ぼんさい

保育・教育、子ども関連の会社勤務。 0〜5歳児クラス担任経験あり。 娘を産み、はじめて…

ぼんさい

保育・教育、子ども関連の会社勤務。 0〜5歳児クラス担任経験あり。 娘を産み、はじめての子育てに奮闘中! アート、詩、映画が好き。美大卒。 子どもとアート、子どもとは、子ども理解とは。 子どもまわりのことをぽつぽつと。

最近の記事

子どもたちの100の言葉

レッジョエミリア教育の創始者、ローリスマラグッツィの「子どもたちの100の言葉」という詩をご存知ですか? 冗談じゃない。百のものはここにある。 子どもは百のものでつくられている。 子どもは百の言葉を 百の手を 百の思いを 百の考え方を 百の遊び方や話し方を持っている。 百、何もかもが百。 聞き方も驚き方も愛し方も 理解し歌うときの歓びも百。 発見すべき世界も百。 発明すべき世界も百。 夢見る世界も百。 子どもは百の言葉を持っている。 (ほかにも、いろいろ百、百、百) けれ

    • 子どもの可能性を奪わない

      教わるのではなく自分の頭で考える。 心で感じて、選択肢の中から自分の力で選ぶ。 そんなことを改めて感じた娘のエピソードを紹介します。 最近、物を様々な容器に入れる探究を繰り返している娘。 ある時、サイズ的には入らないであろう絵本を入れようとしていました。 この姿を見て大人なら「わからないもんね〜」と声をかけてしまいがちです。が、入るサイズ入らないサイズ、様々な大小や形状のものを用意することが、探究の繰り返し、試行錯誤の連続に繋がると私は思います。 そして、先走って ”

      • 保育園入園。連絡帳ってなにを書く?

        保育園入園の時期ですね。 入園のみなさんおめでとうございます! さて、保育園では必ずある連絡帳。 体調や姿の変化以外でなにを書こう?と悩まれる方をよく見かけるので、私が書いてくれると嬉しいなあと思うポイントをお伝えします! "なにげない子どもとの日常" それでじゅうぶん、それが1番です。 どんな意味があるか? 例えば『昨日は〇〇にお出かけしました』とあれば、保育士は子どもに『昨日〇〇行ったんだね、楽しかったね』など話します。『昨日は苦手な〇〇を初めて食べました』と

        • 「紙」という素材と出会う

          娘が「紙」と出会いました。 今までも日常の中で本やティッシュなど紙素材はたくさん触ってきましたが、紙本来の素材と向き合う時間を用意しました。 子ども×紙は、お絵描きが1番イメージしやすいかと思いますが、まずはお絵描きの前に、紙のみと触れ合います。 ロール紙を広げると、娘は即座に紙を手で触ります。触ったあとはたたいたり、うつ伏せになって紙を持ち上げたり。大きな紙なので全身を使って紙と向き合っている様子。 そのうち、破れることに気づきます。破れる音や感触を発見。そこからは何

        子どもたちの100の言葉

          ものは多くなくていい

          おもちゃ、絵本、食器、食事エプロン、服、テーブル、イス、ベビーカー、チャイルドシート、抱っこ紐ベビーサークル、マット、ごっつん防止グッズ…… 子どもグッズをネットや店頭で眺めていると、なんと多いことか!人ひとり生まれ、大人とはまた違う人間が育ち生きるので、当たり前にモノ入りです。が、それ、本当に必要?といま一度考え直すこと、買う前に立ち止まることってとっても大事だなと思います。 ランキングで人気だから、あの人が持ってるから、ではなく、自分の生活スタイルや子育てのやりくりを

          ものは多くなくていい

          『食いつきがいい』って誰のことば?

          このおもちゃ、食いつきがよかった! この野菜、いつもより食いつきがいい! などなど、食いつきという言葉が子育てまわりには多いなと感じます。食いつきという言葉自体珍しくもないので何気なしに使う方も多いと思いますが、私はこの言葉を子どもに対して使うことに大きな疑問を感じます。 食いつきとは… 歯で何かをかみとろうとする。また、かんだまま離さないでいる。飛びついて口に入れる、食らえ付く、絡んだり不満を言ったりする、興味や関心を持つ、などの意味の表現。 インターネットで調べれば

          『食いつきがいい』って誰のことば?

          おもちゃの選びかた

          おもちゃ、という言葉には無数の意味が存在しますが、子どもに渡すおもちゃは『質がよく、子どもが楽しんでくれるもの』がいいと誰しもが思いますよね。私が思うおもちゃの選びかたを紹介します。 ・『情報過多』『刺激過多』にならないように。 ・ひとつのものでも、たくさんの遊びができるもの。 ・遊び方が決まり過ぎていないもの。子どもが自ら遊び方を考えられるようなもの。 ・量より質。適切適度。 赤ちゃんは共感覚の持ち主と言われているので、大人よりも感覚が敏感で鋭いです。ひとつのものからた

          おもちゃの選びかた

          縛られず、囚われずの子育て

          保育・教育の仕事に就き10数年。 自分の子育ては新米1年目ですが、知らないことだらけでわくわくどきどきの毎日です。 保育園に勤めていた時は全く耳にしていませんでしたが、子育てにもムーブメント的なものはどうやらありますね。子どもを産んで初めて知った言葉はたくさんありました。 ゆるモンテ ゆる知育 ゆる英語 ジーナ式 ねんトレ おうちモンテ BLW 補完食 などなど。子育ては正解がなくそれぞれの価値観で取り組むものなので、やんややんやと口出ししたくはないのですが、これらの言

