に詳しそうな人が相手の場合は村上さんの名前を出しませんでした。

2020年にいまの職場に採用された際は「堀江貴文さんの本をよく読んでいます。もし入社できたらフェアをやりたいです」と話しました。↓が売れていた時期で、斬新なアイデアのいくつかに感銘を受けたのです。高速道路のダイナミックプライシングや東京五輪のリモート化など。

だからなのか入社後はずっとビジネス書の担当をしています。おそらく店側がビジネス書のわかる人材を探していて、補強ポイントと合致したのでしょう。

ちなみに現在は堀江さんの本は読んでいません。いまだったら「読書のすすめ」の店主・清水克衛さんの名前を挙げます。いつか著書のフェアをやりたいですから。

書店員になったら、どんなフェアをやりたいですか?

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!