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【本とわたし】5月の読書記録 ①

5月に読んだのは、詩集、小説、そしてエッセイ。10冊ほど読みました。

意識して何冊読もうとか決めずに、
流れに任せている。

本を読み続けている暮らしを
していくうちに
分かったことなんだけど、

読書には個々の
「流れ」とか
「リズム」があって

わたしは
それを大切にしている。


とくに、寒暖差から
心身にも影響が出ていた5月。

それでもちゃんとわたしの「今」
見つめられていたのも

「本」を読んでいたお陰だった。


▼世界はうつくしいと 長田弘

「世界はうつくしいと」は、そう言っていいなら、寛ぎのときのための詩集である。寛ぎは、試みの安らぎであるとともに、「倫理の力」ももっている。「寛ぎとはありとあらゆるヒロイズムを進んで失うこと」であるからだ。

あとがき

長田さんの詩集が好き。
短い言葉のなかに込められた
温かな「ことばの世界」に浸る。

広い世界に感じるこの「わたし」
気持ちがふう〜と落ち着く
繰り返し読みたい詩集。


ことばで言えなければ、
ないのではない。
それはそこにある。
ちゃんと分かっている。
だが、それが何か
そこがどこか言うことができない。
言うことのできないおおくのもので
できているのが、人の
人生という小さな時間なのだと思う。

P73


▼死ぬまで生きる日記 土門蘭

「生きることって、何か意味があるのだろうか」「なぜみんな、生きようとするのだろうか」わからない。なぜ私は、生きなくてはいけないのだろうか。それがわからない。考えても仕方のないことだとか、生きることにはそもそも意味がないのだとか、そんなふうに言われたり、思ったりしつつも、私は考えることをやめられなかった。

P152

読んでいるうちに共鳴してしまい、本を閉じた。
その頃、ややメンタル落ち気味だったから
余計に吸い込まれていったのかも。

心が上向きになった頃に本を開いた、
その後は一気読みだった。

読了後に、
この本を必要としている人がきっといる、
と思った。



▼詩と散策 ハン・ジョンウォン

帯や表紙の佇まいから、
この本は「冬」の本だとおもう

寒くなってからがいいかもな
と思っていたけれど、
なんか「今」な気がする
手に取った。

墓地を歩きながら、見知らぬ人の生没年を見ながら、私は死について考えた。死を想うのは悲観することではない。目の前にある顔を凝視する、ただそれだけだ。

P132

修道士様がゆっくりと昔のことを語るのを、私は黙って聞いていました。話をするよりも聞くほうが好きなんです。聞いていると相手を十分に見つめられますから。

P138

ゆっくりでいい、
立ち止まって物事を
丁寧にみるのだって大事だもの。

また寒くなったら読もう。



▼電車のなかで本を読む

人生とは、こういうものだ、とか、こうすれば便利だ、とか、そうした情報を伝えるものではなく、本は、ある人や、ある家族、ある町に流れていた時間を表現し、それを本という物のなかに閉じ込めます。それは、私の知らない人生であり、私の知らない歴史であるけれど、そこに、私が経験したものと同じ何かがある、と感じることができたとき、その本は読者にとって大切な一冊になります。

P36

島田さんの読書体験から、
本の魅力と本の良さを見つめる。

本を押し付ける感じでもなく
かといって控えめでもなく
島田さんの心からの言葉が
ずっとずっと聞こえてくる。

ずっと読んでいたくなる本。

6月も宜しくおねがいします


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます! 後半へ続く。


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