          縛られず、囚われずの子育て

          子育てはクリエイティブ

          あの有名なユーミンさんが 「子どもを産むことは女性にとって1番のクリエイティブだから私は産まない」 と言ったとか言わないとか…なんて話を昔耳にしたことがあります。子どもを産んだ今、私は実感しています。妊娠出産、そして子育て、なんてクリエイティブ!!!! 以前書いたように私の妊娠は思い出す度に涙が出てくるほどに耐え難い、とにかく苦痛の10ヶ月でした。これがクリエイティブというならば、私はこの地獄から這い上がった時になにを生み出せるんだろうかと考えていましたが。命が命を宿す

          子育てはクリエイティブ

          教えるのは簡単、伝えるのは難しい

          現在、0歳児5ヶ月の娘を育児中。 こちらから教えることは今のところなにもなく、毎日いろんなことを教えてもらってばかりだなぁと思う毎日です。 人は、こうして世界を見て、世界を聴くのか。こうやって泣いて笑って時を過ごすのか。この子にとっての世界はどれほどの広さで、どれほどの質量の世界を体感しているのだろう。などと、つとつと考えます。 さて、題名の話。 私が行なってきた保育は、いわゆる自由保育、そして子どもを1人の人間として尊重する、ということを大事にしてきました。1人の人間

          教えるのは簡単、伝えるのは難しい

          子どもに渡すおもちゃが、子どもの能力を狭めている?

          なんだかタイトルが過激ですが、最近そう思うのです。おもちゃに限らず、環境や言葉や、なんでも。 おもちゃや子どもグッズを目にするたび、これはどんな意図で作られたものだろう?これは子どものどんな力をさらに豊かにするものだろう?子どもにとってどんな意味をもつだろう?などと考えます。(毎回考えてたら疲れちゃうけどね) もちろん、私から見たらなんの意味も持たないものやことがたっっっくさんあるわけで、その度に心が疲弊してしまいます。 おもちゃは、子どもを "遊ばせる" ものではなく

          子どもに渡すおもちゃが、子どもの能力を狭めている?

          今、悪阻で苦しんでいる人へ

          私は妊娠期、重い悪阻を経験しました。 3ヶ月休職、そのうち2ヶ月間は毎日嘔吐。 とにかく長い地獄でした。 地獄、拷問、苦行、悪夢、これらの言葉に置き換えても例えようのないくらい、言葉にすると軽く思えてしまうくらいの辛さでした。 妊娠8週目、脱水症状。ケトン体の反応が出て「妊娠悪阻という病気です。入院レベルです」とのこと。病院に入院施設がなかったため通院点滴をしましたが、嘔気がなくなる気配は特になく、とりあえず死なないための点滴をしました。 悪阻ピークは10〜12週頃と言われて

          今、悪阻で苦しんでいる人へ

          遊び方を教えない子育て

          前にも書きましたが、世の中はものに溢れている。おもちゃも絵本も、とにかく数が多いですね。 ものは、あればあるほど、その使い方や遊び方があります。 おもちゃの遊び方はどうでしょうか? 例えば、1つのボールには遊び方が何通りあるでしょうか? 赤ちゃんにボールを1つ渡したとします。 赤ちゃんは『なんだろう』というように、触ったり、舐めたりするでしょう。その時大人の私たちにできることはなんだと思いますか? 「これはこうやって転がすんだよ〜」 「投げることもできるよ〜」 と教える

          遊び方を教えない子育て

          子育ての言葉、ちょっとした呪い

          先日、娘を連れてとあるお店へ。 「かわいい〜!」と話しかけてくれた店員さんは、元助産師さんとのこと。会話が弾むうち、「もう首すわってますか?」と聞かれました。「ですね〜、もうほぼすわってますかね」と答えると「早いですね!」と彼女は話していました。 娘は予定日より2週間ほど早く生まれたこともあり体が少し小さめ、発達は平均よりややゆっくりめなので、決して首すわりが早いほうではありませんが、おそらくその方は会話を弾ませるために早いですねと言ったのかと思います。 早くても遅くても私

          子育ての言葉、ちょっとした呪い

          本当の "子ども主体" を、言葉から考える

          歩けない 喋れない 食べられない などなど、子ども関連の『〜できない』という言葉が、私は死ぬほど嫌いです。 なぜか? 子ども主体ではないから。 保育園や子育て支援施設で働いている時も、子育てしている現在でも、毎日浴びるように耳にします。 私がレッジョエミリア教育の考え方の中で1番とても好きな言葉は『子どもは100%の力で生きている』です。 白紙の状態で生まれ、大人になるために色々な力を覚え、身につける。80%しか力を持っていないから、20%大人が教えてあげる…のではなく

          本当の "子ども主体" を、言葉から考える

          世の中はものに溢れている

          そして、溢れ過ぎている!!!!! 子どものおもちゃ、絵本、服、さまざまなグッズ。なにをどう選んだらいいのかわからないですよね。 我が子が生まれ、こんなにも世の中にはものが多いんだ……と日々実感しています。お店だけではなく、ネット販売が主流になっている今なら、なおさら。 私が、子どものおもちゃ選び、服選び、環境づくりで大切にしているポイントを紹介します。 ・『情報過多』『刺激過多』にならないように。 ・ひとつのものでも、たくさんの遊びができるもの。 ・遊び方が決まり過ぎて

          世の中はものに溢れている